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http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008010302076695.html
【国際】
総選挙来月18日に延期 パキスタン 大統領TV演説野党、強く反発
2008年1月3日 朝刊
【バンコク=大場司】パキスタン選挙管理委員会は二日、ブット元首相暗殺後の混乱や治安悪化に伴い、八日に予定された総選挙と州議会選挙を二月十八日に延期すると発表した。選管事務所や投票用紙が一部で焼かれるなどしたことから、予定通りの選挙実施は困難と判断した。
ムシャラフ大統領は二日夜、国民向け演説を行い、「選挙延期は不可避だ」として国民の理解を求めた。また、ブット元首相の暗殺について「テロリストの仕業だ。国の統一のために戦う」と述べ、事件の真相解明のため、英警察に協力を求めたことを明らかにした。
ブット氏が率いたパキスタン人民党(PPP)と、シャリフ元首相のパキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(PML−N)は、「政府の策略だ」として選挙延期に強く反発。今後、野党支持者による抗議行動が各地で激化する恐れがある。
一方、最大与党パキスタン・イスラム教徒連盟クアイディアザム派(PML−Q)のフサイン総裁は一日、選管の決定に従う意向を表明。大統領への批判やブット氏への同情から、同党は選挙での苦戦が予想されており、党勢立て直しの時間を稼げることになった。
選管は選挙の日程について、今月十日から二月八日までがイスラム暦第一月のムハラム月に当たることを考慮したとみられる。この間にイスラム教シーア派の最大行事アシュラがあり、パキスタンでは例年、シーア派とスンニ派間の宗派抗争が激化している。
PPPはブット氏の暗殺直後、いったんは四十日間の喪に服することを表明したが、事件への記憶が生々しいうちに選挙を行った方が有利として選挙参加を決めた。
息子とともに後継総裁に選ばれたブット氏の夫のザルダリ氏は一日、ロイター通信に「選挙を延期しても治安が安定する保証はない」と強調。シャリフ氏も「与党に有利な時間を与えるだけだ」と述べ、予定通りの選挙実施を要求していた。