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12月末国内金融機関のサブプライム関連損失は6000億円=金融庁
2008年 02月 13日 18:52 JST
[東京 13日 ロイター] 金融庁は13日、国内の預金取り扱い金融機関全体のサブプライムローン関連商品の12月末の保有残高は1兆5190億円で、関連損失は6000億円だったと発表した。
このうち、大手銀行の関連商品の保有残高は1兆3880億円で、関連損失は5420億円だった。 9月末の国内金融機関全体の保有残高は1兆4070億円、関連損失は2760億円、9月末の大手行の保有残高は1兆2460億円、関連損失は2440億円だった。9月以降の証券化商品の下落によって損失が拡大した。
サブプライム関連商品の保有残高が9月末に比べて増加しているのは、金融庁によると「報告ミスが多い」という。金融庁が集計対象とする「サブプライム関連商品」は、証券化商品でサブプライム関連資産が一部でも組み入れられていれば、その商品全体をカウントする基準としているが「9月末集計の当時は徹底していなかったところがあった」(監督局)。12月末と9月末の報告ミスで基準が食い違ったために増加した分は大手行で1800億円だった。
さらに、9月末時点では大手行で簿外に計上していたABCPプログラムが1520億円あったが、これを引き取ったことでバランスシートに計上された分も増加した。また、SIV(投資ビークル)の取引終了によって裏づけ資産を引き受けるケースもあった。こうした9月末との基準の違いによる増加分は3300億円超だった。
これらを差し引くと保有残高は9月末に比べて減少している。減少の要因は、サブプライム関連商品の1)減損、2)償還、3)売却――があるが、金融庁によると、市場環境が悪いため売却による残高の減少は少なく、金融機関の多くは減損によって残高を減らした。
国内金融機関全体の1兆4070億円については、2007年3月末の自己資本比率(Tier1)で49兆円、実質業務純益で6.7兆円、株式評価益で10兆円あることから、金融庁では「各行で対応可能な水準」とみている。
<証券化商品の価格が下落、損失増は3240億円>
国内金融機関全体の12月末の関連損失の6000億円(評価損1580億円・実現損4420億円)は、9月末の2760億円(評価損1350億円・実現損1410億円)に比べて増加した。大手行の12月末5420億円(評価損1430億円・実現損3990億円)についても9月末の残高が2440億円(評価損1220億円・実現損1220億円)で大幅に増加した。いずれも9月以降の証券化商品の価格下落によって評価損が発生したほか、減損処理による実現損が響いた。
地域銀行については、12月末のサブプライム関連商品の保有残高は800億円(9月末1150億円)、関連損失は370億円(同150億円)
となった。協同組織金融機関は12月末の残高が510億円(同470億円)、関連損失が210億円(170億円)だった。
国内金融機関全体の集計対象は、大手行等が36行、地域銀行110行、協同組織金融機関は544機関。大手行等には、主要行、農林中央金庫、 新生銀行 、 あおぞら銀行 、シティバンクほか、ネット銀行や外銀信託なども含む。地域銀行は埼玉りそなを含む地銀と第2地銀。また、協同組織金融機関は、信金中央金庫を含む信用金庫、全国信用協同組合連合会を含む信用組合、労働金庫連合会を含む労働金庫、信農連など、個別の農協を除くすべて。
(ロイター日本語ニュース 村井 令二記者)