★阿修羅♪ > 国家破産56 > 447.html
 ★阿修羅♪
2千8年後半の日本の経済動向
http://www.asyura2.com/08/hasan56/msg/447.html
投稿者 一言主 日時 2008 年 5 月 09 日 14:48:38: AlXu/i8.H/.Es
 

2千8年後半の日本の経済動向

5月からガソリン税が再び値上げされたことは、非常に残念なことであり、痛恨の極みである。福田首相の完全なチョンボだ。

このような正しい政策を否定するところに日本経済が一向に立ち上がれない理由が存在する。まともな経済学者がいないのである。ある経済評論家などは、この期に及んでも、経済学は死んだ、などとのんきに日経ネットでごたくを並べている。取り返しの付かないことをしたことが分からないのである。今どのような状態で何をすべきであるかが分からないのである。

年初に申し上げた通り今年の経済予想はガソリン税の減税如何によって大幅に変わるため正確に洞察できなかった。しかしその結果が今明かになった。
今年後半の経済状況をハートランド理論から分析しよう。

日本は今なおデフレ経済であり、全体の貯蓄より全体の借金の方が多く、生産能力に比べて資金量が大幅に少なく、消費不足の状況にある。所得線の角度が45度以下の角度の状態にある。これがバブル崩壊後ずっと長く続いているのである。

その中での今年の問題点は、
1、欧米はサブプライム問題により消費が落ち込み、外需が期待できない状況になっている。
2、原油高騰により石油製品及び関連商品の消費者物価がより高くなっている。
3、消費者へ資金を導入するガソリン減税政策を失った。

結論:非常に悲観的である。後半になるにつれ再びデフレスパイラルに入る公算が高い。
実質GDPの外需寄与度が減少し1、5%前後を維持するだろう。しかし名目値は0、5%を下回る可能性もある。この名実GDPの差がデフレ度合いを表し、デフレの消耗により生産量が増え実質GDPは1、5%を維持すると思われる。
このシグナルを日本経済は持ちこたえていると勘違いする外国投資家が多ければ、株式市場の投げ売りは避けられるかもしれないが、名目GDPの値から日本経済の行き詰まりを見破られれば、1万円割れも考えておかなければならない。崩壊だ。私なら見限るだろう。

理由、1、サブプライム問題は、日本の輸出を押さえる役目を果たす。これまで日本経済は内需が全くだめなため多くの有力企業は輸出に力を入れこの難局を切り抜けようとして来た。そのため昨年度は実質GDPに占める外需寄与度は不幸なことに0、5%ぐらいであった。これが今年は輸出が下がるため0、3ポイントぐらい下がるかもしれない。内需は下がってもその分競争から生産量はそれほど下がらないであろう。それ故実質GDPは、1、5%前後とおもわれる。この値は、下がるのは外需寄与分だけと考えたからである。
予想以上に下がらない。しかしその分がデフレにおける低価格競争による生産量増加分があるからである。。
サブプライム問題はまだはっきりどの程度か分からないが、資金が生産能力に比べて大幅に減少していく過程であるため、損切りを出しながら徐々に進行する。まだ2、3年底に達するまでかかるであろう。またその対応によってはデフレ循環に入る国も出てくるかもしれない。

サブプライム問題の問題点は、日本の場合崩壊が一国に限られていたが、これは数カ国に渡っている点である。それ故一国の深刻化が他国に遡及する恐れが強い。これは最も懸念される点である。ユーロー圏の最初の試練になるかもしれない。

2、原油価格の高騰は多くの消費物価を引き上げるため、我々の資金は輸入物価に今まで以上に流れ、再び日本のハートランドの資金が減少する事になる。
これは時が経つにつれ原油産出国に流れる資金が増えるため、購買力が徐々に失われ、消費不足から、低価格競争が再び起こり始める。デフレ状態での景気下降である。
デフレでは、所得線が45度以下のため、資金の減少がより多くの生産量の減少を招く。デフレでの購買力の減少は非常に厳しいもので製造業者に大きな負担を与えるであろう。市場は消費者物価の上昇分を十分に吸収できず、企業は利鞘を満足に取れないため、さらなるリストラを行い始める。

さらに輸出により稼いだ還流資金が徐々に減り始め、原油産出国へ流れる資金量が増え始める。それがハートランドからの純粋な資金減少となる。純粋な資金量の減少に連れ、所得線の角度が再び下降し始める。所得線の下降はデフレスパイラルを意味する。経済の循環的収縮が急速に起こる現象である。
2千零年から4年頃までのデフレスパイラルと比べれば、下降の度合いが少ないが厳しさは、乾いた手拭をさらにしぼるようなものになる。

