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(回答先: Re: ヨハネの黙示録第九章五節 投稿者 スットン教 日時 2009 年 1 月 08 日 19:33:44)
法王による予言
私たちは現職のローマ法王たちが神学上の建前は別として、実際には必ずしも「予言」を避けてはいないことを見てきた。では、現職のローマ法王たちが自分で「予言」をすることはあるのだろうか。最近のもので有名なものにはピウス一二世(在位千九三九年〜五八)の予言がある。ピウス一二世は第二次世界大戦の真っ只中に在位して、お膝元のイタリアのファシスト政権や、共産主義の脅威や、ナチズムとユダヤ人弾圧などの重大事件に翻弄されて、政治的にも微妙な立場に立ってしまった法王である。しかし非常なインテリであり、また霊的にもすぐれた神秘家であるとも称された。
この人はまた未来のことについていろいろな予測、あるいは予言を口にしたらしい。彼の側近であったポワイエ・ド・ベルヴェフェールという神父はそれを書きとめていろいろと分析した。神父はピウス一二世の意向に従って、彼の死後三〇年はそれを公表せずに沈黙を守った。その三〇年は、予言のうち最初の三〇年間に起こることについて語られたものを検証する機会ともなった。予言の正しさを確認した神父は、一九八八年に全容を『三千年期初頭の教会についての予言』に著し出版した。
それがどのようなものかといえば、たとえば「モラルの放縦ぶりは一九八〇年代に最高に達し、新しい形の恐ろしい性病が現れるだろう」というフレーズがエイズの登場を正確に告げているとされる。その他には、たとえば「コンピューターは人間がその奴隷にさえならなければすばらしい機械だ」というフレーズなどである。
テロリズムや正義についてもいろいろな発言があるが、終末論的なのは「二〇〇七年に、一九八六年から一九九〇年にかけての事件が熟して実を結び、全人類は激動の時代、世界の大災厄に支配された非常に危険な期間に入るだろう」というフレーズだ。これも具体的な年が明言されているだけに不気味ではある。ちなみにピウス一二世は聖マラシーの予言を軽視してはいなかったという。しかし教会が完全に終焉するということではなく、教会の最初の使命が終わっても、過去の過ちを正して、より霊的でカトリックの永遠の価値が回復される新しい時代が来ると確信していたらしい。
『ノストラダムスの生涯』竹下節子/朝日新聞社 1998年2月1日初版
竹下節子さんの本自体は非常に冷静な筆致で、1999年八月についての不安を鎮める方向で書かれてます(?)。まぁ、こういう時は冷静に対処するのが利口ですからね。
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