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【ESPIO:野田敬生さんのブログ】 緒方初公判と『公安調査庁の深層』
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http://espio.air-nifty.com/espio/2008/05/post_4ae6.html
緒方初公判と『公安調査庁の深層』
■筆者も昨日の総聯事件初公判を傍聴した。
■公判の状況については、各紙(とくに産経新聞)がかなり詳しく報道しているのでそちらを参照してもらいたい。
・<朝鮮総連事件>古巣の捜査を強い口調で批判 緒方元長官
5月14日20時32分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080514-00000123-mai-soci
・<朝鮮総連事件>緒方元長官が無罪を主張 東京地裁
5月14日20時23分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080514-00000121-mai-soci
・【法廷ライブ】総連事件初公判(10)捜査批判「検事は机を叩き、罵声『一生刑務所から出られないぞ』」
5月14日20時11分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080514-00000960-san-soci
・【法廷ライブ】総連事件初公判(9)弁護側冒陳が明かす「『緒方口座』に韓国から入金」
05/14 18:27更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/144888/
・【法廷ライブ】総連事件初公判(8)「総連からのカネ1億を、TSKビルの部屋の手付金に」
05/14 18:24更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/144847/
・【法廷ライブ】総連事件初公判(7)「確実にカネ出す」「琴線に触れた」“詐欺のヤマ場”再現する検察
05/14 18:22更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/144868/
・【法廷ライブ】総連事件初公判(6)登記移転「総連は反対していた」検察明言
05/14 17:45更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/144866/
・【法廷ライブ】総連事件初公判(5)「犯行背景に六本木の幽霊ビル」…満井被告はなぜか不敵な笑み
05/14 17:02更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/144864/
・【法廷ライブ】総連事件初公判(4)荒れる法廷、異議の連続「億単位の報酬要求した緒方被告」
05/14 16:43更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/144845/
・【法廷ライブ】総連事件初公判(3)朗々と読み上げ…「まったくそういう事実はない」満井被告
5月14日16時21分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080514-00000939-san-soci
・【法廷ライブ】総連事件初公判(2)罪状認否で独演「元総理の指示で国策捜査」満井被告
5月14日15時58分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080514-00000938-san-soci
・【法廷ライブ】総連事件初公判(1)「職業は?」「弁護士です」古巣との対決に落ち着き
5月14日15時19分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080514-00000936-san-soci
・総連事件「詐欺にあたらず無罪」緒方、満井両被告が全面否認
5月14日15時10分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080514-00000935-san-soci
・総連事件、公安調査庁元長官ら14時初公判 “有力OBvs検察”全面対決へ
5月14日12時28分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080514-00000923-san-soci
・元公安庁長官の緒方被告、無罪を主張…総連詐欺事件初公判
5月14日16時4分配信 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080514-00000036-yom-soci
・朝鮮総連本部詐欺事件をめぐる動き
5月14日16時0分配信 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080514-00000080-jij-soci
・緒方元長官ら無罪主張=「真相解明を確信」−朝鮮総連本部詐欺・東京地裁
5月14日15時31分配信 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080514-00000078-jij-soci
■筆者の観点から注目したのは、緒方被告の弁護人(落合洋司弁護士ら)
が明かした次の事実。つまり、柳・公安調査庁長官が緒方元長官を電話聴取したのは昨年6月8日(金曜日)だということ。緒方元長官は「総聯には大使館としての機能がある」云々と弁明した。
公調幹部が同日、井上義行・総理秘書官に一報。秘書官はこの説明に激怒したという。
そのため、公調本庁総務部長・総務課長は週明け月曜日(11日)、緒方弁護士事務所を訪問し、緒方元長官と面談している。
所有権移転登記が行われたのは昨年6月1日付。同月8日にこれが完了している。以前にも記したとおり、その間は登記変更手続が行われており、8日まで登記を閲覧できない状態になっていたのである。
つまり、国会でも長官が答弁していたとおり、公調が登記を把握したのは8日だということ。その日に元長官に電話し、官邸に報告しているぐらいだから、公調はその時初めて取引を探知したのである。
ちなみに、メディアでは在日韓国人の発行する週刊新聞「統一日報」がやはり8日、緒方被告の関与を察知している。
■井上秘書官の反応振りからすると、官邸も8日まで知らなかったのかもしれない。つまり、公安警察からも整理回収機構からも情報は上がっていなかったと考えざるを得ない。
つまり、公安調査庁はもちろんのこと、皆、寝惚けていたのである。
もっとも、公安警察は知ってて黙ってた可能性すら考えられるけれども。
■満井被告は罪状認否で、「事件は安倍総理の指示」「国策捜査」「実質は北朝鮮経済制裁措置違反事件で、被害者なき“詐欺”事件」などと主張。「整理回収機構はなぜ愚かな取り立てをするのか」などと武藤嘉文に陳情していたことを明かしたり、安倍総理に宛てたという手紙(昨年9月2日付)の内容を読み上げたりした。
正直散漫な印象を受けたけれども、聞いていて、この弁明は同年7月1日発の「朝鮮中央通信」記事
http://www.kcna.co.jp/calendar/2007/07/07-02/2007-0701-009.html
の内容にも沿っていると思った。
つまり、「安倍一派」は「整理回収機構に指示して、総聯が申し立てた誠実で合理的な債務解決提案を是が非でも無視し、極めて差別的で不公正な要求を強要しながら、問題解決のための努力を一方的に破綻させた」というのである。
「日本で殺伐として起っているこの騷動は、徹頭徹尾自分の政治的野心を実現するための、安倍の計画的な謀略と直接的な指示に拠ったものである」
この点は当時、満井被告からいわば政界裏事情の報告を受けた総聯・北朝鮮(両者は一体である)がそのように情勢を認識をしているのかもしれない。
いずれにせよ、結果的に満井被告は今も、このストーリーに乗っかっているわけである。
詐欺の“被害者”と“加害者”の情勢認識が一致しているということの奇妙さ!
