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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu162.htm
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歴史上で西欧を除けば中進国から先進国入りを果たした国は日本しか
ない。中国や韓国が先進国になるには礼儀と品格が欠けていると思う。
2008年2月28日 木曜日
◆【社説】今こそ先進国入りの礎を築け 2月26日 朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/article/20080226000050
李明博(イ・ミョンバク)大統領は25日の就任演説で、「(建国60周年を迎え)新たな60年の1年目となる2008年を大韓民国先進化の元年にする」と宣言した。韓国は建国から半世紀で産業化と民主化を成し遂げるという、世界史でもまれな奇跡を起こした。われわれが乗り越えるべき最後の障壁は先進国入りだ。しかし、韓国はその最後の壁の前に座り込んだまま、内輪での争いに時間を費やしてきた。
先進国行きの列車は乗客をいつまでも待ってはくれない。チェコ、ブラジル、アルゼンチンなど一度は先進国入り目前まで行った国々は、一度列車に乗り遅れたがために中進国にとどまることさえもできなかった。われわれが今後の5年間も惰性で過ごせば、先進国入りを前に没落した国家の隊列に「大韓民国」という国名が加わることになろう。
今後10−20年間で世界は根底から変わる可能性が高い。グローバル化と知識産業への再編という流れに乗ることができなければ、現在の先進国でさえも没落を免れない。われわれは少子高齢化が本格的に国家のエネルギーに影響を与える前に先進国入りの礎(いしずえ)を築かなければならない。20年以内に中国は経済規模で日本を追い越すだろう。中国と日本に挟まれた韓国が活路を見い出せる時間はあまり残されていない。また、今後20年で北朝鮮も急変するだろう。それに備える時間も不足している。
しかし、歴史上で西欧を除けば中進国から先進国入りを果たした国は日本しかない。先進国入りが困難なのは、経済開発5カ年計画のようなものを政府が推進したからといって先進社会が実現するものではないからだ。われわれは政府が計画を立て、発展させていく上では限界に達した国だ。先進国は国民と国家が安全と豊かさを享受する国だが、前提として社会に法と秩序が存在する。今越えなければならない真の関門は、社会の構成員が自由より責任、権利より義務、自己より他人、主張より配慮、「思いのまま」より礼儀と品格を生活に根付かせることだ。先進国入りに失敗した中進国は軒並みこの関門でつまずいた。韓国が先進国を目指す途上で直面した労使、教育、階層問題などさまざまな対立の原因と解決法も、結局はそこに辿り着く。
李大統領の行く手には、先進国入りのドアを開けるか、終列車を逃すかという分かれ道が迫っている。どちらにせよ大統領が責任、義務、他人に対する配慮、品格のような徳目を率先して実践できるか、それによって国民の心を動かせるかに懸かっている。
◆ロイヤルティーが高すぎる! 韓国農家が悲鳴 2月12日 朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/article/20080212000061
ロイヤルティー(知的財産権使用料)は、何も工業製品にだけ要求されるものではない。もしあなたが韓国で生産された一つ1000ウォン(約113円)の「ゼスプリキウイ(チャムダレ)」を買ったとすれば、そのうち200ウォン(約22円)はニュージーランドに支払われる。
ロイヤルティーの名目で、生産額の約20%をキウイ種子開発メーカーのニュージーランド・ゼスプリ社に支払っているのだ。ゼスプリが今年、韓国のキウイ栽培農家から受け取ることが予想されているロイヤルティーは約40億ウォン(約4億5000万円)に上る。
このように韓国農家が植物品種のロイヤルティーとして今年海外に支払う金額は、160億ウォン(約18億円)以上と推定されている。種子に対する権利を国際的に保護する「植物新品種保護国際同盟(UPOV)」に加入した2002年以降、02年に13億ウォン(約1億4000万円)、04年に50億ウォン(約5億6000万円)、06年には123億ウォン(約13億9000万円)と、その額は年々膨らんでいる。
このうち、バラ(76億ウォン=約8億6000万円)、ラン(27億ウォン=約3億円)、キク(10億ウォン=約1億1000万円)、カーネーション(5億ウォン=約5600万円)などが上位(06年基準)を占めている。UPOVで種子の権利が認められている個人や団体は、20−25年にわたってロイヤルティーを受け取ることができる。05年には韓国農水産物流通公社が種子に対する権利を侵害したのを理由に、ドイツにあるバラの種子会社に3600万ウォン(約409万円)の損害賠償を支払った。
現在、韓国は日本とイチゴのロイヤルティーをめぐり争っている。日本側は韓国で栽培されているイチゴの約65%が日本の種子を無断で使用したものだと主張。年間30億ウォン(約3億4000万円)に上るロイヤルティーを支払うよう要求している一方で、韓国側は「高すぎる」とこれを拒否している。
◆「日本企業の国内再投資は規制改革のたまもの」 2007年10月8日 朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/article/20071008000025
韓国経済の持続的な成長と雇用の創出に向け、規制を大幅に改革し、企業経営に適した環境を造成する必要性があるとの主張が出た。最近トヨタやホンダなどの日本メーカーが国内にUターンするケースが増えているのは、日本政府の大々的な規制改革で日本国内の投資環境が改善されたためだという。
