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そこそこ頑張っている姿を示した2月の機械受注統計(KlugView)
2008/04/10(木)19:46
2月の機械受注統計が4月10日に発表され、設備投資の先行指標といわれる民需(除く船舶・電力)は、1兆608億円と、前月比で12.7%の減少となりました。この減少幅は、2003年11月以来(4年3ヶ月ぶり)の大きさです。1月に大型受注があった鉄鋼業と運輸業からの注文がなくなり、大きな落ち込みとなりました。
設備投資は、日本景気の拡大が始まった2002年以降、日本景気をけん引し続けてきました。たとえば、2002年1月の機械受注統計をみると、民需(除く船舶・電力)は、7950億円に過ぎません。6年も前のこととはいえ、現在の受注水準は、当時の3割以上も拡大したことになります。
これだけ設備投資関連の受注(機械受注)が拡大すると、「そろそろピークアウトするのでは?」との憶測も強まります。特に足元では米国の景気後退観測が強まっているだけに、企業の設備投資意欲も弱くなっても不思議ではありません。
このためか、2月の機械受注の結果をみて、日本の設備投資もピークアウトしつつある、と考える方も出ているようです。ただ、2月の機械受注の結果は、日本の設備投資がピークアウトしたというよりも、むしろ日本の設備投資は、「しぶとく高水準を維持している」、もしくは「そこそこ頑張っている」ことを示したように思えます。
2月の機械受注(民需(除く船舶・電力)が前月比で大きく減少した理由の1つは、前月(1月)の受注が突発的に増加したためです。先にご紹介したように1月は鉄鋼業と運輸業からの大型受注があり、1月の前月比の伸びは19.6%増となっています。単月でこれだけ大きく増加すれば、翌月(2月)が反動で大きく落ち込むのは無理の無いことと思えます。
機械受注統計の結果は、単月でのブレが大きいことで知られているため、前月比だけでなく前年比もあわせて使うことが効果的です。2月の民需(除く船舶・電力)を前年比でみると、伸びは2.4%増と1月に続いてプラスを維持しています。
昨年の機械受注の前年比は、マイナス基調で推移していましたが、4−6月期の伸び(10.8%減)を底に、徐々にマイナス幅が縮小していました。今年に入り2ヶ月連続で前年比でプラスを維持していることを素直に考えると、設備投資関連の受注は、「そろそろピークアウトするのでは?」と心配するよりも、むしろ「そこそこ頑張っている」と考えるべきのように思えます。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
2月に前月比で12.7%減を示した民需(除く船舶・電力)は、
前年比でみるとどれくらいの伸びとなった?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
2.4%増
http://www.gci-klug.jp/klugview/08/04/10/post_328.php