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米国のサブプライムローンをきっかけとした信用収縮が高格付け証券にも波及している。住宅ローン証券の流通市場では最も安全とされる「トリプルA」格付けを持つ証券の価格が2月以降、史上最低の水準まで急落。ヘッジファンドなどが金融機関からの融資返済要求に応じるため資産切り売りを始めているためだ。「優良ローン」の価格低下で、より多くの投資家に損失が広がる恐れがある。
市場関係者によると、高格付けの米住宅ローン担保証券(RMBS)などトリプルA格の証券の価格が流通市場で元本の40%超にまで下落している。
発端は英ヘッジファンド、プルトン・パートナーズが2月28日投資していたRMBSを約二十億ドル(約二千五十億円)規模で売却し始めたこと。銀行団から融資返済を迫られ資金繰りに窮し、資産を売って返済せざるを得なくなった。
3月6日には米投資ファンド、カーライル傘下のファンドが融資を返せず、銀行が担保にとっていたRMBSを処分。米不動産投資信託(REIT)、ソーンバーグ・モーゲージも7日、債務不履行に陥り「事業継続が危うい」と表明した。
背景には、巨額損失を出した大手銀行があらゆる住宅ローン関連資産の処分を急いでいる事がある。・・・この結果、「市場は非合理なパニック状態。本来の価値と無関係の価格が付いている」(ソーンバーグのゴールドスタイン最高経営責任者)という。
サブプライムローンの残高一兆ドルに対し、米住宅ローン市場全体の規模は十兆ドル。ローン価値の劣化が、高リスク資産から優良資産に広がることの影響は甚大だ。政府系金融機関の保証が付いたRMBSなどは、世界中の投資家が運用資産に組み入れている。・・・