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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-30713920080307
【株価は米金融機関の破たんをある程度織り込み済み、公的資金注入時期が焦点】----(ロイター)
2008年 03月 7日 20:08 伊賀 大記記者
[東京 7日 ロイター] 米住宅ローン会社のデフォルトをきっかけに大幅安となった東京株式市場だが、悲観一色というわけではない。
サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題は米金融機関の破たんという次のステージに入ろうとしているものの、ある程度は織り込み済みであり、政策を適切に打ち出せれば株価は回復するとの声も多い。
楽観派、悲観派ともに最終地点とみる米金融機関への公的資金注入をいかに早期に実施できるかがポイントとみられている。
<米金融機関破たんの可能性を強く認識>
信用収縮懸念が強まった大きなきっかけは米住宅ローン会社ソーンバーグ・モーゲージ(TMA.N: 株価, 企業情報, レポート)が追加担保差し入れ要求に対応できず債務不履行通知を受けたと明らかにしたことだ。
相対的にリスクが低いとされる高額住宅ローン(ジャンボローン)を専門とするだけに警戒感が強まった。
だが、このニュース自体は日本時間の6日朝には明らかになっていたほか、債務不履行の可能性があることは今週初めから伝えられていた。
市場が懸念したのは、ソーンバーグ自体の破たんの可能性ではなく、差し出せないであろう追加担保を求めても企業の整理を図ろうとする米金融機関の財務悪化を垣間見たことや、一部でデフォルトが発生したことで、より大きな金融機関の破たんが現実化する可能性を見始めたことだ。
市場では「米国の一部中小金融機関は破たんする可能性があると述べたバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が念頭に置いた金融機関は、金融システムの末端のようなソーンバーグなどではないだろう。もう少し大きな金融機関のはずだ」(国内証券投資情報部)との見方が多い。
大手格付け機関が米大手貯蓄金融機関の格下げの動きをみせたこともあり、米下院民主党が質の悪化した住宅ローンの買い取り案を協議していると伝えられたことで前日高まった楽観ムードは後退している。
<住宅市場の下落も底が近いとの見方>
しかしながら、金融機関の破たんがあったとしてもこれまでの想定の範囲を超えた事象ではないとの声も多い。
楽観派であっても、クレジット問題がさらに悪化する可能性は認識している。
住宅ローンの痛みがサブプライムローンだけでなく、グレードの高いオルトAなどに広がりそうなことも、これまで予想されてきた範囲だという。
株価にとってのポイントは「底がみえたか」もしくは「全体像がみえたか」どうかだ。
先回り的に動く特性がある株式市場にとって底になるのは問題の全体像が見えた時点であり、実際に成長率が最も低くなるような最悪期に到達したときではない。
サブプライム問題をいち早く指摘した野村証券金融経済研究所ストラテジストの芳賀沼千里氏は、問題の全体像は見えており株価的には底に達していると述べる。
株価は今年年央から秋口にかけて上昇していくと予想しているという。
芳賀沼氏がポイントとするのは、米政策金利の大幅な引き下げや1500億ドル規模の減税効果が今後表れていくとみていることだ。
また住宅市場がさらに悪化し景気をさらに下押しするとの見方に対しては「住宅市場は2006年前半のピークから約2年下落し続けている。
国内総生産(GDP)対比でみてもピークは6.3%程度あったのが、4.1─4.2%程度に低下している。これからさらに下がる可能性はあるが、ゼロになるわけではない。底が見えたといえる」と反論している。
<公的資金注入には紆余曲折>
ただトレンドとしては右肩上がりに回復するとしても実際に問題の解決が図られないなかでは株価の変動は避けられない。
特に楽観派、悲観派ともに最終地点とみる米金融機関への公的資金の投入にしばらく時間がかかりそうなことが問題を長期化させているとの指摘が多い。
「公的資金注入は共和党の理念に合わず、民主党が政権を取ったとしても実際に政策を打ち出せるのは来年だ。米国民としてはまずい経営をした企業に税金を投入することに抵抗感があるだろうし、実施までは困難を極めるだろう」(三菱UFJ証券・投資情報部長の藤戸則弘氏)。
このため公的資金注入実施までに、いかに「つなぎの政策」を打ち出していけるかがポイントになる。
これまではFRBが大胆に政策金利を引き下げてきたが、原油や食品など国際商品高騰を背景に米消費者物価指数(CPI)もコアベースで1月は前年比2.5%上昇(前月比0.3%上昇)している。
現在のフェデラルファンド(FF)金利は3.0%であり、3月18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%以上引き下げられれば実質マイナス金利の世界に突入することになる。
「フロアは近い。下げても2.0%までだろう」(藤戸氏)。
ゼロ金利・量的緩和時代の日本のように手詰まり感が強くなる前に米政府が果断に手を打つことが出来るか、世界の市場が注目している。
(ロイター日本語ニュース 編集 橋本浩)
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(コメント)
この記事でも明らかなようにポイントは「公的資金注入」です。ですから大型破綻が起きるまでは株価は下がり続けるでしょう。
そして、実際に起きたらその日がどん底(底値)となる事でしょう。
いつ株価が反転するか見ものです。その時は国際優良株を買えるだけ買いましょう。
プチさわかみファンド気分で・・・・・くれぐれも投資はご自身の判断でお願いします。