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マッコネルはなぜイラン問題の報告書を公表したか
NIE(国家情報評価)のイランに関する報告書の公表は、米国の政治体制の中心にはびこっている隠れた闘争の一部である。多くの人を驚かせたこの公表によって、軍と情報機関の非好戦的な分派が対イラン戦争を予防したのである。報告書は、イランが2003年以後は核兵器開発を実施していないということを認めている。EUの信頼できる外交官は、国家情報省のこの信じられない宣言には不透明な部分があると言うが、全体的には明瞭である。
報告書の公表は、チェイニー副大統領が心臓発作で入院中に行われた。舞台裏では、“現実派”と、リクードと一緒に戦争の拡大を図ったネオコン中核による激しい闘争が真っ盛りである。
アメリカの主役は誰か?
報告書の執筆者には、ブッシュの父親が大統領の時の国務長官、ジェームズ・ベーカーを取り巻くイラク研究グループのメンバーが顔を出している。この連中は正義派というのではなく、権力者である。ネオコンのイデオロギーに捉われず、イスラエルとの親密な関係を持たない、むしろ実務派である。
ロバート・ゲイツ国防長官も一員を成している。このかつてのCIAのナンバーツーはイラク研究グループの事務局長だったが、ベーカーグループがラムズフェルドを排除した後に国防長官になった。また、参加者の中にはウイリアム・ファロン大将がいる。彼は、現実に中東からアフガンに至る地域をカバーする米中央軍司令部を指揮している。ファロン将軍は、もしイラン攻撃の命令が下れば、彼と部下の参謀長は辞任すると表明している。空軍大将のマイケル。ヘイデンもメンバーである。CIAの実際の指揮者であり、同様にイラン戦争を阻止するために努力を惜しまない人だ
信頼に値するロシアの情報源によれば、米国防長官は、湾岸諸国協力機構の会議とは別に、カタールでイランの大統領マハムド・アハマディネジャドと会った。そしてイラン革命防衛軍と米軍との間の不可侵協定に署名したという。興味ある事実だ。米国の好戦的な人間は、この数週間、革命防衛軍はテロ組織が正規軍のような形を取っているのだと非難していたからである。
この秘密協定のわずか数時間後に、ペンタゴンとCIAはイランの核開発問題でNIEの報告書をメディアに公表したのである。その時まで、報告書はトップシークレットだった。マッコネル国家情報長官も、最近上院に出頭した時にはこれは一般には公にしないと言っていた。
イランが核兵器を開発する意図がないことを認めることによって、情報機関は、イスラエル―米国のあらゆるプロパガンダに釘を刺したのである。2003年、コリン・パウエル国務長官は、情報機関の情報を無視し、国連でイラクが大量破壊兵器を持っていると嘘をついた。今度はもう嘘は許さないと、情報機関が先手を打ったわけである。
(以下略)
http://www.voltairenet.org/article153871.html