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善光寺が聖火リレー辞退 長野市に伝達、出発点変更へ
2008年4月18日
長野市で26日に実施される北京五輪聖火リレーで、出発式を行う予定だった善光寺は18日午前、市に式典会場の辞退を申し出た。市は善光寺側の意向を受け入れる。聖火リレーまで1週間に押し迫った段階で、ルートを変更する事態となった。
善光寺の若麻績(わかおみ)信昭寺務総長ら4人が市役所を訪れ、聖火リレー市実行委員会の篠原邦彦事務局長と面談、寺側の意向を伝えた。
1998年の長野五輪でも寺の鐘を合図に開幕した市の象徴的存在の善光寺が外れることになり、篠原事務局長は「残念、衝撃である」と述べた。
若麻績寺務総長は会見で、辞退の理由を、国宝の本堂や重要文化財の3門の保護のほか、境内の規制で参拝者に迷惑をかけたくないとする意向を説明した。チベット問題での宗教者に対する弾圧への憂慮も挙げた。
中国政府によるチベット暴動鎮圧が表面化した3月以降、善光寺には、「同じ仏教のチベット民族のことを考えるべきだ」などと批判の声が相次いでいた。
17日には役員の住職10数人が集まって対応を協議し、境内を出発点とすることに異論の声が上がっていた。
実行委は、既に複数のコース代替案の検討を始めている。公募を含め80人のランナーがつなぐ計画は継続する考えで、篠原事務局長は「できるだけ早く決定したい」と語った。
出発式は、善光寺本堂と3門の間に会場を設け、点火式や小学生のマーチングバンドを行う予定だった。
市はこれまで善光寺に対し、警備強化のため、26日朝の出発式の時間帯に一般参拝客の立ち入りを規制し、迂回(うかい)路を設けるよう要請していた。
聖火リレーについては、ロンドンやパリで妨害や激しい抗議行動が相次ぎ、各国でルートの変更や短縮が相次いでいる。
◆JOC会長「大きな影響ない」
長野市で26日に行われる北京五輪の聖火リレーで、善光寺が出発地の辞退を申し出たことに関し、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長は18日、「善光寺の方の考えがあり、致し方ない。ただ、(聖火リレー実行委では)他の場所も検討していたようで、イベント全体として大きな影響は受けないのではないか」との見方を示した。