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日本の携帯電話機メーカーに淘汰の波、国内志向ビジネスの限界を露呈  「ロイター」
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投稿者 怪傑 日時 2008 年 3 月 04 日 10:51:15: QV2XFHL13RGcs
 

 [東京 3日 ロイター] 国内の携帯電話機メーカーに再編・淘汰の波が押し寄せてきた。1月に三洋電機(6764.T: 株価, ニュース, レポート)が携帯電話事業を京セラ(6971.T: 株価, ニュース, レポート)に売却すること決めたのに続き、三菱電機(6503.T: 株価, ニュース, レポート) が3日、同事業からの撤退を発表。日本には携帯電話メーカーが10社あるが、大半は海外市場に足場がなく、国内市場でひしめいている。ただ、頼みとしてきた国内市場も今後は需要の頭打ちが見込まれ、中・下位メーカーを中心に抜本的な戦略見直しを迫られるケースが増えてきそうだ。

 三菱電機の携帯電話の2007年度出荷見込みは210万台だが、7年前の2000年度は現在の9倍近い1850万台を出荷。うち海外への出荷台数は1150万台に上った。調査会社ガートナー・ジャパンのアナリスト、光山奈保子氏は「三菱電機は、2000年から01年ごろはPDA(携帯情報端末)型の機種などで特徴を出していたが、その後、開発期間が早く低コストの韓国メーカーが台頭し、対抗できなくなった」と振り返る。

 三菱電のほか、NEC(6701.T: 株価, ニュース, レポート)や、松下電器産業(6752.T: 株価, ニュース, レポート)の子会社パナソニックモバイルコミュニケーションズが海外市場を積極的に開拓した時期もあったが、成果をあげられず、両社は現在、国内だけの事業展開となっている。日本の携帯電話市場は、NTTドコモ(9437.T: 株価, ニュース, レポート) の「iモード」に代表されるネット接続サービスが世界でいち早く普及し、カメラ付き端末の利用でも先行するなど、技術では世界をリードしてきた。ただ、光山氏は日本メーカーによる海外戦略について「技術が良ければ海外でも受け入れられると考え、デザインや携帯電話の文化的な側面など、各国の事情にあった現地化がおろそかになった」と、失敗の原因を指摘する。

 結果的に、世界の携帯電話機市場において日本メーカーの存在感は極めて薄い。米ガートナーの調査によると、2007年の販売実績はフィンランドのノキア(NOK1V.HE: 株価, 企業情報, レポート)が4億3545万台、米モトローラ(MOT.N: 株価, 企業情報, レポート)が1億6430万台、韓国サムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情報, レポート)が1億5454万台だった。これに対し、日本メーカーで首位のシャープ(6753.T: 株価, ニュース, レポート)の07年度出荷見込みは1550万台(07年度出荷見込み)と、サムスンの10分の1の規模にとどまる。

 頼みの国内市場も、今後は頭打ちが避けられない。携帯電話の契約数は昨年末に1億件を初めて突破するなど、飽和状態に近づきつつある。また、国内では、ドコモなど通信事業者が端末を買い取り、利用者に割安な価格で販売する一方、割高な通信料金で端末コストを回収するビジネスモデルが続いてきたが、各通信事業者は昨年から、端末価格を高くする代わりに通信料を下げるプランを導入。調査会社MM総研の横田英明・研究部長は「消費者の買い替えサイクルは長くなるだろう」と述べ、国内出荷が減少に向かう可能性を指摘している。

 (ロイター日本語ニュース、浜田 健太郎記者、平田紀之記者)

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