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6月30日10時0分配信 日刊ゲンダイ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080630-00000011-gen-ent
北朝鮮の核計画申告を受け、米政府がテロ支援国家指定の解除手続きに入った。45日後には解除が発効する。北朝鮮がテロ支援国家を解除されるのは20年ぶり。拉致被害者家族は頼みのブッシュに裏切られた格好だ。
06年4月、ブッシュはホワイトハウスで横田早紀江さん(72)と30分面談。「最も心を動かされた会談のひとつだ。国家が拉致を許しているのは信じがたい」と怒りに震えていた。
ところが、2年後の今、ブッシュは核計画を申告した北朝鮮に最大級のプレゼントを提供した。
テロ支援国家指定が解除されると、世界銀行やアジア開発銀行などから巨額の開発資金を引っ張れるようになる。禁輸措置の解除で物品の輸出入も活発化する。
いくらブッシュが、「米国は北朝鮮による日本人の拉致問題を置き去りにしない」と強調しても、アメを得た金正日が面倒な拉致を動かすとは考えにくい。家族会が望む被害者帰国は消滅したも同然だ。
コリア・レポート編集長の辺真一氏が言う。
「テロ指定解除で、もともと役に立たなかった日本の経済制裁は完全に効力を失いました。日本には『賠償金カード』もある。拉致を解決し国交を正常化すれば、1兆円相当とみられる経済協力に踏み切るというものです。こちらも世界中からカネが集まるようになれば効き目がなくなる。日本は拉致解決のカードをなくしたのです」
北朝鮮は今月11、12日に北京で開かれた日本との公式協議の場で、拉致問題の再調査を表明した。あれから2週間、北からの連絡は何もない。
「もともと“再調査”は時間稼ぎ。すべてを把握している北朝鮮が再調査するなんてナンセンス。いくつかのパターンの回答はとうに用意されていたはずですし、こうなると前言を撤回して横田めぐみさんらの生存を認める可能性も低い。むしろ、『やはりだれも生存していませんでした』という回答が最後通牒(つうちょう)になり、拉致が幕引きになる恐れの方が強まっています」(辺真一氏=前出)
米国は拉致解決の道を断ち切った。それでも「日米の亀裂を北朝鮮に見せてはいけない」(政府筋)とブッシュの後を追いすがる福田政権は、一体、だれを救おうとしているのか。