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損保大手6社、サブプライム関連損失を開示
2007年 11月 20日 18:01 JST
[東京 20日 ロイター] 大手損害保険6社は20日、2007年9月中間決算で、米国のサブプライムローン(信用力の低い借り手向け住宅融資)関連の投資残高と損失を発表した。あいおい損害保険(8761.T: 株価, ニュース, レポート)の関連投資が1000億円を超えたほかは、ミレアホールディングス(8766.T: 株価, ニュース, レポート)はじめ各社の業績に与える影響は限定的だった。
あいおい損保は、2007年9月末のサブプライム関連の投資が1154億円だったと発表した。このうち、CDO(債務担保証券)関連が1114億円、SIV(ストラクチャード・インベストメント・ビークル)関連が40億円。9月末の評価損は252億円という。
記者会見した梅村孝義常務は「クレジットデリバティブ関連の投資が体力に比べて結果的に多かった」と述べた。サブプライム関連の残高は圧縮に努めているが「買い手不在で価格だけが下がる状況だ」という。
あいおいの2007年9月中間期の連結当期純利益は前年比24.4%増の102億円となり「計画より上ぶれた」(梅村常務)が、2008年3月期の純利益見通しを前年比1.9%増の165億円のまま据え置いた。下期以降のサブプライム関連の評価損を織り込んだが、実際の評価損の見通しは「いくらになるかを言うことは難しい」という。
損害保険ジャパン(8755.T: 株価, ニュース, レポート)は、サブプライム関連の資産運用残高はゼロだが、サブプライムを裏づけとしたCDO(債務担保証券)の元本償還保証業務で、引き受け残高が2400億円あるという。上期までに、この保険金の支払いはゼロだったが、下期以降、保険事故の支払いリスクを300億円と見込んでいる。
ミレアホールディングス(8766.T: 株価, ニュース, レポート)は、9月末のサブプライム関連のエクスポージャーが269億円と発表した。このうちRMBSが12億円、ヘッジファンドが15億円、CDOが80億円で、支払い保障保険が162億円。9月末で14億円の評価損を計上したが、下期以降にさらに損失が膨らむことは織り込んでいない。同社幹部は「RMBSはもうすぐ償還して残高は減少し、このほかの資産もトリプルA格がほとんど」として、通期の業績見通しに与える影響は限定的だとした。
三井住友海上火災保険(8752.T: 株価, ニュース, レポート)の9月末のエクスポージャーは、金融保証で11億円のほか、ヘッジファンドへの投資で3000万円。9月末で関連損失はでていない。このため「決算への影響はなかった」(池田克朗常務)という。
日本興亜損害保険(8754.T: 株価, ニュース, レポート)は、サブプライム関連投資は、CDO1件で残高が10億円。今後の影響も「ほぼ損失は出ないだろう」という。ニッセイ同和損害保険(8759.T: 株価, ニュース, レポート)は、サブプライム関連の投資はゼロだとした。
(ロイター日本語ニュース 村井 令二記者)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-28978320071120