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http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2008/04/14/20080414m_03.html
穀物や原油など原材料の高騰の影響でこの春、複数の食料品が値上がりし、市民生活を直撃している。室蘭市内の飲食店では価格見直しの動きが出てきたほか、家計をやりくりする主婦らは「困った」と音を上げている。
最も大きな影響を受けているのが、小麦を原料とするめん類やパンなどを扱う店舗。豊富なメニューをそろえる、室蘭市中島町の食堂「味しん」の笹山惠弘店長(61)は「焼きそばとカレーラーメンは人気なだけに厳しい」と頭を抱える。代替品を使うのは難しく「このまま続けば、メニューを見直さなければならない」と、長期化を懸念する。
市内でパン屋を営む男性(65)は「3月に価格を1割上げた」という。値上げは極力抑えてきたが「現状では難しい。納入業者が価格上昇を待っている雰囲気もある」と、足元を見られる状況に不満を漏らす。
市内港北町のたい焼きの老舗「中村屋」は、1個130円から150円に。店主の中村忠宏さん(71)は「味だけは落とせないから」とため息をつく。物価上昇で材料を変えた際、売り上げが半分に落ち込んだ教訓から苦渋の決断だ。「客足に変わりはないが、これ以上は勘弁」と訴える。
庶民の生活をも直撃する。白鳥台の主婦(70)は「乳製品や小麦粉、調味料は、毎日使うので買わないわけにはいかない。便乗値上げされたら本当に困る」と怒りを口にする。
港北町の主婦(65)は「町内会の主婦同士で特売情報を仕入れたり、スーパーの安売り日を覚えています。無駄遣いしない生活に切り替えて、消耗品を節約しています」と家計術を駆使して、値上げラッシュを乗り切る。
◆原材料や複数の食料品―業務用小麦など急騰
生活必需品ともいえる身近な食品や飲料品などが軒並み値上がりの動きを見せている。世界的なバイオ燃料ブームなどを背景に、大豆やトウモロコシなどの穀物価格が上昇。連動して飼料価格が上がった結果、バターやチーズなどの乳製品や油脂、しょうゆ、ビールなどの価格を押し上げている。
値上げの動きが顕著なのは小麦を原料にした商品。政府は4月から、製粉各社に売り渡す輸入小麦の価格を30%引き上げた。この影響で、業務用小麦は再値上げの動きが進み、パンやパスタ、菓子など小麦粉を原料とした商品は、さらに値上げが避けられない情勢だ。
総務省が先月末に発表した、2月の全国消費者物価指数(CPI、2005年=100)は、生鮮食品を除いた総合指数が100・4となり前年同月比1・0%上昇。上昇幅は98年3月以来、約10年ぶりに1%台に乗った。小麦など原料価格の高騰を背景に生鮮食品を除いた食料は1・2%上昇。所得が伸び悩む中で家計の負担は増える一方になっている。