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昨晩少し飲みすぎたせいか、今朝は頭も体も重い。元ソウル特派員の大手新聞の編集委員と北朝鮮通のテレビディレクターとの3人の飲み会だ。年に3〜4回、不定期に情報交換会を開いているが、コリアウォッチャーとしての二人のホットな情報と鋭い分析、解説にはいつも驚かされる。そんじょそこらの評論家やコメンテターよりも、圧倒的に説得力がある。
ところで、金正日総書記の動静について、日本や海外のマスコミでは依然として「重体説」が有力だ。
11月16日、17日と二日連続して「金総書記が軍人らの公演を観覧した」との報道はあったものの、金総書記が写っている写真や動画が公開されなかったことがさらに輪をかけているようだ。また、最近中国からの陸路入国が厳しく制限されていることも金総書記の健康問題との何らかの関連があるのではとみられていることも一因となっている。
「重体説」の最大の根拠は、どうやら配信された一連の写真が「捏造」「偽造」「過去の写真」とみられていることにあるようだ。
朝鮮中央通信が11月4日に流した軍部隊視察の際の整列した軍人らとの記念写真も(1)中央の金総書記の影の伸び方が周りの軍人と異なる(2)足元の壁に水平に走る黒い線が金総書記の部分だけ途切れている−こと等を挙げ、金総書記の写真が後ではめ込まれた疑いがあるとの専門家らの見解をもとに「合成」「偽造」の可能性が指摘されていた。ところがである。
韓国の情報機関「国家情報院」(国情院)は昨日開かれた国会の情報委員会での報告で「最近公開された写真はほぼ事実である」と報告していたことがわかった。11月2日に配信されたサッカー観戦の写真を含め最近撮られたもので、唯一10月11日に公開された女性砲兵中隊の視察写真だけが「過去のもの」というのが国情院の見解だ。結果として、「麻痺の症状が多少残っているかもしれないが、正常に業務は行なっている」と結論付けた。
「捏造写真」として指摘された11月4日配信の写真は昨年まで同行してなかった金明国人民軍作戦局長が写っていることから本物である可能性を指摘していたし、また11月16日が「陸・海軍の日」にあたることから昨年に続き、今年も軍人らの公演を観覧することは十分に予見できた。
部隊視察と違い、公演鑑賞の場合、通常は写真を公開していないことから、観覧しているところの写真が配信されなかったからといって「やはり重病」とみるのは早ガッテンし過ぎる。
北朝鮮に対する「不信」からなにもかも「嘘」にみえるかもしれないが、ちなみに「捏造説」が大いに指摘されていた北朝鮮公開の「横田めぐみさんの写真」もいずれも本物であったことはその後、警察の鑑定結果によって明らかにされていた。
皮肉にも韓国の情報機関の「検証」によって、金総書記は晴れて健在ぶりが立証されたことになったが、それでも動画が公開されない限り、今後も影法師のように「健康不安説」はついてまわることになるだろう。
http://blogs.yahoo.co.jp/krp19820301/19566408.html