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http://www.news.janjan.jp/living/0812/0812010658/1.php
WeCanSTOP!六ヶ所再処理 秋の大収穫際 放射能を海に大地に捨てないで
荒木祥2008/12/02
健康や環境への悪影響は説明されず、誰かが何処かでいつの間にか決めた「国策」によって、強引にすすめられようとしている六ヶ所村の核燃料再処理。疑問の動きは静かに深く、全国規模で広がってきている。11月30日に東京で行われた「秋の大収穫際 放射能を海に大地に捨てないで」は、1000人を超す参加者で賑わった。
健康や環境への悪影響は説明されず、誰かが何処かでいつの間にか決めた「国策」によって、強引にすすめられようとしている六ヶ所村の核燃料再処理。ごくわずかなプルトニウムを取り出すために、大量の放射能を環境に放出することはさけられず、国や事業者(日本原燃)らは、いわば「大気や海水で薄まるから大丈夫」と強弁する。
核燃料再処理は、青森県の農産物や、三陸沿岸の漁獲などに看過できない不可避な悪影響を及ぼすと想定され、岩手県内の31市町村が環境への放射能排出規制導入を国に求める決議を行うなど、反対の動きが定着し始めた。11月30日、東京・上野公園の水上音楽堂では「秋の大収穫際 STOP再処理工場 LOVE六ヶ所村 放射能を海に大地に捨てないで」が開かれ、多彩なゲストによる音楽ライブやトーク、参加者による街頭アピールが行われた。
会場には農産物などの出店(ブース)もあり、1000人を超す若者達や家族連れで賑わった。中国電力・上関原発、沖縄・東村高江ヘリパッド建設に反対するグループや、イラクでの劣化ウラン弾被害の健康被害救済に取り組むNGOの展示なども行われた(・上関原発反対運動速報版 ・やんばる東村高江の現状 ・日本イラク医療支援ネットワーク)。
山本若子さん
差別をリサイクル、拡大する核燃料再処理
山本若子さん(核燃サイクル阻止 1万人訴訟原告団)は「青森県は3方を海に囲まれ、日本の食料供給基地としてやって生きたいと県民は願っている。なのに県政が税金欲しさに日本原燃を誘致した。以前、お母さん達が人間の鎖で建設予定地を取り囲むなど反対運動は活発だった。しかし、再処理工場が建ってしまった今、人々は声を上げにくくなっている」と語った。
また「ある距離の範囲内は低人口地帯であり」などと定めた原子力施設の立地指針(※)を批判、「過疎地に住む人々を差別し、過疎地に押し付けられたのが再処理施設」と六ヶ所再処理工場の立地を批判した。また、地元企業や地元の人々が放射能除洗などの汚れ仕事にしか就けないことも差別として批判、再処理アクティブ試験で被曝した青年も協力企業(いわゆる下請け)勤務だったことも差別の問題として糾弾した。
※:http://www2.jnes.go.jp/atom-lib/online_doc/nscj/online/017.pdf
フランスのラ・アーグ再処理工場周辺では、周辺の小児白血病が2.9倍にもなること、とくに従事者の家族に健康被害が深刻なことも指摘した。その上で「核燃料再処理はアクティブ試験中の今、止めなければならない。営業運転が始まれば放射能汚染はいずれ全国規模に広がり、多額の事業費は電力料金や税金から投入される。ネイティブアメリカンは『自然は先祖から受け継いだものでなく、子孫から借りているもの』という。六ヶ所再処理を止め、次世代に青森の素晴らしい自然を受け継ぎたい」と語った。
YAMさん
静かに着実に拡がって来ている核燃料サイクルへの疑問
YAMさん(PEACE LAND/わかめの会)と冨田貴史さん(核と暦のナビゲーター)は対談を行い、映画「六ヶ所村ラプソディー」の上映や、坂本龍一さんらアクション、アクティブ試験開始後の六ヶ所再処理問題への広範な関心の広がりを指摘した。
昨年ごろからはサーファーの運動も加わって、全国的に核燃料再処理の問題は草の根レベルでも反対の声が徐々に高まっている。mixi(ミクシィ)などの書き込みでは「再処理反対の声への嫌がらせなどもある」というが、青森県内での「六ヶ所村ラプソディー」の上映は以前よりしやすくなっており、来年の2月7・8日には盛岡でイベント「六ヶ所村ラプソディー 東日本サミット」の開催が予定されている。
プロ・サーファーの木下デビッドさん(サーフライダー・ファウンデーション・ジャパン)は、「海をもうこれ以上、汚すのはやめよう。あきらめないで政治を変えよう」と呼びかけ、小規模発電の充実やコストダウン、地球規模での原子力削減、平和利用も含めた核技術輸出の停止や、エネルギー使用の大幅削減、自然エネルギーへのシフト、身近な議員らへの行動などを訴えた。
田中優さん
原子力発電はやめられ、産業や雇用も創出できる
田中優さん(未来バンク事業組合)は、1年のうちわずか0.1%の時間しか占めないピークにあわせた電力供給体制を批判、「まずはピークをカットする努力をすべき。企業を対象にした事業所への電力は、使えば使うほど安くなる仕組みになっている。それを改めればピークカットとあわせて、電力需要は減るはず」と、今の日本の電力供給のあり方を批判した。その上で「小規模水力、風力、太陽光発電などを活用すれば、原子力発電そのものが不要になる」と指摘した。
中国やアメリカなどで原子力発電の立地計画が相次いでいることについては「原発が発電を始めるまでには、あと30年もかかる。ウランも地下資源だから枯渇気味、価格は高騰する。いま計画されている原子力発電所が操業する頃には、採算が成り立たなくなるだろう」と語った。
そして、小規模自然エネルギーの活用によって産業や雇用を創出しているドイツの例を紹介しながら、「日本は自然エネルギーの技術はあるのに、政府の政策が間違っているため市場が小さい。また、電力会社は大規模発電所ばかりに拘泥している。私達から、小規模な太陽光発電や風力発電を買わない限り、電力会社はいずれ無くなるだろう」などと、日本のエネルギー政策や電力会社のあり方を批判した。
田中さんは「原子力は必要悪という発想をやめよう。原子力発電はなくせる。核燃料再処理もいらない。私達1人1人がメディアとなって、まずは口コミから始めよう」と、参加者に行動を呼びかけた。
(以下の写真は、クリックで拡大します)
参加者は思い思いをパレードで街頭に訴えた パレードの先頭を飾ったサーファーたち 家族ぐるみの参加者も
木下デビッドさん 「FISCH & PEACE 漁港」のステージ www.gyoko.com/top2.html 「原発の電気は高い」と訴えた志葉玲さんたち d.hatena.ne.jp/neageiya.