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日本が金メダルを取る日 - 日本の世界における立ち位置 (谷口 誠氏)
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投稿者 乃依 日時 2008 年 8 月 23 日 11:16:00: YTmYN2QYOSlOI
 

http://www.soejima.to/
の「気軽にではなく重たい気持ちで書く掲示板」より

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[923]日本が金メダルを取る日 投稿者:谷口 誠投稿日:2008/08/07(Thu) 03:25:23
中国オリンピックがまもなく始まります。8月6日夜7時倫敦です。
経済アナリスト藤原直哉が今週の放送で

「中国や米国は資本主義をまじめにやっているから、衰退ができず、爆発壊になる。
ロシアや日本は片目をつぶりながらやっているからなんとかなる」

「案外、50年後に、21世紀に一番近かったといわれるのは日本かもしれない。」

という面白い発言をしていました。

チャーチルは1925年4月に英国の蔵相として「英国は旧平価で金本位に復帰する」と宣明した。

軍人としては優秀でも経済音痴のチャーチルが英国の経済不振をつのらせ、1931年の金本位停止に追い込んだのだ。

フランスはリストという優れた蔵相が金の獲得をめざし、20年代は新興国の米国のドルも力を得、ポンドはフラン、ドル等の通貨に対して実力が下がっていた。

ケインズもイートン校からケンブリッジに進んだエリート学者だが、
ポピュリストの学者で最初からチャーチルと敵対していた。

平和な研究者生活をしていればよかったのに、激動な時代ゆえ、政治の場へかつぎだされ、第一次大戦勃発時から大蔵省勤務を命じられた。

ケインズは1914年で金本位性が円滑に機能していた「黄金郷」の時代の終焉をこの時点で喝破していた。

「エリート支配型の社会」から「大衆支配の時代」に世界は移行

(=米国という新興国が覇権を取る)することを予言した。

それよりも、適切な需要を保つためには十分な貨幣が必要であり、

「チーズ工場を国家管理下に置くこと」(=公共事業、人々に
パンを与えること)である。

社会生活の最初をインドで過ごしたから得た教訓だ。ジョージ・オーウェルの文学と同じで、彼の学問が温かいのは庶民への愛情があるからだ。

(愛や夢、希望、理想のない学問ほどつまらないものはないと谷口は思う)

チャーチルは、先の「大恐慌」の瞬間にニューヨーク証券取引所の前に立っていたそうだ。

英国人のケインズの政策は本国の英国で実施されず、資本主義の生徒であった米国でニューディール政策として実践された。

(中途半端な実施であり、戦争経済という本人の意図しない使われ方を
その後されたが。今回のバラク・オバマ新大統領がこのあたりの教訓を生かすかどうかは来年から見ものである。

むしろ、早くから彼の理論に注目していたヒットラー
の方が実践としては優れていることは、小室直樹先生が大昔から喝破
されている。ドイツに行ったことのある方なら、ヒットラーのインフラ設備の偉業に感嘆されたはずだ。ここが敗戦国でも日本と違う)

チャーチルは自らの失策で英国を崩壊させたくせに、もちまえの外交力でその後、英国の首相になった。弁舌が上手なのは強い。これも50年後、トニー・ブレアというロック歌手あがりの首相によって「労働党」
というバンドでリメイクされた。

1946年の演説で「われわれは欧州合衆国を育てねばならぬ。それこそあって西欧の存在は可能なのだ。立て欧州よ」と欧州合衆国を提唱。

陰謀論的には「ユダヤ・アングロサクソン体制」

経済学的には「ブレトンウッズ体制」だろうか。

ヒットラーはさぞ、悔しがったに違いない。

「ゲルマン、大和(やまと)」世界体制の夢はその後、今日2008年の8月6日まで60年歴史の中に封印された。
(日本ではようやく天皇をオープンに語るようになってきたが、ドイツはまだまだ。なんで、敬語を使わなければならないんだろうね?)

