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国際戦略コラム NO.2880 ???
発行部数 4300部 ???
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/ ???
2008.03.08 ???
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米国経済危機の対応策
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米国の景気後退が明確になっている。この対応策を検討しよう。
Fより
2月の米国雇用統計が発表され、雇用が6万人と大幅な減少になっている。
製造業指数も景況悪化になってきた。また、シティも1万人以上の従業員を減らす方向である。
このように金融不安から実体経済の指数にも景気後退を示すことになっている。
バーナンキFRB議長も中小銀行の倒産もありえるとしたが、米住宅ローン会社ソーンバーグ・モーゲージがデフォルトとなったと報道されたように、3月期の決算で金融機関の損失拡大がどこまでになるか気がかりな事態になっている。
このように米国経済は景気後退になっているが、この対策として何があるのでしょうか?
1つは戦争経済で、景気浮揚を図ろうとするネオコンや軍産関係者とそれとは正反対にイラク戦争から撤退して、戦争経費を景気対策に使う金融・IT経営者の2つの道がある。
軍産の味方がブッシュ現大統領であり、マケイン共和党候補であるし、金融・IT経営者の味方がクリントンであり、オバマの両民主党候補なのでしょうね。
景気浮揚策が両民主党候補から真剣に提案されるのは、このためである。
戦争拡大は現時点ではできない。米国地上兵力は50万人しかいない。
イラク駐在13万人とアフガン駐在3万人を合せると16万人で、最大1年間で交代し、米国2年勤務とすることを勘案すると、3倍の部隊が必要になる。とすると、陸軍50万人は現時点で飽和状態になっている。
もし、新しい戦争をするなら、イラクから撤退して新しい戦争を始めるか、NATO軍や日本の自衛隊を使うしかない。
しかし、NATO軍もアフガンでさえ増強ができない事態になっているし、コソボなどとEU周辺の治安維持を考えると、これ以上の新しい戦争にEUも反対する可能性が高い。
日本は国内政治混乱でインド洋での任務もできない事態になったように新しい戦争に駆り出すのは無理である。
しかし、イスラエルは自国の安全のために米軍をイランと戦争させたいようだ。
イラク戦争には米国民の3割を占める福音派信者を味方にして、できたが現時点、福音派信者がイラン戦争に賛成するようなことはない。
しかし、戦争の可能性があるために、それに対してイランも対抗処置を取る可能性がある。
レバノンのヒズボラをイスラエルに対抗させるようである。そして、イラク経済支援をイラン大統領はバクダッドに行って確約するという事態になっている。
イラク現政府首脳はシーア派であるために、シーア派イランとは非常にいい関係なのである。
このようなことで、サウジなど湾岸諸国もイランとの友好関係を確認している。
イスラエルと米国が反イスラムで動くと全イスラム諸国から反発されることになる。このように、現時点クリンチ状態になっている。
このため、EU中心の戦争にするために、東欧圏のウクライナやコソボなどロシア圏の諸国に親欧米政権を作り、ロシアが襲い掛かるような仕組みを作っているようにも感じる。
こうすると、コソボ紛争のように米軍は航空攻撃主体で、地上軍はEU諸国になり、米軍の地上兵力不足は解消できる。
しかし、新しい戦争はないと私Fは感じる。
米国経済の縮小になれば、EUもドルからユーロに基軸通貨が移行することは間違えない状況になると知っている。
ここで米国経済を助ける必要はない。
米国中産階級以下の国民は保険に入れない。月20万円程度の給与しかないのに、保険料月7万円以上の負担では会社の保険制度がない一般国民のほとんどは保険に入れない。
この事態を変革しようとするクリントンや景気対策にイラク撤退後の軍事予算を回そうとするオバマ候補にどう対応するか、軍産をバックにしたマケイン候補は、負ける可能性も高いように感じる。
しかし、聖書絶対主義の福音派信者は黒人の大統領を認めるかというと、それは無理である。
共和党選挙参謀のカール・ローブは民主党オバマ候補なら、勝てるチャンスがあると見ているはず。
さあ、どうなりますか?
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(コメント)
政治と経済は車の両輪と言いますが、どういうわけか米大統領選についての報道を見ると選挙と米経済界との関連についての報道が弱いような印象を受けます。
米国は「政経一体」の国家であり選挙を見る上でもその点を見逃す事はできないと思われます。