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[アテネ 8日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は8日の理事会で、主要政策金利である定例買いオペの最低応札金利を4.00%に据え置いた。理事会後の記者会見でのトリシェ総裁発言要旨は以下のとおり。
<成長に関するECBのスタッフ予想>
2008年(の成長率)について現時点で言えることは、経済協力開発機構(OECD)などの国際機関や民間部門が示している平均の成長率予想は、われわれの最新の(スタッフ)予想とかなり近いということだ。
次回何を述べるかについて予想したくない。状況は進行中であり、多くの新たな情報が出てきている。ユーロレベルでそれらははまちまちだ。良いニュースの時もあれば、さほど良くないニュースの時もある。
<成長>
経済活動に関する直近の指標や情報は、2008年上半期は緩やかだが成長が続くとの前回の見通しを裏付けている。鉱工業生産の指標は底堅さを示しているが、景況感は全般的に依然弱い。
全般的にユーロ圏の経済ファンダメンタルズは健全だ。
<金利>
われわれの定例の経済・金融分析に基づき、政策金利の据え置きを決定した。インフレ率は主にエネルギー・食品価格の上昇により、秋以降大幅に上昇した。
非常に力強い(very vigorous)マネーの伸びを背景に、物価安定への上向きリスクが中期的に広がるというわれわれの評価が最新の情報から確認された。
同時に、ユーロ圏の経済ファンダメンタルズは健全だ。
減速しつつある世界経済の成長は、とりわけ新興市場経済の強さの恩恵を受け、引き続き底堅いとみられる。これは引き続きユーロ圏の外需を支援する。設備稼働率が依然として堅調で、金融以外のセクターの企業収益が維持されるなか、ユーロ圏の投資の伸びは経済活動の支援となる。
<インフレ>
中期的インフレ見通しへのリスクは依然として明らかに上向きだ。これらリスクにはエネルギー・食品価格が一段と上昇する可能性が含まれる。最も重要なことは、価格や賃金を決定する動きが一段のインフレ圧力となるリスクがあるということだ。
欧州連合(EU)基準の消費者物価指数(HICP)は、2008年中は徐々にしか鈍化せず、2%を上回る水準にとどまる可能性が高い。したがって、現在、年間インフレ率が高水準となる期間がかなり続いている。
現在の高インフレを一時的なものにとどめるためには、それが長期的インフレ期待として慢性化することや、賃金・物価の決定などの広範な二次的影響につながることを避けることが絶対的に必要だ。
<二次的影響>
二次的影響を回避しなければならない。
従って理事会はそのような(消費者物価指数と賃金交渉を関連付ける)仕組みを避けるよう求めている。
ユーロ圏の賃金交渉の状況を特別な関心を持って注視している。中期的な物価安定を維持し、ユーロ圏市民の購買力を維持する上で、責任のある賃上げ合意は特に重要だ。
<物価安定>
こうした状況を踏まえ、中期的に物価安定を維持することがわれわれの責務に基づく第一の目標だ。中長期的にインフレ目標を抑制することが最大の優先事項だ。
<金融政策>
現在の金融政策のスタンスがわれわれの目標の達成に寄与すると確信している。しかし、今後数週間、引き続きすべての動向を非常に注意深く監視(monitor very closely)していく。
<為替相場>
前回の主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)での協議により、(声明の)文言を変更した。わたしはこの声明に署名し、それが何を意味するか自問した。声明そのものが説明しているとおりだ。
また、大統領や財務長官、連邦準備理事会(FRB)議長といった米当局者の発言を現実的かつ真剣に受けとめていることもすでに表明した。(米当局者は)強いドルが米国の利益にかなうと述べている。
このことは以前に述べたし、今後も引き続き述べて行く。多くの市場関係者が重要で説得力のある言葉だととらえることを望む。
<警戒>
われわれの語いから警戒(vigilance)という言葉は消えたと表明する理由は全くない。使う時だと判断した時に使い得る言葉であることは明確だ。