全国経済人連合会(全経連)は、7日に発表した「日本企業の自国内への投資Uターン現象とそのポイント」と題する報告書でこのように明らかにし、出資総額制限制や首都圏規制などの規制を大幅に緩和し、国内の工場設立を増やすべきだと主張した。
全経連によると、日本は2001年に小泉政権が発足して以来、出資総額制限制や首都圏規制の廃止など1500余りの規制改革を断行。その結果、海外に向けられていた日本企業の投資が、再び日本国内に向けられるようになってきたという。日本国内の新規工場の設立は、02年の844件から昨年は1782件へと大幅に増加した。一方、日本企業の海外工場の設立は、同期間に434件から182件へと大幅に減少した。
企業別では、ホンダが30年ぶりに東京近郊の埼玉県に国内工場を着工したほか、東京製鉄も15年ぶりに日本国内での溶鉱炉建設を進めている。またトヨタ自動車も、ここ3年で日本国内への投資が北米市場への投資の3倍に上るほど、日本国内への投資を増やしている。
しかし、韓国企業は国内工場の設立が04年の9204件から昨年は6144件へと減ったほか、外国人の国内直接投資も1999年以降、引き続き減少している。
これについて、全経連の関係者は「日本では、90年代後半からの大々的な規制改革で企業経営に適した環境が造成された上、技術の海外流出を阻むという目的もあり、国内投資が再び増え始めている。韓国も、規制改革と労使関係の安定化を図ることで、海外に向けられている投資を国内に引き止めるべきだ」と主張した。
(私のコメント)
先進国の定義のはっきりしたものはないのですが、サミットに参加している国とか、OECD加盟国であるとか、経済的な規模や国民一人当たりの所得が高い国であるとか、いろいろありますが、日本はすべての条件を満たしている。それに対して韓国は先進国といえるのか人によって異なる答えが出るでしょう。
韓国は経済的規模や水準からいえば先進国といえるのでしょうが、最後の壁を越えてはいない。最後の壁とは知的財産権を尊重する国であるかということであり、道徳やモラルの高い国でないと知的財産権は守られていない。知的財産権という概念が根付いていないと高度な文化的産業が育たないわけで、パクリやコピー商品が出回るような国は先進国とは言えないだろう。
かつてのアルゼンチンはアメリカを上回るほどの将来を期待された国だったのですが、今では破綻国家の仲間入りをしてしまった。東欧などもかつてはヨーロッパ中央に位置してオーストリア・ハンガリー帝国の頃は先進国であっただろう。しかし共産主義国家となって商業モラルが無くなってしまって経済的にも後退してしまった。
このように経済的には一時的に繁栄することがあっても先進国入りに失敗してしまうのは最後の壁が乗り越えられなくて中進国に後退してしまう例が多い。ロシアにしても民度において先進国といえるのかという問題がある。ロシアはサミットの参加してG8となりましたが、ロシアは興亡の波が激しくて一定しない。
中国も最近は世界から外資の導入や技術移転などで毎年10%を越える経済成長をしていますが、このまま先進国になれるのかというと難しいだろう。豊かになれば民主化が進んで経済的にも政治的にも安定した国家になれるのかという問題がある。
韓国も国民一人当たりの年収が10000ドルを越えて豊かな国の仲間入りをしたはずなのですが、イチゴ栽培でロイヤルティーも払わずに栽培していたことが発覚して問題になっている。工業分野でも知的財産権の侵害が多くて韓国に進出した企業が技術を盗まれて撤退したケースも多い。朝鮮日報の社説にも書いてあるように最後の関門が韓国人の前に立ちはだかっている。
国が豊かになれば教育の環境が整って道徳やモラルの教育が徹底してくるはずだ。韓国や中国が経済成長しているのは教育水準が高くなったからですが、問題はその内容だ。朝鮮日報にも書かれているように、「今越えなければならない真の関門は、社会の構成員が自由より責任、権利より義務、自己より他人、主張より配慮、「思いのまま」より礼儀と品格を生活に根付かせることだ」。
日本にしても、このまま道徳やモラルが荒廃していけば、日本が中進国に後退していくのは歴史を見れば明らかだ。道徳やモラルのレベルからいえば現代よりも江戸時代のほうが高かったのだろう。昔は玄関を開けっ放しにしても泥棒がいなくて問題にならなかったのですが、今では地方でも鍵をかけておかないと泥棒が入る。つまり道徳やモラルは豊かさとは関係がないのだ。
日本もバブル前後から道徳やモラルがおかしくなり始めたようだ。経済的に豊かになればなるほど金銭万能主義がはびこる様になって、ホリエモンや村上世彰のような人物が幅を利かすようになる。金銭万能主義になれば男はヤクザに女は売春婦にになって稼げばいいといようになる。そんな国家になれば二流国家に転落するのは目に見えている。
一時は安い労働賃金の国に工場を移転させてきた日本企業も国内回帰の動きが見られるようになりました。世界の発展途上国にとっては先進国から資本と技術を提供してもらって国内で生産してもらえれば労働問題と経済成長が一気に解決できるからだ。しかしある程度経済発展が進めばコストが上昇してメリットが無くなる。後は自立的な発展が出来るかという課題が出るのですが、それには高い能力と知的財産権の尊重などのモラルの問題が出てくる。
工場の海外進出も日用雑貨品などの製造程度なら比較的容易だろう。手作業も多く労働集約的な生産は労賃が安いほうが圧倒的に有利だ。しかし工場もハイテク化してくるとコンピューターの制御も電話帳のように分厚いマニュアルを何冊も読み込んでオペレーションしなければならない。外国人が日本語のマニュアルを読むことも困難だろうし、日本語が読めたとしてもマスターできなければ意味がない。最先端のハイテク工場が日本回帰しているのも、熟練したオペレーターが養成出来なければ機能しないからだ。