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援助隊に注がれるのは、まぎれもない青眼だ。(東京新聞)
【コラム】筆洗 2008年5月18日
白眼視されると言えば、冷たい目を向けられることだが、これは、中国の晋書にある「青白眼」の故事に基づく。白眼の逆が、青眼。こちらは歓迎や好意の目だ
▼中国四川省青川県の避難所にいた人は「心から感謝している」と言って、手を合わせたという。大地震被災者の救出に駆けつけた日本の国際緊急援助隊に対してである。時に日本人に白い目の向くこともある隣国。だが、援助隊に注がれるのは、まぎれもない青眼だ
▼中国政府の派遣受け入れがもう少し早ければと思うが、ともかく日本が一番乗り。一、二陣合わせて六十人が、がれきの下の命を求め、必死で時間と闘っている。聖書・マタイ伝の一節を信じたい。<捜せ、そうすれば見いだすであろう>
▼一九九九年の台湾大地震後、台湾の日台交流団体の代表が本紙に語っていた。「真っ先に百人以上も来てくれた援助隊に、本当に感謝している」。日本から送られた仮設住宅なども喜ばれ、後々、日本びいきを指す「哈日族(ハーリーズー)」が増えたという
▼あれこそ国際貢献、と政府は胸を張るが、イラクで日本びいきが増えたという話は聞かない。むしろ、内外の被災地に真っ先に駆けつける専門組織を常設し「災害救援のジャパン」をこの国の看板にしてはどうか
▼救援に活躍するつなぎ服の背の「JAPAN」。
そこに向けられるのは無論、きらきらした青眼のはずだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2008051802012212.html