ロスチャイルドからロックフェラーに国際金融権力が移行したのは、チャーチルのせいかもしれない。

チャーチルは海軍大臣中から艦隊の燃料を石炭から「石油」に変更し、
陸軍で戦車の価値を認めた最初の人物である。

新興国米国にとって、新しい世界秩序を築く(「大衆社会」「ロックフェラー石油体制」)大西洋側の「ユーロ・ハンドラー」として、これほど適宜な人物もいない。

チャーチルが故意に英国を崩壊したのか、大不況は当時の新興の金融市場ウォール街(ロックフェラー:モルガン、この新旧の力関係もよくわからない)が故意に起こしたものかはわからない。

田中宇さんや「オルタナティヴ通信」のように、今でも、英国が米国黒幕、操りで、「ロックフェラー体制自体最初から存在しない」という説が正しいのかもしれない。

しかし、2008年8月6日に生きる一アジア人にとってはそんな解釈はもはや、どうでもいいことだ。


ここからが大切な点だから。今日は2008年8月6日です。

70年後の今、今度は、

米国、ロックフェラー石油体制が     旧社会、
電子化の世界経済、BRICSなどの新興国が 新社会  である。

役者が入れ替わったのである。舞台で同じ作品をリメイクする時に、
昔若かった役者が今度は年長者の役をやったりするでしょ。

今風にSFXや新しい要素もちょっと取り入れてみたりする。


ジョージ・ソロスが国際政治の場で「この荒涼たる世界秩序において、日本はキープレーヤーとなってはならない」と言った。

この言葉は重い。そして、解釈が必要だ。キープレイヤーということは

「主役はあんた(日本)にはむいていないよ」

ということだ。

では、脇役や、脚本家だったらむいているのだろうか。

ソロスさんは主役を次の作品でもやりたいらしい。

今回のFRBの金融政策への彼の動きにそれははっきりと出た。

それでは、次の主役といわれる「中国さん」は「米国さん」の次に

このロングランの作品の主役が務まるのだろうか?


米国帝国崩壊後、中国が覇権を取るかどうかは、日本が重要な役割を果たすだろう。

ヨーロッパや米国が資本主義を実現できたのは、長い時間学習、熟成する時間があったからだ。中世ヨーロッパから移行の時期があったから
できた技である。

20世紀の最後に世界地図の「右下の隅っこ」にある小さい島(しま)
、土人(どじん)、いやいや、原住民の、いやいや
島人(しまびと)日本人という学習能力が異様に早い人たちが
いきなり「資本主義」の舞台に登場して、あっというまに崩壊して
いったのは何とも皮肉である。

さて、そこで、やはり黄色い「中国人」だ。彼らにできるのか?

