★阿修羅♪ > 戦争99 > 539.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu159.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
--------------------------------------------------------------------------------
ロン・ポール候補は共和党大統領候補で唯一イラクからの即時撤退を
主張するなどの姿勢がインターネットで繰り返し取り上げられている。
2008年1月7日 月曜日
共和党大統領予備選ディベートinニューハンプシャーより 中央がロン・ポール
共和党の候補の中では唯一イラク撤退を主張するロン・ポール候補
ジュリアーニ候補と論争するロン・ポール候補
◆共和党大統領予備選ディベートinニューハンプシャー 2008年1月5日
ロン・ポール
私が支持するのは2000年の大統領選挙で共和党が勝った当時の外交政策です。つまり謙虚な外交政策で他国の国づくりに関与せず世界の警察官にならないという政策です。我々共和党はこれまで全く逆のクリントン政権の政策を非難してきました。しかし同時多発テロによってすべてが変わってしまったのです。
ブッシュ政権が提唱する先制攻撃は大きな方針転換です。アメリカは国家としてはじめて自分の方から先制攻撃を始めると言う政策を受け入れたのです。私はこれは理解できません。イランの軍事攻撃の前にあらゆる可能性は検討されるのでしょうか? イランは所詮第三世界の国です。それほど能力があるわけではありません。
しかしこの討論会でも遊説中でも我々候補者の間では脅威をどう捉えるかという点で見解の相違があります。私自身誰よりもテロの懸念を気にしています。しかし我々が自由で繁栄しているから我々が攻撃されるのではありません。それにどの宗教にも過激派はいます。そして我々が彼らの国を侵略したり占領したり軍事基地を作ったりするから彼らは反発してくるのです。
こういったことは9,11以前からしてきた事です。9,11以前からサウジアラビアには空軍基地があったのですが、それが攻撃の言い訳にされたのです。この点を理解しないとテロとの戦いには勝てません。
ロムニー
ポールさんは過激派の聖戦とは何か、その活動内容や目的についてもう少し勉強なさった方がいいようです。彼らはアメリカ打倒を目論んでいるだけではなく、すべての穏健派勢力を打倒を目論んでいるのです。パキスタンで事件が起きたばかりです。(略)
ロン・ポール
皆さんに理解してもらう為にもう少し説明をさせてください。今いったいどういうことが起きているかれいをあげて説明してみましょう。例えば中国が海を越えてアメリカにやってきたとします。そして皆さんも私たちのような生活をしてください、経済は中国の制度のようにしてください、アメリカ国内に基地を作ります、石油を守る為です。とこう言って来たらどうしますか? たとえそれが善意から出たものだとしてもアメリカ人は皆団結して激しく抵抗するでしょう。
ロムニー
ポールさんは彼らのプロパガンダを読みすぎているようですね。私も彼らの書いたものを読んでいます。80年代にはイスラム原理主義者のサイードキューキョクが聖戦についての概念を広めエジプトのサダト大統領が暗殺されています。そのことはアメリカと関係がありません。パキスタンでブット元首相が暗殺されたのもアメリカと関係がありません。これはイスラム世界で繰り広げられている過激で暴力的なジハード聖戦に関係したものであり彼らはすべての穏健な国家を抹殺して自分達の教義を広めようとしているんです。私たちは全力を尽くして穏健派の声を支援して行かなければなりません。9,11前にアメリカはどこに侵攻しましたか?
