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最近右翼(右派愛國)の中で、復古維新や日本古来の伝統の
良さをはき違えて、暴走する若年層というか中年層が一部に
見受けられる。特に問題なのは、女性問題について、
女性専用車両は男性差別だとか、
DV防止法は家庭崩壊や離婚を奨励するなどと、
本質を掴まずに喚きたてている者達がいるのは、情けない限り
である。女性問題について大した勉強も運動もせず、歴史も
知らないくせに、一部の上辺の聞きかじりだけで、暴走している。
それ以外に最近では、沖縄の集団自決に関して軍命令の書類が
ないことを奇貨として、軍命令がなかったと強弁している。この
場合に重要なのは命令の書類があったかどうかということではなく
て、住民が軍の命令と受け取る雰囲気であったかどうかということ
である。同じことはソ連侵攻後の満洲の避難民の間でも言えるので
ある。同行した軍人が、「足手まといをなんとかしろ」「泣き声を
出さすな」といえば、あの場の状態では住民は、足手まといの老人
や病人、声を出す子供は殺せと、軍人が命令していると受け取った
のである。軍の命令書がないということが軍の命令でなかったという
証とはならない。この件に関して、命令書のないことを奇貨として
いる右派愛國と称するモノたちの思考は、平素の反権力はどこへや
ら、全くのお役所的官僚的志向であることに気付かなければならな
い。
このような思考で物事に対処しているから、右翼(右派愛國)は
いつまでたっても市民権を得られずに浮き足立っているのだ。
しかし勘ぐれば、彼らは右翼(右派愛國)を装いながら、その実は
右派愛國陣営を貶め分断させる働きをしているのかもしれない。
例え彼らが確信犯的に行なっていなくても結果的には分断させている
のである。猛省を促したい。
(平成20年2月9日 護國團情宣局長)
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