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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu184.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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オバマ政権は、グリーン・ニューディールと呼ばれる政策で、CO2排出
を抑制し、脱石油化を図り、米国の経済を立て直そうとしています。
2009年1月24日 土曜日
最高速434キロの電気自動車 アルティメットエアロEV
◆世界最速スーパーカーが EV計画 1月23日 レスポンス
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090123-00000022-rps-ind
米国のシェルビースーパーカーズ(SSC)社は21日、『アルティメットエアロEV』の投入計画を明らかにした。ガソリンをいっさい使わないピュアEVで、『アルティメットエアロ』が2008年に記録した最高速434km/hを上回る性能実現を目指す。
[世界最速 アルティメットエアロ 写真29枚]
SSC社は米国ワシントン州に1999年に設立。2007年にスーパーカーのアルティメットエアロを発売した。ミッドシップにはGM製の6.3リットルV8ツインターボを搭載。最大出力1183ps、最大トルク151.3kgmというモンスターで、0-96km/h加速2.78秒、最高速度434km/hを達成。文句なく世界最速の量産車である。
アルティメットエアロEVではエンジンに代えて、「AESP」(オール・エレクトリック・スケラブル・パワートレーン)を採用。2次電池としてリチウムイオンバッテリーを搭載し、充電時間は110Vコンセントでわずか10分。最大航続距離も約320kmと実用的だ。
AESPは充電時間が短いだけでなく、小型軽量、大出力化が可能などの特徴を備える。モーターの最大出力は200psが基本。電磁特性を変更することで、ピックアップトラックやSUV用には、最大出力を500psまで高めることができる。
さらに、大型トラックや軍用車など、過酷な使用が想定される車両には、モーターを2個搭載。この時のトータル出力は1200psに達するという。おそらく、アルティメットエアロEVには、この1200ps仕様が搭載されるはずだ。
SSC社はこのAESPを大手自動車メーカーにも納入する方針。同社はそのコストについて、「1000-1万ユニット規模で量産できれば、1個当たりのコストは5000 - 6000ドル(約45万 - 54万円)まで下がる」と試算している。AESPの大きさはエンジンの約18分の1とコンパクト。そして単体重量も約90kgと軽い。車両デザインの自由度を高める意味でも、自動車メーカーから注目される可能性は高い。
アルティメットエアロEVは3-6月に公開予定。世界最速のスーパーカーは、「世界最速EV」の称号も手に入れることになりそうだ。
◆電気自動車はビッグスリーを救うか 1月20日 館内 端
http://eco.nikkei.co.jp/column/eco-car/article.aspx?id=MMECc7000019012009
米オバマ次期政権は、ビッグスリー救済の条件として電気自動車等の次世代車の開発を要求しています。それに応えるような形で、デトロイトの北米国際自動車ショーでGM、クライスラーは電気自動車を発表し、フォードは近々に発売すると発表しています。果たして電気自動車は、ビッグスリーの苦境を救えるのでしょうか。
次期オバマ政権は、グリーン・ニューディールと呼ばれる政策で、CO2排出を抑制し、脱石油化を図り、米国の経済を立て直そうとしています。
その中には、家庭で充電できるプラグインハイブリッドを2015年までに100万台普及させる等の自動車対策が含まれています。ビッグスリーも再生を図るには、このグリーン・ニューディール政策に合致した戦略を取らざるを得ないでしょう。
また同様の政策は、ドイツ、英国、フランス、日本、韓国だけではなく、中国も追従しようとしています。たとえばドイツは太陽光、風力発電等の再生可能エネルギー産業を、2025年に自動車産業並みに育てる政策を発表しています。英国は2020年までに9兆円を投入し、風力発電を7000基増設します。日本では環境省がグリーン・ニューディール政策を発表しました。この中には電気自動車の購入支援も含まれています。
