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http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008010902078202.html
2008年1月9日 夕刊
8日、エルサレムで、ブッシュ米大統領の中東民主化構想について話す“指南役”のシャランスキー氏=萩文明撮影
【エルサレム=萩文明】ブッシュ米大統領のイスラエル・パレスチナ訪問を前に、その「中東民主化」構想に強い影響を与えたイスラエルの元閣僚、ナタン・シャランスキー氏が八日、本紙の取材に応じ、同構想自体は高く評価した上で、ブッシュ政権には「実現への力がない」と述べた。
シャランスキー氏は、民主的体制だけが和平をもたらすとする構想について「パレスチナの過去の(非民主的)体制に反対し、民主化を国際課題に押し上げた。大統領の歴史的業績」とたたえた。
だが、中東和平国際会議を契機に再開された和平プロセスについては「パレスチナ市民社会を民主化する過程が完全に無視され、潜在的な独裁(体制)を和平への協力者とみなしている」と批判。「米政権の思想と実際の政策に大きなギャップがある。大統領には民主化への政策を履行する力がない」と述べた。
米国が民主化を掲げながら、サウジアラビアなどの独裁体制を支えていることについて、シャランスキー氏は「なぜサウジを穏健派の一員とみなせるのか。サウジは決して米国のパートナーではない」と述べ、「二重基準」を批判した。
同氏の著書「民主主義論」にブッシュ大統領が心酔し、ホワイトハウスに招くなど、中東民主化への「指南役」として厚遇。同大統領は二〇〇五年、二期目の就任演説で同書を直接、引用した。