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(回答先: その人にとっての事実とは本質的にはその人自身が体験したことでしかない。知識は自らの体験を踏まえて再構築されねばならない。 投稿者 乃依 日時 2008 年 4 月 19 日 19:33:49)
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」といったのは、鉄血宰相オットー・フォン・ビスマルク。若き皇帝ヴィルヘルム2世に対して言ったとも言われている言葉です。
ドイツ統一は、演説や多数決ではなく、鉄(大砲)と血(兵隊)によってこそ解決されると演説して鉄血宰相の異名をとる。その後対デンマーク、オーストリー、フランスとの戦争に次々勝利し、統一ドイツの初代宰相となる。1862年プロイセン首相に就任して1890年に引退するまで統一ドイツを作り上げたその外交力は、類稀であった。ヨーロッパ列強各国の利害を正確に把握し、これを外交によって操る事でヨーロッパに軽い緊張状態を作り出し、どの国もうかつに動けないようにすることで戦争の無い状態を作り出すことに成功した。これをビスマルク体制とも言う。
ところが、1888年、ビスマルクが長年仕えたヴィルヘルム1世が死去すると、若き皇帝ヴィルヘルム2世はビスマルクの複雑な外交術が理解できず、ビスマルクを解任。やがてビスマルクが危惧したドイツ包囲網を作らせてしまいヴィルヘルム2世はドイツ帝国を第一次世界大戦の敗戦、ドイツ革命という運命へ向かっていく流れを作ってしまった。
皇帝と意見が対立した時に「政治家の仕事は歴史から学び、それを今の政治に生かすことだ」といったらしいのですが、「愚者は経験から学ぶ」とはそれを強調するためにあとからつけたものらしい。
先日楽天野村監督が、満塁策を指示したのに勝負させてくれと頼で失敗した嶋捕手を評して、「50年キャリアが違うんだよ、・・・」とぼやいていたのを思い出しました。
「経験キャリアも十分必要だが、歴史を学ばないのは愚かなことだ」ということを言いたかったのだろうと思います。歴史を学ぶには読書が一番ですね。