金融不安に端を発する経済危機の克服にはさまざまな政策が考えられます。しかし上記の新しい政策は、これまでのような土木建設系の公共事業ばかりではなく、環境・エネルギー問題の解決をもって新しい社会を構築するというものでしょう。「環境」と「エネルギー」が、新たな経済再生のキーワードになりつつあるということだと思います。
環境・エネルギーに関する新しい技術の開発には、株式市場も敏感に反応しています。たとえば、三菱自動車がフランスのPSAグループのプジョー、シトロエンに電気自動車をOEM供給するというニュースが伝わると、他の銘柄が大幅安になったにもかかわらず、三菱自動車株が急伸しました。
では、自動車の分野ではどんな自動車がそれを可能にするでしょうか。現在のところ、多くの自動車メーカーは、もっとも有望な次世代車として電気自動車を選択しています。これは、電気自動車が、数ある自動車の中でもっとも効率が高いことと、脱石油化が可能だからでしょう。燃料電池車の実用化が数10年先、あるいは実用化は不可能だといわれ始めた現在、ますます電気自動車が注目されるようになりました。
ビッグスリーが電気自動車に注力する背景には、上記の事情のほかに電気自動車が開発も生産も容易だという事情があります。これは、電気自動車の構造が簡単で制御が容易だからです。モーターショーへ急場しのぎで展示するには、ハイブリッド車よりもずっと電気自動車の方が楽です。
GMは、プラグインハイブリッドの「ボルト」のほかに、「キャデラック・コンバージ」と呼ぶ高級プラグイン・ハイブリッド車を発表しました。これは、16kWhのリチウムイオン電池と163psのモーターを搭載し、バッテリーだけの航続距離が64kmで、それ以上は4気筒のガソリンエンジンで走行するものです。広義にはハイブリッド車ですが、エンジン車と電気自動車を切り替えて走ると考えた方が分かりやすいでしょう。したがって、制御はトヨタやホンダのハイブリッド車よりもずっと容易だと考えられます。
クライスラーは、3種類の電気自動車を発表しています。「ダッジ・サーキットEV」と、「ジープ・パトリオット」と、「クライスラー200CEV」です。また、試作EVは5種類あって、そのうち1車種を2010年に発売するということです。
フォードは、2010年にバンの電気自動車を、11年に小型電気自動車を、12年にはプラグイン・ハイブリッド車を売り出すということです。
では、これらビッグスリーの電気自動車は、ビッグスリーを救えるでしょうか。残念ながら、そう容易なことではないと思います。というのは、品質と性能が安定した電池の量産には大きな壁が立ちはだかっているからです。
GMは、08年には日立(新神戸)にリチウムイオン電池システムを発注しました。日立は、電池ばかりかハイブリッド車や電気自動車の重要なパーツであるモーターとインバター技術をもっていますから、GMはハイブリッド車や電気自動車の開発を有利に進められると考えられました。ところが、今回の発表は韓国のLG化学と電池開発の契約を結ぶというものでした。新たな戦略がうまく機能するでしょうか。
昨年12月末には、トヨタに遅れること12年で、ホンダがようやくGSユアサとの電池開発会社を立ち上げましたが、このようにハイブリッド車にしても電気自動車にしても、電池メーカーとの提携は絶対に必要です。しかし、フォードは、三洋電機からハイブリッド車用のニッケル水素電池の供給を受けていますが、次世代車のリチウムイオン電池となると、まだはっきりとした開発の契約先を発表していません。
クライスラーになると、これまでハイブリッド車も電気自動車も開発の発表はありません。発表した3種類の電気自動車についても、その技術レベルは不明です。ましてや量産となると、超えるべき技術的な壁はたくさんあります。
ビッグスリーは、ハイブリッド車と電気自動車の技術で世界トップの日本の技術を取り入れない限り、早急な開発、発売は難しいのではないでしょうか。しかし、それはビッグスリー支援金という米国国民の税金が日本に流れるということであり、米国国民はなんとも複雑な思いを抱くのではないでしょうか。
(私のコメント)
1997年のCOP3で京都議定書が制定されましたが、日本は1990年に比べて6%削減が義務付けられていますが、目標達成の見通しは立っていない。逆に7,7%も増加していますが、アメリカや中国やインドはこれに参加していない。私はこんな事を決めても目標達成は無理ではないかと思っているのですが、アメリカとヨーロッパの駆け引き合戦に日本が巻き込まれて翻弄されている。