今年後半は名目GDPがどの程度の成長率であるかが重要な指標になる。0、5%程度前後で、実質GDPとの値が1%以上剥離すると、デフレスパイラル入りとなろう。深刻な破綻状況と言えよう。とかく内閣府はGDPの名目値を隠しがちなため特に注意していなければならない。名目値の低下は、拡大再生産に必要な最低の資金が確保できないこと、そして税収が上がらないことを意味する。

資金減少がもたらす、名目GDPの低成長が実質GDPとの乖離が1%以上あれば、深刻なデフレスパイラルを意味するだろう。

政府の対応:徒労

福田政権の今年やろうとしている政策は、小泉政権時代の間違った経済政策の踏襲に過ぎない。
骨太政策は骨折り損のくたびれ儲け政策に過ぎず、実際は、2千7年の住民税の増税、2千8年の後期高齢者医療の年金支給の減少から、骨細政策であった事が明らかであろう。
http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/ 小泉政権下の経済政策の失政参照)

これからやろうとしている、
新規雇用の増大や正規従業員の増大策は、デフレ下における生産量の増大に過ぎず、購買力の増大が伴わないため反って、デフレを促進する政策に過ぎない。
労働賃金の総額が変わらないで、雇用が増えると、ワークシェアにはなるが、単位当たりの労働賃金は減少するので、ワーキングプアを助長することになる。

また各種補助金、研究費対策はこれも購買力がないためほとんど成功しない。デフレに陥ってから何度もこのような構造改革費等の名目で出費されているが日の目を見た企業や産業はほとんどない。私の地場産業でもいろいろなされたが成功せず、もはやこの事業費を使う業者は見当たらず、応募する業者は、運転資金欲しさに苦し紛れに利用する業者と言える惨状である。

公共投資をいくらしても、もはや日本経済が上昇しないことは何回も組んだ補正予算から明らかでしょう。
借金が増えるだけで、投資額以下の経済拡大しかもたらさないのは、貯蓄のないデフレでは、乗数理論が成り立たないからである。

上記のようなこのような生産者側を助成し生産を促す政策は、デフレ経済をさらに進行させるものである。借金を増やすだけであり、これをまことしやかにあれこれ微に入り細に渡り、指導する経済学評論家に、経済を立て直す能力がないのは明らかである。
またこのような政策を発表し株価が上がるのは、今までのようにデフレ経済を知らない投資家が多いからである。正しい経済知識をもつようになればこのような政策で株価が上がることはなくなるであろう。

日銀の動向:死に体
総裁が代わっても低金利は変わらない。本来デフレは金利が高い方が購買力が出るためよいのである。しかしいまさら高金利にしようとしても時期を逸している。また再びこれ以上の低金利にしてもむだである。結局日銀はなすすべがないだろう。いてもいなくてもよい。ただサブプライムで欧米の言うこと聞くだけであろう。そうしても日本経済になんら影響がない。冬眠
http://blog,so-net.ne.jp/siawaseninarou/ 低金利はデフレに役だったか参照)
このように、今年後半の日本経済は、サブプライム、石油製品の上昇と、それに対する政府の政策と、日銀の動向を考えあわすと、惨憺たる様相を呈することがわかる。
さらに悪いことに新聞や報道機関は、大本営発表の如く、未だに日本経済がデフレから脱したとか、六年近く成長していると唱え、この油断と楽観が政策の遅れをもたらしていることだ。

このような惨状を海外投資家に広く知れ渡れば、株式市場は1万円割れであろう。崩壊に近い
このことから、今年の年末から来年にかけ株式市場が崩壊する可能性が非常に高いといえる。


しかし私は破産を望んでいるものではありません。ハートランド理論は正しくインフレやデフレを分析したものです。デフレを克服する手段は存在し、もはやアメリカの大恐慌や、日本のバブル崩壊も怖いもではありません。原因が明らかであり治療法があるからです。それが政策としてできるかどうかにかかっています。(デフレ・インフレの一般理論http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/)
もう一度ガソリン税を下げる、消費税を下げる、高速代金を下げる、などの消費者へ直接資金を還元する方法が大事なのです。他にも消費者への還元方法が考えれば出てくると思います。
返す返すも今回の福田首相のチョンボが痛く、致命傷である。各国がサブプライムで困っているなかで日本が景気を回復させその模範となる機会を失ったのである。

一言主

  拍手はせず、拍手一覧を見る

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      HOME > 国家破産56掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。