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[東京 8日 ロイター] 金融庁の佐藤隆文長官は8日の定例会見で、米国のサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題に端を発する世界的な金融市場の混乱について「混乱の影響は続いていると認識している」と語った。さらに「この市場混乱の背景にある過剰なレバレッジが解消されていくプロセスは今もなお続いている」との見解を示した。
ポールソン米財務長官は、7日付ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙のインタビューで、米国の金融市場の信用収縮について「最悪期を脱した可能性が高いと考えている」と発言した。これに対して佐藤長官は「直接コメントすることは控えるが、ポールソン財務長官は、市場の混乱が完全に落ち着くまでにはさらに数カ月以上かかるだろう、との認識も同時に示している」と指摘した。
また、佐藤長官は、サブプライム問題による市場混乱に対する「ポジティブな動き」として、1)欧米の金融機関で証券化商品の損失が認識され公表されて必要な場合には資本増強されており、ソブリン・ウエルス・ファンド(SWF)を含めてグローバルマーケットでは資本の出し手が存在している、2)システミックリスク顕在化を防ぐ当局の対応も講じられている――ことなどを挙げて評価した。
一方で、サブプライム問題での「ポジティブでない動き」として、1)米国の住宅市場の低迷が続いており、住宅ローンの貸し倒れが高い水準、2)証券化商品の市場の流動性が回復していない、3)複雑な証券化商品の公正価値の評価の信頼性に問題が残っている――ことなどを挙げた。