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(回答先: 若い男から110番、出てみれば「ゴキブリが気持ち悪い」【読売】 投稿者 tk 日時 2008 年 5 月 06 日 12:23:09)
http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=545566&id=797651852
在日琉球人さんの日記
近代社会VSゴキブリ
「ゴキブリを殺せない男」や「ゴキブリを殺せない男に愛想を尽かさない女」は、時代の副産物ですがな。
そういう男や女は困ったもんだが、彼らだって「頼れる相手」がいないんだもの。
この男女の生きている世の中には、自分達を助けてくれるものは2つしか知らない。
「カネのかからない(実は税金)の公共サービス」と「カネを払えばやってくれる商業サービス」の2つ。これしかない。
しかし昔は、もう一つ「カネを払わなくてもいい(ただし義理を返済する)社会サービス」があった。
若い男から110番、出てみれば「ゴキブリが気持ち悪い」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=479660&media_id=20
昔は「頼れる相手」が近くに居た。
長屋の1室から悲鳴が上がれば、隣近所のオジサン・オバサンがやってきて、ゴキブリ退治もしてくれた。
映画「ALWAYS 三丁目の夕日」や「男はつらいよ」の世界である。
しかし、ゴキブリ退治は、ゴキブリ退治で終わらない。
オジサンは「おまえ、男だろ!ゴキブリぐらいなんだ!シッカリしろ!ところでいつ結婚するんだ?」と男の生き方まで説教してくれる。
オバサンは「ゴキブリが出るのは、あんたが台所を清潔にしてないからだ。冷蔵庫の中を見せなさい!ところでいつ結婚するの?」と生活態度まで指導してくれる。
ゴキブリは、若いカップルのプライバシーを侵害する外部からの侵入者である。
しかし、若いカップルにとって、隣近所のオジサン・オバサンも、プライバシーを侵害するもう一つの「ゴキブリ」なのだ。
国家の「公共サービス」は法律次第。法律以外の事はやらない。
民間の「商業サービス」も契約次第。契約以外の事は無関心だ。
しかし隣近所の「社会サービス」は、法律の歯止めや契約の範囲がない。義理と人情、恩義としがらみ、全人格的な付き合いである。
隣近所、共同体、コミュニティといえば、良いモノのように思えるが、別名は「相互監視体制」である。
「あそこの息子は、いい歳して、いまだにアニメや漫画に夢中だって」
「あそこの娘は、まだ結婚しないのか? 何が問題があるのか?」
こういう監視がイヤでイヤでたまらないから、われわれは近代社会を作ったわけだ。
自分は自分。他人は他人。隣近所でも挨拶しない社会である。
しかし「社会サービス」が無くなったからといって、悩みや問題が無くなったわけではない。
近代社会には「ゴキブリが殺せない男」も「恋人に振られてしまった女」も相談する相手はいない。
じゃあ「親切な」オジサン・オバサンの居る社会へ戻りたいだろうか?
でも、今や、オジサン・オバサンも、自分のプライバシーが大事で、他人のことなんてどうでもいいのだ。手間ばっかりかかってカネにならない「ゴキブリ」役なんかゴメンなのだ。
近代社会は清潔な社会である。
プライバシーを侵害する「ゴキブリ」は駆除されたのだ。
「ゴキブリ」の居ないはずの世界に、ゴキブリが出てきたら、そりゃ、お坊ちゃんやお嬢ちゃんはパニックを起こすだろう。
隣近所に人間は住んでいるが、住んでいないもの同然である。
110番に電話するしかない。
当然「携帯電話」である。
男の携帯の待ち受け画面は浜崎あゆみで、携帯ストラップはディズニーランドで買ったミッキーマウスである。
われわれはそういう世界に住んでいる。
しかも、われわれが望んで選択した世界である。