ロン・ポール
占領してましたよ、サウジアラビアに基地を持っていました。
ジュリアーニ
ただの基地でしょう?(略)
ロン・ポール
ほとんどすべての宗教に過激派というのは存在します。だから何らかの動機付けが必要です。問題はなぜ彼らがアメリカを攻撃しようとするかです。なぜカナダやスイスは攻撃されないのでしょうか? ヨーロッパを標的にするとしたら・・・
ジュリアーニ
ルクセンブルグは攻撃しませんよね。
ロン・ポール
アメリカは世界で繁栄しているからですよ。
ジュリアーニ
ポールさんが言っているのは事実ではありません。イスラム過激派は2001年の9月11日前に500人以上のアメリカ人を殺害しています。最近ではバリ島やロンドンでテロを起こしドイツでも攻撃をしました。ミュンヘンオリンピックでもテロ事件がありました。アメリカでもドイツでも起きています。まだまだテロ事件は幾つも上げることが出来ます。イスラム過激派は世界であらゆる国を攻撃しています。
ロン・ポール
そんな態度をとるから全てのイスラム教徒との関係が壊れてしまうんです。
ジュリアーニ
自由に話す事にしたのはギブソンさんですね。一つだけ重要な事をいわせてください。ポールさん全く逆ですよ、私はイスラムという宗教に敬意を払っています。アラブ世界中東にも敬意を払っています。緊密な関係を構築し貿易も文化交流も増やすべきです。なぜ独裁者を支援するんですか? 2001年9月11日にニューヨークが攻撃された時に私はテレビに出てこう言いました。ある特定のグループを攻めるのは止めよう。これはごく限られた集団の仕業だと、イスラム教徒は何の関係がないと。(略)
◆米大統領選に異変? 泡沫候補が“旋風”…ネット検索1位 12月20日 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071220-00000103-san-int
【ロサンゼルス=松尾理也】年明けから始まる各州の予備選・党員集会をにらんで激しさを増す米大統領選で、共和党候補の一人、ロン・ポール下院議員(72)がこのほど、1日あたりの額としては過去最高となる620万ドル(約7億円)の政治資金集めに成功し、話題を呼んでいる。「泡まつ候補」と見なされていた同氏が“旋風”を巻き起こしている原動力は、インターネットにある。
ポール候補はリバタリアニズム(個人の自由を最大限に重んじ、小さな政府を主張する政治姿勢)をとり、党内でも非主流派とみなされている。大統領候補としても、今年前半は支持率1%前後で低迷していた。
しかし、共和党大統領候補で唯一イラクからの即時撤退を主張するなどの姿勢がインターネットで繰り返し取り上げられた結果、グーグルが今月発表した検索ランキングで、大統領候補として2位のトンプソン元上院議員(共和党)、3位のクリントン上院議員(民主党)をおさえ1位になるなど、急激に認知度を伸ばした。
イラク撤退のほかにも所得税の撤廃、海外駐留米軍の全面撤退、医療用大麻の解禁など、ポール候補には極端な主張が多い。これまでの議会活動でも、党の方針にかかわらず自らの信条に反する法案には一貫して反対票を投じ、「ドクター・ノー」の異名をとる。こうした姿勢が、ネット利用者には逆に新鮮に受け止められたようだ。
今回の大統領選ではインターネット戦略で有力候補の陣営がこれといった成果を上げられない中、ポール候補をめぐっては、ネット利用者らが自然発生的に支持の輪を広げていく動きが顕著となっている。米紙ニューヨーク・タイムズは「すべての候補者がインターネットを利用する方法を見つけようと血眼になっている中で、ポール候補の場合は、逆にインターネットが彼を見いだした」と指摘した。
もっとも、ポール候補自身はインターネットに精通しているわけではなく、「私は紙とペンの世代」「ユーチューブなど知らなかった」などと発言している。
16日、ロサンゼルスで行われた集会に参加したエンジニア、ジョン・ホーガンさん(47)は「インターネットは、保守やリベラルといった違いを超えて、既成政治に不満を持つさまざまな人々を結びつけた」と話した。
ただし、こうしたネット上の勢いが、現実に大統領選の結果に反映されるかどうかについては、懐疑的な見方が多い。CNNの世論調査によると、共和党候補としてのポール氏への支持率は6%と、今年前半に比べれば大幅な伸びを示したものの、他候補からは大きく引き離された6位にとどまっている。
(私のコメント)