もう少し想像力を働かせると、満井被告は総聯側とはすでに“和解”しており、ある程度連絡もしているのかもしれない。
■裁判所が公判前整理手続の内容を説明。
問題は詐欺(不動産及び資金)の範囲及び共謀、欺罔行為の有無。
「外形的な事実には大きな争いがない」という。
主要な争点は
・森憲吾氏による出資を被告らが信じたことの有無。
・自白の任意性
・ファンドを組み替えるという名目で違約金の立替払いを総聯側に要求した事実の有無。
―間接事実(その1)緒方被告への満井被告からの1億円の送金が報酬だったかどうか(検察のストーリーでは満井被告が総聯から詐取した4億8400万円の内の緒方氏取分で、満井氏の会社で帳簿を操作して送金されたカネ)。
―間接事実(その2)TSK案件に関連して資金調達の必要に迫られていたかどうか。
・採用される証人は15名。来年3月21日まで合計36回の期日が予定されている。
■共犯の河江浩司被告(出資者仲介役)の公判は分離されており、5月7日に第4回公判が終わり、6月18日にも論告・弁論が行われる見通し。
こちらは初公判がニュースになっただけで、その後の状況は報道されていない。
河江被告は罪状を「否認」したとされているけれども、実質的にはやはり外形的事実は概ね認めている。
しかも、一番肝心な点、つまり森氏による出資話の虚構性を緒方・満井両被告も知悉し、総聯を騙すために口裏を合わせたことを証言しているので、両被告にとっては不利である。
ただし、河江被告はかなり御都合主義的に検察に迎合している節も窺え、どこまでその供述が信用できるのか筆者には分からない。
同被告は要するに悪いのは緒方・満井で、自分は悪くないと言っているのである。
真相はよく分からないけれども、河江被告が先に有罪になるようだと、両被告の闘いも厳しいものになる。
外濠を埋められた感がある。お決まりのパターンである。
ちなみに、河江被告の保釈金は、河江被告が満井被告から受け取った1億(河江被告によれば「前捌き」のカネ)から支払われており、総聯側には未だ(同公判時点)返還されていないという。
第3回公判はたしか落合弁護士も傍聴していたのではないかと思う。
■落合弁護士の冒頭陳述によると、本件不動産の「所有権は移転していない」のだという。詐欺の故意もなければ、既遂でも未遂でもないのだという。
実質的には移転していないのかもしれないけれども、しかし、契約書上は代金の完済を待たずに所有権は移転しているのではないか?
つまり、この取引にはいわゆる所有権留保の特約が付されなかったのである。
http://www.mitsukarusite.jp/contents/loan/word/269.html
■なぜ代金の支払いに先行して、登記が行われたかということが疑問で、これは検察のストーリーでは、物件が物件だけに、出資者側が用心のため移転登記を確認してから出資するというように、緒方被告らが総聯を騙したということになっている。
果たして総聯がそんなに簡単に騙されるのか?
いずれにせよ、そんなイレギュラーな(総聯側にとってはリスクの高い)契約をせざるを得ない事情が総聯側にもあったわけである。
検察のストーリーによると、どうやら緒方被告らはその窮状に付け込んだらしいのだけれども、総聯側がそうした動きをどの程度見極めて、どういう方針で状況に対処していたのかもよく分からない。
■証人にはおそらく総聯関係者も含まれていると思うけれども、それが誰でどういう証言を行うのか、極めて注目される。
少なくとも事件当初は、かなり好意的に緒方元長官を捉えていたみたいだけれども・・・。
■公調は傍聴に女調査官をも動員している(河江被告公判も同様)。だから、傍聴者は不用意な私語は慎まなければならない。
■筆者は用事があったので、閉廷を待たずに抜け出した(それでもすでに午後5時40分ころになっていた)。
すると、104号室の前に朝堂院大覚氏が若衆を従えて立っていた。
筆者は以前同氏を取材したことがあったので挨拶した。
朝堂院氏来訪の目的如何?
■朝堂院はTSK案件の当事者である。昨年3月には総聯から本部不動産の売却話を持ちかけられていたともいう。つまり、この事件で限りなく際どい事件に立っていたことが分かる。
■森氏と畑氏とは繋がりがある(民事裁判で詐欺の認定)。朝堂院氏によれば、畑氏と緒方氏の結び付きも深い(そう語る朝堂院氏も実質的には当事者である)。
弁護側も、森氏と畑氏との絡みを冒陳で読み上げようとして、裁判所から制止されていた。
本当に事件の真相を解明しようと思うのなら、その辺も解明しなければならないはずなんだけれども、検察のストーリーからは当然、完全に落とされている。
一体、誰が誰を騙そうとしたのか?
■用事があるので、とりあえず雑な感想だけアップ。
詳細は6月10日発売『公安調査庁の深層』(ちくま文庫)にて。
2008.05.15
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