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原田武夫--【金暴落を予感させる米国の不穏な動き】国際政治ナナメ読み--日刊ゲンダイ
日刊ゲンダイ 2008年3月25日(24日発行)
金、そして原油が高騰を続けている。ドル安への急展開、それに伴う世界的な株安が商品市場へのマネーの流入を後押しする流れだ。
しかし、ここで冷静になる必要があるだろう。私は常々「マーケットにおける上げは下げのため、下げは上げのために仕組みまれるものだ」と言ってきている。
つまり高騰してきたものには必ず売り崩しのためのプランがあらかじめ決められているのだ。「上がっているから」と手を出すと大変なことになる。
その典型が不動産証券化マーケットだろう。実は日本における不動産証券化ビジネスで米系大手がオイシイ目をみてきたのは2003年までだといわれる。
その後、米系ファンドの手先であった日本人たちが「独立」し、自前のファンドを設立してきたが、その先にはサブプライム・ショックによる世界的な不動産市場の調整プロセス、すなわわち暴落が待ち受けていた。やはり「上げは下げのため」だったのである。
その意味で今注目しておくべきなのは金だろう。高騰を続けているが、実はその陰で不穏な動きが出始めてもいるのだ。
エチオピアの中央銀行で、偽造された金塊が発見された(3月13日BBC放送)。X線検査でも分らない精巧なしろものだったという。どこを経由してエチオピアに入ったのか分らないこの金塊にアフリカ中が騒然てなっている。
ここで注目しておきたいのが、エチオピア、そして隣国のソマリアに対し、米国が昨年来非常にご執心だということだ。
特に3月になると、米海軍潜水艦がトマホークミサイルをソマリアに向けて発射。「イスラム系過激派」の掃討作戦だと米国防総省が発表したのだが、潜水艦からミサイルをぶっ放すのは尋常ではないし、「被害」が極めて不明確なのである。本当の狙いは何であったのかは最後までわからずじまいだ。
かつて米系インテリジェンス機関の上層部から「米海軍の潜水艦には戦闘以外の特殊任務がある。それは各国に展開する協力者へ代価として、金塊を運ぶことだ」と耳にしたことがある。
何しろ協力者への代価として自ら「偽米ドル」をまいていた疑惑が欧州ではもたれている米国である。それくらいしてもおかしくはないだろう。しかし、そこに英国勢が「待った」をかけた感のある今回のBBC報道。
偽米ドル事件がドル安につながったように、「金売り」の気配を感じるのは私だけだろうか。