大英帝国が蒸気機関によって出来た帝国ならば、アメリカはガソリンエンジンによって出来た帝国だ。18世紀にイギリスのジェームス・ワットによって蒸気機関が開発されて面織物工業がイギリス経済を支えた。さらには鉄道の機関車や海上の蒸気船は交通の新時代をもたらして大英帝国を支えた。
しかし20世紀に入るとガソリンエンジン車の普及によって、国内に巨大油田を有するアメリカが世界の覇権国家になった。まさにアメリカは石油の帝国であり、石油機関による軍艦や軍用機による軍事力は世界を圧倒するほどの国力をもたらした。アメリカが第二次大戦に勝てたのも石油によるものであり、ドイツや日本が負けたのは石油が無かったからだ。
しかし石油の時代もオイルピークを迎えてアメリカの世界覇権にも陰りが生じてきた。その象徴的出来事が去年の1バレル=147ドルの石油の高騰であり、アメリカ経済が金融危機を引き起こしたのも第三次石油ショックが背景にある。アメリカの自動車メーカーのビックスリーは倒産の危機を迎えていますが、ガソリン自動車の時代は終わりつつある。
19世紀が石炭、蒸気機関、大英帝国の時代なら20世紀は石油、内燃機関、アメリカの時代であったと言う事が出来るだろう。ならば21世紀は何の時代になるだろうか? それは電力、モーター、日本の時代が来るのではないだろうか? その象徴となるのが新幹線と電気自動車ということになるだろう。飛行機や船も石油が無くなれば代替エネルギーに変わらざるを得ない。
1879年にエジソンが電球を発明したように電気の歴史は新しい。同じ頃に発電機やモーターの発明もなされて照明だけではなく動力にも用いられるようになった。自動車も最初は電気で動くものでしたが、電池の性能が悪くてガソリン自動車に変わって行った。だから電気自動車はゴルフカートや遊園地の乗り物に使われるくらいで、一般の自動車の動力としては電池がボトルネックとなって普及しなかった。
去年の1月14日に「リチウムイオンバッテリー搭載の三菱の「アイ・ミーブ」が2010年に発売される。」
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/03cd78c4ab8bdc7eded5e37bb4f9a911
と題して電気自動車について書きましたが、その頃はまだリチウムイオン電池の事はパソコンのバッテリーに使われているくらいにしか知りませんでしたが、三菱がテレビでCO2ゼロの車を開発していますといったCMをやっていた。しかしトヨタのハイブリットカーのほうが知名度は高く、エコロジーな車という評判はアメリカで評判になっていた。
電気自動車が一躍脚光を浴びたのは去年の夏の石油の高騰からですが、ガソリンがリッター190円になって買い控えが起きて車に乗らない人が増えた。おかげでガソリンスタンドが廃業するところが増えてガソリン自動車の時代が終わりつつあるのを感じます。今はガソリンは暴落して安くなっていますが、中国やインドなどの新興国の経済発展によって石油が高く高騰するのは間違いが無い。中国では1年に1000万台近くの車が売れるようになり、公害もひどくなってきた。
京都議定書によるCO2問題や公害問題や石油危機に対処する切り札が電気自動車であり、オバマ大統領はグリーンニューディール政策の目玉にしているのは電気自動車だ。しかしビックスリーは相変わらず大排気量車を作り続けて、エコロジーカーの開発は本格化していない。ヨーロッパの自動車メーカーもクリーンジーゼルカーが主流であり、ハイブリットカーや電気自動車の製品化は進んでいない。
電気自動車は構造が簡単だから日曜大工でも電気自動車は作れるのですが、本格的な量産電気自動車は三菱が今年の夏に発売するアイミーブが始めての本格的電気自動車になる。去年の暮れにはトヨタやホンダやニッサンも相次いで電気自動車の試作車を発表しましたが、量産化は来年になる。自動車用リチウム電池などの開発量産に時間がかかるからだ。
冒頭にニュースでアメリカのSSC社が電動自動車のスーパーカーを近く発表するそうですが、アメリカではベンチャー企業が電気自動車の製作をあちこちで進めているようだ。今までなら石油資本がこれらの新興自動車企業を片っ端から潰してきた歴史があるのですが、それくらいアメリカではオイルマフィアは恐い存在だった。
だからグリーンニューディール政策を掲げるオバマ大統領が登場したことは驚きであり、石油資本がそれだけ力を失ってきたのだ。そして21世紀は電気自動車や高速鉄道が普及する時代であり、電力とモーターと日本の時代がやってくる。電力はエコロジーな発電が普及して太陽電池で発電して電気自動車に充電すればCO2ゼロの社会が出来上がることになる。脱石油の時代はアメリカでもオバマ大統領を生んだ。