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金正日(キム・ジョンイル)総書記の重病説が事実として確認されたことで、急浮上しているのが「8・26核無能化中断声明をめぐるミステリー」についてだ。情報消息筋は、金総書記が倒れた時期を8月14−22日の間とみている。ところが、北朝鮮は8月26日に外交部スポークスマンの声明を通じて核施設の無能化作業を中断し、原状復旧を考慮しているという重大措置について発表した。北朝鮮は、こうした決定がすでに8月14日に下されていたことや、同日のうちに6カ国協議の参加国に向けて通達されていたという事実も共に公開した。
核と関連した北朝鮮政府の重要な立場の変化が、金総書記の健康が悪化した時期に下され、執行された可能性が高いのだ。当時、金総書記の意識があったかどうかについては確認することができないが、少なくとも対外的な重大決定を下すことができるくらいに正常な状態ではなかったとの見方が大勢を占めている。だとすれば、こうした措置は誰によって下されたのか。
北朝鮮の専門家たちは、8・26声明の終わりの部分が「われわれの当該機関からの力強い要求により」とされていた点に注目する必要性があると主張する。これは、核施設の無能化中断と原状復旧の決定が「当該機関」の要求によるものだということを意味しており、ここでいう当該機関とは軍部であろう、というのが専門家たちの見解だ。
これについて、慶南大学の金根植(キム・グンシク)教授は「金総書記が倒れているにもかかわらず、声明が出され、執行されたとすれば、これまで北朝鮮の核問題をめぐる交渉について“われわれだけが不利な状況へと追い込まれるのではないか”という不満を抱き続けてきた北朝鮮軍部が直接行動を起こし、無能化中断などの措置を下した可能性がある」と述べた。
今回の金総書記の健康悪化をきっかけに、北朝鮮核問題の解決は停滞、または後退する可能性が高い、と専門家たちはみている。国家安全保障戦略研究所のイ・ギドン責任研究委員は「金総書記の健康問題には、北朝鮮核問題や南北関係など、すべてのものを飲み込んでしまうブラックホール的な力がある。今後米国も、交渉の進展よりも金総書記の健康問題に注視する可能性が高く、6カ国協議もそれほど進展しないだろう」と予想した。
また、金根植教授は「絶対的な権力を持った指導者が通常業務を行うことができない状況で、北朝鮮の最優先課題は指導者の健康回復と体制維持の二つに絞られることになるだろう。北朝鮮の核問題をめぐる交渉も、当然保守的な方向へと向かい、核施設の原状復旧まで試みる可能性が高い」との見方を示した。
http://www.chosunonline.com/article/20080911000028