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拡大している大統領への批判狂牛病(BSE=牛海綿状脳症)国民対策会議は6月16日、牛肉再交渉の期限を20日までと定め、このときまで「政府の立場変化がなければMB(ミョンバク)退陣闘争に突入せざるをえない」との立場を発表した。同時に議題拡張の論議が進められている。 BSE牛肉問題だけではなく、キャンドル集会で出てきている大運河、公企業の民営化、メディアの民営化などの問題を国民対策会議のレベルで闘争を集約していこう、というものだ。キャンドル集会に参加した人ならば大運河、公企業の民営化、朝中東(朝鮮日報、中央日報、東亜日報を指す)の暴挙や放送民営化に対する批判の声が次第に高まっていることを感じるだろう。「BSE問題で出てきたが、よくよく考えればMBの政策すべてが問題だ」というものだ。 全面合流しない労働者たち大衆の爆発的な参加と反MB闘争の拡張は組織労働者たちにも多くの影響を及ぼした。主要な各産別連盟は米国産牛肉を現場で拒否する、という守勢的な立場から、運輸労働者たちの運送拒否闘争宣言を契機として大衆の要求と結合し始めた。大衆の運輸拒否闘争に対する支持と歓呼、引き続く貨物連帯のゼネストに対する類例のない「ストライキ支持」は、労働者たちがこの闘争とどのように向き合うべきかを示してくれた。さらに民主労総の「再交渉」をかけたゼネスト投票宣言が続き、「大運河、公企業民営化、高油価対策」問題までを含め、MB政権の核心的諸政策を廃棄するゼネストを宣言した。民主労総は7月2日の24時間ストを決議し、6月末から7月初めの闘争を牛肉輸入反対闘争と結合しぬく、との立場だ。 公共部門の労働者たちも闘争のエンジンをかけた。6月18日、公共運輸連盟傘下の基幹産業の労働者たちが結集した「公共部門民営化阻止のための共同闘争本部」(以下、民営化阻止共闘本)」が発足した。民営化阻止共闘本は7月5日、ソウルで組合員2万余人が参加する中での発足を皮切りとして公共部門の私有化構造調整の中断、公共機関の運営民主化、公共サービス拡大の強化、BSE牛肉輸入再交渉および大運河の中断、油価引き下げ、精油社の国有化の要求を掲げて7月闘争を全面化する計画だ。 組織労働者たちの街頭闘争への参加も日を追って拡大している。6・10キャンドル集会に各労働組合は残業拒否、総会、幹部上京闘争によって街頭に合流した。非正規労働者たちをはじめとする長期闘争事業場の労働者たちも街頭闘争に合流したし、この中で政権による弾圧の実態を暴露し、労働者たちの闘争を広く伝えている。けれども依然として組織労働者たちとキャンドルの隊伍には距離がある。 現場は激しくざわめいているわけではなく、労働者たちは「外部の情勢」と認識しているようだ。自分たちとキャンドルとを依然として分離しているのだ。また、この闘争が従来の闘争スタイルと違っている、なじんでいないということもある。各自が判断し、決意して行動する能動的な大衆と、指針に慣れきった労働者の間に間隙があるのだ。 新自由主義と対決した10年間労働者たちはこの10年間、資本の新自由主義攻勢に対決する血のにじむ闘いを展開してきた。力関係で押し切られて敗北もしたし、単位事業を乗りこえる階級的団結や連帯闘争へと発展させられずにいるものの、労働者たちの闘争が反新自由主義の核心として立っていたことだけは明らかだ。だが、原因が何であれ新自由主義に立ち向かった労働者闘争は力が及ばなかった。敗北感、無力感が拡大したし、決定的な瞬間のたびにずっこける上層指導部の妥協的態度や闘争回避は、労働者たちを受動的客体へと転落させた。指針から踏み出せない制度化された闘争が定着化し、労働者たちの怒りはいつもその中にとどまった。 この10年の過程で労働者たちを爆撃してきた雇用や生存への脅かしは容易ならざるものがあったし、これに対決した労働者たちの闘争と政治は新たな展望を準備できなかった。この中で予想もできない大衆の反乱と早いテンポで展開される反MB闘争に、労働者たちは二の足を踏んでいるのだ。 政府と資本が最も恐れる事態労働者闘争が宣言されると政権は即刻、攻勢を展開し始めた。「キャンドルが変質している」、「労働者たちのストライキは不法だ」、「労働者らの利得のためにキャンドルを活用している」式の論理を朝中東やニューライトを押し立てて、暴言を浴びせ続けている。これはキャンドルが労働者たちと結合し、反新自由主義闘争が全面化して実質的に体制を脅かすかも知れない、という危機感の反映だ。そのためにキャンドルと労働者闘争を絶えず分離させようとして、それほどに不満を抑えるあがきをしているのだ。また、ありとあらゆるセコい手を駆使しながら、この局面を乗りこえようとする政権にとって、セコい術策が通じない闘争は恐ろしいものだ。BSE牛肉の反対にのみとどまることを望んでいるのは、逆説的に彼らの親資本的― 新自由主義の政策を推進していくという強い意志の表現でもある。組織労働者たちの結合が重要なのは、このためだ。 キャンドルに表現される現在の闘争が韓国社会の変貌に大きな変化を作り出している。代議制政治を無力化させつつ、直接民主主義の政治を実現し続けている。大衆の能動性がどれほど重要であるかを示している。BSE問題を発火点として、この10年間、露骨化した資本の新自由主義政策を幾つものユーモアと風刺によってあざ笑っている。 今こそ組織労働者たちが、この局面でのもう1つの主体として登場しなければならない。1次的には、全国民的闘争となっているキャンドルに大々的に合流しなければならない。結合の最高点は、言うまでもなくゼネスト闘争だ。このためには二の足を踏んでいる労働者たちが立ちあがらなければならない。 「資本の利潤のために国民の生命を売り渡すほかなかった」と告白している大統領、そして相変わらず資本の利潤のために再交渉をすることはできないという大統領、人事刷新を語ったものの「ニューライト」から自由になることのできない大統領だ。 |