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国際戦略コラム NO.2891 ???
発行部数 4300部 ???
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/ ???
2008.03.23 ???
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投資マネーの流れ
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投資マネーの行き場がなくなっている。この検討。 Fより
投資マネーは当初、金利が高く、かつ格付けも高いCDO(債務担保証券)に向かったが、これを構成する住宅ローンの貸し倒れが急増したのを受けて、株や一部商品市場に向かった。
このため、株や商品などが高騰した。しかし、金融機関の破綻不安が起きて、株が暴落した。このとき、世界的に株が暴落したことで、株式の周辺国への退避ができなかった。
このため、投資マネーは商品市場に流れ込んだ。しかし、ここは株式市場の1000分の1の大きさしかないために、購買限度を越えた値立てになって、実需が急減することになり、これ以上の値上げができないところまで来て、一転して商品を売り、商品市場から投資マネーは撤退している。
そして、その資金は安全な米国国債に流れ込んでいる。しかし、この米国国債を中国や中東諸国は買っていない。
米国との貿易で儲けたドルの還元がなくなっている。中国も中東の政府も米金融機関投資で大損をして、米国以外の株式市場に向かっている。
シンガポール政府系投資会社は日本の不動産を買い始めている。米ファンドが資金繰りができずに、日本の不動産を売り、そのため下落している。ここに目を付けている。
米国離れを起こし、中国と中東の政府系ファンドは日本企業の株式投資に向かってきている。
バブルが弾け値崩れした中国企業と違い、日本企業は現時点で安定的な収益を確保している世界的な企業が多い。しかし、その株価は非常に安い。ここに、狙いを定めているようだ。
欧米ファンドは、欧米金融機関からの資金回収を受けて、日本企業の株を手放さざるを得ない状況にいる。
日銀総裁が選ばれないから日本から資金が流出しているのではない。欧米ファンドが、銀行から借り入れている資金の貸し剥がしを受けているからである。
これが日本から欧米ファンドが売りに転じている理由だ。
アジア系投資家は絶好のチャンス到来と日本から撤退する欧米ファンドの株や不動産を手に入れているようだ。この動きに米投資機関も追従する時がくる。米国国債を持っていても、ドル下落で資産が目減りすることになるからである。
日本の時代が来る予感がする。まず金融不安がない日本で欧米企業は欧米で発行できない社債を発行して資金を調達する。
そして、米国市場からアジア市場に乗り換えた日本企業に支えられた日本の景気は底堅い。円高でも企業利益減は現地生産が拡大して解消されている。
株式市場に金融不安がある欧米ファンドではなく、アジア・中東・ロシアの政府系を初め民間の投資家が押し寄せることになる。日本の金融サービス時代が来るようだ。
さあ、どうなりますか??
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〔コメント〕
このシナリオが成功する為には中国の株式市場、不動産市場の価格下落が調整程度で終了し、再び上海万博を目指して上昇に転ずる事が必要です。
もし中国の株式市場が崩壊と言える程の大ダメージを受けるとこのシナリオは崩壊します。ただ、中国は統計で見る限りではすでに世界の工場ではなく「大市場」になっています。
中国の内需はすさまじく上海万博までに空港だけでも国内に20箇所もの建設が予定されており、中国の内需は相当なものが期待できます。
万博に合わせた交通網の整備等の土木・建設関連の投資が続くため、中国の景気は総簡単には失速しないと見るべきでしょう。合わせて人民元の為替レートは石油等の輸入資源価格の抑制の必要性(インフレ抑制)から順次切り上げられる事は間違いないと思われます。
つまり米国向け輸出が失速しても日本は中国をはじめとするアジア諸国の外需に支えられる可能性が高いという事になります。現在の市場動向を見る限りにおいてはこのシナリオが実現する可能性が最も高いと思われます。 確率で言えば60%前後。