今の中国人にはできない。

今の中国人の50代、40代、30代の人間は忍耐が強くない。

「儲からない」と悟ったら、平気で敵陣に「寝返る」人間だ。

文革後の教育や「ひとりっこ」政策で育った人間には、「資本主義」の背後にある「哲学」「歴史」は身についていない。

歌も踊りもできないで、「資本主義」という舞台にあがろうというのが、今の中国だ。

前任の主役の「米国さん」が急遽、舞台で倒れて、病院に運ばれて

「中国さん、あとはよろしく」といって息をひきとられても、残りの

人たちはこれは困る。

プロデューサーや興行主のユダヤ人も「これは困ったなあ、とりあえず

黒ん坊の踊りの旨いバラク君でも躍らせてつないでおくかあ」

バラク君はルックスはいいのだが、頭が悪く、「白痴美(はくちび)」

などと批評家には酷評される。

さて困った。「地球劇場」の演目はこれでは続かない。どうしよう。

うるさい観客(中南米、中近東、ロシア)は怒っている。

中国も米国もソフトランディングできない国だ。

しかも、中国は英国や米国(大陸をまとった擬海洋国家)と違って
海洋国家でないから、地政学的にも世界制覇はできない。

このままでは、中国は失敗する。

来週からの中国オリンピックも失敗するかもしれない。

1963年の東京オリンピック→ジャパンアズNO1 

てな具合に、

2008年の北京オリンピック→チャイナの21世紀

とうまくいきたいところなんだが。

中国が育たなければ、世界を管轄するような強力な覇権国は存在しない。

世界が、日本の戦国時代のような「無秩序」の状態で21世紀が動いてしまう。

米国さんは病院の緊急室で「行き絶え絶えだえ」で明日の朝にも
死にそうだ。

そこでうまい具合にお隣に、「ガラパゴス」「鎖国状態」でいじけており、政治的には全く野望のない「日本」という「島(しま)」がある。(「近代国家」でないことがなおさら幸いだ。しかも昔喧嘩したので
若干中国に負い目もあるし、白人への劣等感もないので、わりと
仲良くつきあえる。友達としてお仕事をちゃんと教えてあげられそうだ。)

しかも、「ハイテク」と「人材」と「水(戦略物資)」という
強力なノウハウがあるのである。

世界覇権は遂に一度も取れず、いまだに、近代国家にもなりきれなかったが、西洋化と似非資本主義のノウハウだけはある「日本」という『島』(パラダイス)」からうまくノウハウを
とりいれればいいのである。

しかし、日本が先生では困る。嫌だ。踊りは上手だけど、ルックスも
体も醜いじゃないか?

「あんなちんけな奴らが俺たちの先生だって?」

プライドの高い白人、欧米はどうすれば面子(めんつ)が立つのだろうか?

英国と米国だって先生と生徒が逆転したのである。

「資本主義」と「社会主義」の融合という20世紀のすべてを短期間に凝縮してしまったダイジェスト国家、幕の内弁当の「日本」から欧米は学べばいい。

ただし、日本人はあくまで「黄色い」のだから、「教えてやる」という傲慢な態度(第二次世界大戦時の失敗)でなく、白人も黒人も「共生」という「宴会の幹事」程度の
態度でいい。

「先生」とか偉そうにしてはいけない。優秀な助っ人。

そう、今日本で流行りの、時給2500円の「テンプスタッフ」
になればいいんですよ、奥谷さん!正社員じゃないのに技術だけで
そんなに取るんだあ。

英国や旧ヨーロッパは「白人」だったから、ヤンキーとして、米国人を馬鹿にできた。

父親が不良息子を諭すようなものである。

これを日本が彼らにやってはいけない。

これは白人に50年喧嘩を売ってきてぼろぼろになった私(谷口)が日本人全員に言いたい「2008年の結論」である。

最近もFRBが「われわれ米国は優秀だから、あんたら無能な日本のような
デフレにはならないよ」

と公の場で発言していた。日銀さん、駄目ですよ、余計なこと言っちゃ

米国をあまり馬鹿にしちゃいけませんよ。

米国にも行ったことのない若い日本人のかた。

ネットだけで知識を吸収するネット世代のかた。

だめですよ、馬鹿にしちゃ。

「腐っても帝国(ていこく)、腐っても米国(べいこく)」って

言葉を知りませんか? 外資系で働く日本人の格言ですよ。


中国 VS 近代社会(モダンマン) 


という世界構造の中で、日本という国は通訳さん、コーディネーターという黒子(くろこ)に徹すれば、案外、世界から感謝されるし、地球も安全である。

「通訳さん、ちょっと白人さんにはっきり言ってくださいな!」

中南米、アジア、中東の人からさいなまされて、

「はいはい、ちょっとやってみます」

あっちとこっちを行ったりきたり。忙しいなあ、日本人。

世界中の人気者じゃないですか、日本人!!


反則、ドープ疑惑、でばたばたと倒れていく先頭ランナーをあとめに

1番最後にゴール・インした 日本。

金メダル、獲得。がんばるな、にっぽん!


(「金の文化誌」(荒木信義)、「人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るか(水野和夫)、広島の土井さんからの今日の私信を参考に
編集、加工しました)


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