昨日のNHK−BS1でアメリカ大統領予備選挙の模様が2時間にわたって放送されていました。もちろん注目は民主党のクリントン候補とオバマ候補の舌戦なのですが、マスコミでは全く無視されて泡沫候補扱いのロン・ポール候補の善戦が目につきました。
共和党の候補は立場上ブッシュ政権の政策を全面的に非難する事はできないから独自の政策を打ち出すのは難しいのですが、ロン・ポール候補だけはイラクからの即時撤退を主張している。それがネットなどで注目されて共和党支持者でイラク戦争に反対の人たちがロンポール候補を応援しているようだ。
イラク戦争が争点になれば、民主党の候補者は皆イラクからの撤退を主張しているから民主党が勝つでしょう。事実上ヒラリー・クリントン候補とバラク・オバマ候補のどちらが予備選挙を勝ち抜くかが焦点となり、イラク戦争の継続を訴える共和党の候補は誰がなっても勝つ事は難しいのではないかと思う。
しかしヒラリー・クリントン候補は敵も多くて共和党のジュリアーニ候補との一騎打ちになると負けるという世論調査の結果もある。それだけヒラリー・クリントンは嫌われているのですが、昨日のテレビを見ていてもヒラリー・クリントン候補は敵を作りやすい性格に見える。それに比べるとオバマ候補は冷静で安定感があるように見えた。
共和党ではジュリアーニ候補が全国的には有力なのですが、9,11テロ事件の真相を解明するには一番向かない候補のようだ。ブッシュ大統領と共に9,11テロ事件の当事者でもあるからだ。だからイラクからの撤退を訴えるロン・ポール候補はジュリアーニ候補と舌戦を繰り広げている。
ロン・ポール候補は産経新聞にあるようにリバタリアンであり孤立主義的であり不関与政策だからイラクからの撤退を主張している。もしアメリカ軍がイラクから撤退した場合にアメリカは孤立主義的になる可能性があると見ていますが、アメリカは孤立主義が従来の保守の外交姿勢であったはずだ。
ところが現在のアメリカは共和党も民主党も世界の警察官として関与政策をとりグローバリズムが花盛りだ。しかしアメリカの国力が衰えてイラク戦争も上手く行かないようだと世界の警察官としての行動は取らなくなるだろう。ロン・ポール候補はそれを先取りしているように見える。つまり従来の伝統的保守に戻るかもしれない。
ロン・ポール候補がネットで盛り上がっているのは国民の意識も孤立主義的な意識が多くなってきているという事であり、外国からのロビイストなどの活動を苦々しく思っている。つまりアメリカがイラクに介入したのもイスラエルロビーの活動によるものですが、将来はこのようなロビー活動を制限するようになるだろう。
このようなネットによる盛り上げはどこまで成果が上がるかは分かりませんが、民主党のオバマ候補がアイオワの予備選挙で勢いをつけてニューハンプシャーでもブームを巻き起こすかもしれない。アメリカのマスコミの世論調査もいいかげんなものであり、世論の動きも風が吹けば一気に変わってしまう。オバマ候補もロンポール候補もネットのユーチューブなどが選挙活動の有力な手段になっている。
◆ニューハンプシャー予備選、オバマ氏が首位に…米世論調査 1月7日 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080107-00000204-yom-int
【マンチェスター(米ニューハンプシャー州)=五十嵐文】米紙USAトゥデーは6日、米大統領選に向けた民主、共和両党の予備選が8日行われるニューハンプシャー州での最新世論調査(4〜6日実施)の結果を発表、これによると、民主党では、3日のアイオワ州党員集会を制したバラク・オバマ上院議員が支持率41%で首位に立ち、2位のヒラリー・クリントン上院議員28%に13ポイントの大差をつけた。
昨年12月中旬の同紙の前回調査では、両氏は共に32%で拮抗(きっこう)していたが、オバマ氏がアイオワ州に続き、序盤戦のヤマ場となるニューハンプシャー州でも勢いを伸ばしていることがうかがえる結果となった。
(私のコメント)
ロンポール候補が討論会でもサウジアラビアの事を言っていますが、アメリカは日本を守ってあげると言いながら日本中に米軍基地を作っていますが、それに対して反発が起きるのは当然なのですが、日本では反米デモが全く起きていない。経済的に繁栄できればそれでいいという考えもありますが、アメリカは近い将来においてロン・ポール的な孤立主義政策をとるようになって日本から軍事基地を撤収するかもしれない。現に韓国からは引き上げるようだ。だからロン・ポール候補がどの程度まで予備選挙で戦えるかを注目する必要があります。