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(回答先: オルタナティブ通信 天皇=売春業者 投稿者 堀奈 日時 2008 年 12 月 30 日 11:01:14)
目から鱗であった。
投稿表題は「天皇=売春業者」となって衝撃的である。
しかし、そこを中心に情動的に読むと内容を矮小化してしまうように感じてしまう。
つまり背後にある機構をあぶりだせない。
当時の天皇制のおかれている状況をあぶりだす必要があるのではなかろうか。
当時、大日本国憲法発布には「臣民はこの憲法に対し永遠に従順の義務を負う」とあり、憲法第一章、第一条に「大日本帝国は万世一系の天皇これを統治す」とあるように
「お国のために」という枕詞で国民を動員できる仕組みである。
そうであっても、直接資金稼ぎのため賎業婦人となってくれとはいえない。
それでは国民に反乱が起きる。
それゆえ、実にたくみに政財界一体となって国民を利用していることが伺える。
第二次大戦の終戦間際においても、国体護持を念頭に敗戦処理を有利にするための時間稼ぎがおこなわれている。
その間、特攻や沖縄地上戦、各地大空襲、広島と長崎への原爆投下と多数の国民の命が消費された。
上記いずれも地位保全と利益誘導に関係している。
つまり、それだけ高価な構造であり、国民の生命で償って余りあるものと認識されている。かつ「天皇は神聖にして侵すべからず」であるから責任は問えない。
したがって明治憲法下においては
「天皇は自らの地位存続のためにはお国のためと称し国民をいかようにも扱うことができる存在」
と理解できる。
これは甘い汁をすすろうとする一派にはたまらなく魅力的な存在でもある。
体制を保持し、お傍近くに位置することによって、あたかも天皇の意思であるかのように
反対者を封じ、少しずつ着実に目的に向かっていくことを可能にする。
まさに政治的利用の極みそのものである。
それゆえ、戦後GHQの指導の下に作成された新日本国憲法にも天皇条項が第一章に記載されているのもうなづける。
他方、日本のメディアをにぎわしているのは第二章「戦争放棄」であるがそれは第九条である。
アメリカの日本分析がよくでている結果だ。
しかし、いまだに天皇の政治利用がさけばれるのは、戦前の天皇制からの呪縛がとかれていないこと、かつ、為政者や官吏に憲法遵守が徹底されていない状況の故と考える。
よくよく考えれば単純なことであるが、頂点に位置する方々は底辺の国民の働きが無ければ生きていけないという事実である。
それゆえ、生かさず、殺さず。分断し、支配する。との指導原理が働くこととなる。
敗戦の結果とはいえ、やっと民主主義の新憲法が発布された。しかし上層階級とはことなり、未だ国民はその恩恵に十分にはあやかってはいない。
ワーキング・プアーや不安定な派遣社員など金持ちと貧乏人の格差が拡大し、
現在でも一部金持ちのための国民使用となっている。
近代の民主主義において、国家の頂点の地位は主権在民たる国民であり、
国家の組織に奉職する人々はいかなる人といえども国民に対する奉仕的仕事に従事していると認識されなければならない。
願わくば、為政者と官吏を拘束する日本国憲法とその理念にのっとり、国民一人ひとりのために政治を進めてもらいたいものである。
また、国民も自らの存続と幸福のために誰が「民」のために行動しているかを注意深く深く見守る必要がある。
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