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http://netallica.yahoo.co.jp/news/61575
北朝鮮の各メディアは今年に入り、金正日総書記(66)が軍や発電所などを視察した、と相次いで報道している。だが、金総書記の健康不安説は依然として根強い。そんななか、北朝鮮の2009年版カレンダーの中から重要な祝日が消滅する大異変が発生。「北朝鮮内部で何かが起きた可能性がある」と専門家もうなる、そのカレンダーの中身とは−。
今回、夕刊フジが入手したカレンダーは「花」「風景」「映画俳優」の3種類。その中身については後述するとして、注目すべきは、昨年まで祝日の赤字で表示されていた12月24日が平日表記になっていることだ。
12月24日は、金総書記の実母で故・金日成主席の妻、金正淑女史の誕生日。同時に、金総書記が朝鮮人民軍最高司令官に就任した日でもある。昨年の12月24日前後を振り返ると、北のメディアは金正淑女史の生誕を祝う各地の祝典を例年通り積極的に報道していた。
今年のカレンダーにも欄外に「金正淑同志がお生まれになった」「偉大なる領導者金正日同志が朝鮮人民軍最高司令官に就任された」という説明文は付いている。だが、それほど記念すべき日が平日扱いというのは、なんとも奇妙だ。
ある民間の研究者は「金総書記の後継者問題で、故・金主席の後妻、金聖愛との間に生まれた金平一駐ポーランド大使、つまり金総書記の異母弟の線が強くなったのではないか」という大胆な見方を示す。
コリア・レポート編集長の辺真一氏は「2012年は故・金主席の生誕100周年。それを前に、一点集中で祝典を行うため、母親よりも父親へと祝う対象をシフトした可能性がひとつ。もうひとつの可能性としては『革命の母』という形容詞を後継者候補の正哲氏(金総書記の次男)の母、高英姫夫人に取って替える前触れとも考えられる」と話す。
【異変カレンダー、意外やお笑い系】
祝日の改変には大きなメッセージが隠されていそうだが、カレンダー自体はそうした生臭さとは無縁な脳天気さにあふれている。
「3種類のカレンダーの中では特に『映画俳優』が研究者やマニアに受けている」と話すのは、カレンダーを1部1900円で販売している朝鮮専門書店、レインボー通商の宮川淳社長。
「喜劇の各場面からの図柄だが、ほとんどのページに金日成バッジをした軍服姿の男女が登場し、いかにも北朝鮮らしい。しかも『笑い』を意識した作りなのが今年の特徴です」(宮川社長)
軍服の男女6人が志村けんの持ちネタ「アイーン」に似たポーズを取っているものや、兵士が給食当番のエプロン姿で笑顔を見せる写真など、どれも異様に明るく、それゆえにシュールさが際だっている。
北朝鮮グッズに詳しい山梨学院大経営情報学部の宮塚利雄教授は「紙質から見て、明らかに海外輸出向け」と指摘するが、一方で「昨年、北朝鮮国内で『行く道は厳しいが、笑って生きましょう』というスローガンの看板が確認された」とも語る。人民の貧困を紛らわせるため、北朝鮮は“お笑い路線”に進もうとしているのか。