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私の視点 実は分かり易い「日銀総裁人事」問題
Weblog / 2008-03-18 23:56:24
日銀総裁人事で日本経済は大揺れだ。国会が空転している間に、円高は加速して一挙に90円台に突入。株価はと言えば、大暴落だ。
恐らく、毎日のニュースに触れていても何がなにやら分からんというのが一般市民の率直な印象だろう。確かに、新聞を読んでも、政党の説明を聞いても、わざと複雑にしているのではと思えてしまう。
でも皆さん、この問題は、決して難しくはないのだ。いや、非常に単純と言ってもいいだろう。
まず、民主党の反対理由を整理してみよう。
@日銀総裁に財務省OBは好ましくない
A財務省出身者でも特に、「主計」にいた人は絶対阻止する。
そうです。色々言っているが、要はこの二点に集約されるのだ。
では、なぜ財務省OBは好ましくないのか?主計は避けたいのか?
財務省は言わずと知れた、日本の台所を預かる専門家集団である。財務省の中でも主計局というのは、国家財政を握る核になる部署だ。極端な話、政府が「右向け右」と言えば、たとえ間違った方向でも異論を唱えることなく、右を向いてしまう人たちが主流である。だから、政府にとっては、扱い易いことこの上ない。
主計は今、政府の意向を受けて「強制インフレ止む無し」との声で支配されている。その主計局のトップである主計局長は、そこから省の事務方のトップである事務次官に上り詰めていく。そういった人が日銀総裁になれば、政府の言いなりになり、日本の針路を政権の目指す方向に持っていくことは誰の目にも明らかだ。
それに比べて、民主党が同意している「財務官OB」は、同じ財務省でも、国際感覚とバランス感覚に優れている人が多いと言われる。テレビでもお馴染みの榊原英資氏もその一人である。だから、「妥協点」としての財務官OBからの選出は、落とし所としては、無難な選択であろう。
マスコミで民主党の国会運営に「多数派の論理を悪用している」と言わんばかりの批判的な論調がこれまで目立ったが、これもおかしな話だ。「参院で否決されても衆院に差し戻して議決できる」一般法案と違って日銀総裁人事は、「衆参同意」なので、その制度を悪用しているかのように言うが、それを決めたのは誰か、今一度復習するべきだ。それは、自民党が強引に決めたことではないか。あの当時は、まさか参議院で多数派の座を明け渡すなど夢想だにしなかったのだろう。だから、こんな制度に変えてしまったのだ。
それを今さら、「民主党はけしからん。徒(いたずら)に国会を空転させている」と言うのはいかがなものか。また、その尻馬に乗ってこれまで民主党に批判的な論調を繰り広げ、世論をミスリードしてきたメディアの責任も大きい。
政府は、「主計−事務次官」の武藤氏ではだめだと言われると、代替案として、福井現総裁の任期延長を言ってみたり、今日になって田波元大蔵次官の名を出してきた。
これも国民をバカにしていると思わざるを得ない。福井総裁は、外貨定期預金に約1400万円預けていたり、村上ファンドに1000万円を拠出して問題になりながら、総裁の座に居座り続けた人だ。そんな人に再登板させようと言うのだ。政府の神経を疑ってしまう。また、田波氏は、財務省の前身である大蔵省で主計局次長や理財局長、そして事務次官を務めた人だ。
こんな人事は、絶対に認めるべきではない。5年後10年後、強制インフレが現実のものとなって、その時泣いたり怒っても時既に遅し。反対するのなら今どんな手を使ってでも阻止しなければならないのだ。
このように、情報をきちんと整理すれば、この問題も理解できること。チベット問題もそうであったが、マスコミにいる人たちは、渦中に身を置く内に、全体が見えなくなってしまうようだ。
どうです?わかり易いでしょう?でも、結果的に民主党を応援することになってしまいましたね。