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U.S.Indicators マクロ経済指標レポート
米国 総合・コアともに前月比横ばい (08年2月消費者物価) 発表日:2008年3月14日(金)
〜信用収縮による景気下ぶれによってインフレは大幅利下げの妨げにならず〜 (第一生命経済研究所)
第一生命経済研究所 経済調査部 桂畑 誠治(かつらはた せいじ)
● 2月の消費者物価(総合)は前月比+0.0%と市場予想を下回った。エネルギー価格が同▲0.5%と下落し、食品価格が同+0.4%と減速した。
● エネルギー・食品価格を除く消費者物価(コア)は前月比+0.0%と市場予想を下回った。財価格(コア)が下落し、サービス価格(コア)の上昇ペースが鈍化した。
需要が弱まるなかで自動車、衣料品が下落、タバコ、医薬品の上昇ペースが鈍化したため財価格(コア)は前月比▲0.1%と下落した。サービスでは、前月まで上昇ペースが加速していた医療サービスが鈍化、ホテルが下落に転じた。
● 前年比では総合が+4.0%(前月+4.3%)、コアは+2.27%(同+2.47%)と鈍化した。コアインフレはFRBが物価安定と判断しているレンジを上回って推移していること、エネルギー・原材料・食品価格の上昇が続いていることなどから、FRBはインフレ動向を注視している。
しかし、信用収縮、エネルギー価格の上昇によって景気が下ぶれていることから、インフレがFRBの利下げの妨げになることはないだろう。
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● 価格動向に大きな影響を与える競争環境では米国内需要が鈍化する中で、世界的な供給能力の拡大が続いているため、より厳しい価格競争に晒され続けよう。
このような環境では、原材料価格や労働コストが上昇しても価格転嫁は難しく、財価格は緩やかな上昇が見込まれる。
一方、高齢化による医療サービス価格の高止まりが続くとみられる。以上のことを勘案すると、CPIコアは前年比+2%台半ば程度での推移が見込まれる。
PCEコアデフレーターは同+2%台前半での推移が予想される。
消費者物価(Consumer Price Index)
消費者物価 コア エネルギー 食品 住宅 アパレル 運輸 医療 商品コア サービスコア WTI
07/06 +0.3 (+2.7) +0.223 (+2.2) +0.2 +0.5 +0.3 ▲0.4 +0.2 +0.3 ▲0.0 +0.3 67.5
07/07 +0.2 (+2.4) +0.228 (+2.2) +0.1 +0.3 +0.2 +0.4 +0.3 +0.6 +0.1 +0.3 74.2
07/08 +0.0 (+2.0) +0.161 (+2.13) ▲1.7 +0.4 +0.1 ▲0.5 ▲0.6 +0.5 ▲0.0 +0.2 72.4
07/09 +0.4 (+2.8) +0.223 (+2.14) +1.4 +0.5 +0.3 +0.2 +0.7 +0.4 ▲0.0 +0.3 79.6
07/10 +0.3 (+3.5) +0.179 (+2.17) +1.0 +0.2 +0.2 +0.1 +0.3 +0.5 +0.0 +0.2 85.7
07/11 +0.9 (+4.3) +0.241 (+2.33) +6.9 +0.4 +0.4 +0.6 +3.5 +0.4 +0.1 +0.3 94.6
07/12 +0.4 (+4.1) +0.224 (+2.44) +1.7 +0.1 +0.3 +0.1 +1.0 +0.3 +0.0 +0.3 91.7
08/01 +0.4 (+4.3) +0.311 (+2.47) +0.7 +0.7 +0.2 +0.4 +0.5 +0.5 +0.2 +0.4 92.9
08/02 +0.0 (+4.0) +0.040 (+2.27) ▲0.5 +0.4 +0.2 ▲0.3 ▲0.7 +0.1 ▲0.1 +0.1 95.3
○CPIは前月比+0.0%と市場予想を下回った
エネルギー・食品を除く消費者物価(コア)は前月比+0.0%と前月から減速し市場予想である同+0.2%を下回った。
財価格(コア)が下落し、サービス(コア)の上昇ペースが鈍化した。需要が弱まるなかで自動車、衣料品が下落、タバコ、医薬品の上昇ペースが鈍化したため財価格(コア)は前月比▲0.1%と下落した。
サービスでは、前月まで上昇ペースが加速していた医療サービスが鈍化、ホテルが下落に転じたこから、サービス価格(コア)は前月比+0.1%と鈍化した。
○前年比でも上昇ペースは小幅鈍化
各種消費者物価統計の前年比での動向では総合が+4.0%(前月+4.3%)、コアが+2.27%(同+2.47%)と減速した。より実態の物価動向を示す連鎖CPIコアも+1.98%(同+2.16%)と上昇ペースが鈍化した。
コアインフレはFRBが物価安定と判断しているレンジを上回っていること、エネルギー・原材料・食品価格の上昇が続いていることなどから、FRBはインフレ動向を注視している。
しかし、クレジットクランチが拡大していることに加えて、景気は下ぶれていることから、インフレがFRBの大幅利下げの妨げになることはないだろう。
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今後に関しては、賃金の上昇、労働生産性の鈍化が見込まれ、ULC(単位労働費用)は比較的高い伸びが続く公算が大きい。
しかし、価格動向に大きな影響を与える競争環境では米国内需要が鈍化する中で、世界的な供給能力の拡大が続いているため、より厳しい価格競争にさらされ続けよう。
このような環境では、原材料価格や労働コストが上昇しても価格転嫁は難しく、財価格は緩やかな上昇が見込まれる。
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一方、高齢化による医療サービス価格の高止まりが続くとみられる。以上のことを勘案すると、CPIコアは前年比+2%台半ば程度での推移が見込まれる。
PCEコアデフレーターは同+2%台前半での推移が予想される。
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(コメント)
この記事の核心はアンダーラインを引いた箇所にあります。
>>>原材料価格や労働コストが上昇しても価格転嫁は難しく、財価格は緩やかな上昇が見込まれる。
※これを分りやすく書くと「原材料が値上がりしても製品の値上げはできません」と言う事になります。つまり「インフレにはなりにくい」、「ならない」と言う意味です。
これくらいの経済知識を英米系の経済紙記者が持たないとは、とうてい考えられません。つまり騙している可能性があると言う事です。
もし、本当に知らずに書いているとしたら「経済紙の記者なんか辞めてしまえ」と言う罵声を浴びせるしかありません。・・・・・・・・
それとも「ペテンマスコミ」の「名誉称号」を差し上げた方が喜ぶか・・・・・・・・