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ある軍医の告白…生体手術演習(権力に迎合したマスコミ人を忘れるな!)
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投稿者 gataro 日時 2007 年 12 月 18 日 13:46:56: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://panta.tea-nifty.com/blog/2007/12/post_52e7.html

2007年12月13日 (木)
ある軍医の告白…生体手術演習


 全国保険医団体連合会の雑誌「月刊保団連」の12月号の特集は「あらためて不戦の誓いー軍医たちの記録」でした。忘年会から帰宅しほろ酔い加減の私でしたが、「戦地中国人 生体手術演習の実相」の手記を読み進む内に酔いなどいっぺんに覚めてしまい、眩暈と嘔気を催おしてしまいました。雑誌には手記の執筆者の詳しい履歴が顔写真とともに掲載されていますが、ここではある私立医大を卒業後、軍医として第二次大戦に参加し戦後は都内の診療所長などを歴任した方とだけ紹介しておきます。


 長文になりますが、以下にその一節をまるごと引用します。内容が内容ですので気の弱い方は読まれない方がよいかと思います。


生体手術演習 第二次大戦に際して私は、中国戦線に従軍し、生体を手術演習に使い、中国人捕虜を殺害するという医学犯罪を犯した。 1942年2月1日、私は日本軍が占領していた山西省南部の潞安(ルーアン)陸軍病院に軍医中尉として赴任し、伝染病科を受け持った。太平洋戦争開始の時であり、さらに将校という身分を与えられ、拳銃を持ち、軍刀を下げて意気揚々で、中国人を劣等視するだけでなく看護婦や衛生兵を見下していた。 赴任して1か月半、病院長から「手術演習をするから参加するように」と何気ない調子で命令された。ドキリ! 生身の体を切り刻むのだ! 拒否したい感覚が体内を走ったが、軍命令であり従うより仕方なかった。医学生時代に先輩軍医から、戦争へ行ったら生体解剖をやらねばならないと聞いていたが、その時は気味が悪いと感じただけで非難する感覚は抱かなかった。日本軍のすることは正しいと盲信していた。 解剖室に向かう足取りは重たかったが、皆の前で見苦しい真似は見せられないと自分を励ました。 解剖室には、手術演習する第36師団の軍医8人、指導する病院の外科軍医2人、器械出しの若い日赤の看護婦2人、36師団軍医部長(大佐)、病院長(中佐)、それに私たち新参の病院の軍医5人、古参1人、衛生兵4〜5人がいた。 被害者は2人、1人は、見るからに八路軍の若い兵士、すっきり立って縛られた両手を下げ、考えているよう。もう1人は中年の百姓風、アイヤアイヤと泣きながら縛られた両手を前に突きだしていた。室内は、そんな情景を無視して談笑にふけっていた。皇軍勝利のための生体手術演習だ、同情など許さないとの空気だった。不幸にして捕虜になったこの2人は、裁判もなく実験材料として切り刻まれる。 手術演習を開始。クロルエチルで麻酔を施し、まず、盲腸の摘出演習。盲腸で死ぬ人間が多かったので訓練が必要だった。次に、腹部を大きく切開して、腸の切断と吻合手術の演習。腹部に銃弾が入ると腹膜炎で死に至るので、手術できなくてはいけない。四肢切断の演習も行った。介助していた私は、良い機会とばかりに気管切開をやってみたくなった。気管切開器を喉頭に突き刺すと、空気が混ざった真っ赤な血が噴き出した。胸部損傷のときには気管が詰まるので、習得が必要な施術だったが、私はその人の顔つきを一生忘れられない。 手術演習は1時間以上経過して終わった。農民は死んでいた。若い兵士は呼吸をしていたため心臓内注射の実験台に使い、その後、息を止めるために空気を注入。それでも死なないので、全身麻酔に使った残りを注射し、殺した。死体は穴に放り込んで処理するよう衛生兵に命じた。 私が潞安(ルーアン)陸軍病院にいた3年間に、10人の中国人に5回にわたる手術演習を行ったと記憶している。最初は恐る恐る、次は平気で、3度目は自分からすすんで手を出した。初年次衛生兵の教育に解剖学を引き受けたときには、私自身の思い付きで憲兵隊から捕虜1人を受領し、麻酔して胸腹部を切り開き、臓器を展示したことがある。教育用の図譜や模型もあったが、初年兵に戦地の度胸をつける目的で実施してしまった。 なぜ、手術演習が必要だったのか。戦線が拡大して、第一線部隊では軍医の頭数を揃えるのが精一杯で、救急手術のできる外科医がほとんどいなかった。作戦出動に支障を来すので、外科以外でも軍医であれば手術できる軍医を速成し、前線に送り込まなければならなかった。その材料に生身の中国人を使ったわけである。

 まさに悪魔の所業としか思えない、信じたくない内容です。731部隊のことや九州大の生体解剖事件のことは知っていましたが、同じようなことが”生体手術演習”という名のもとにもっと広範囲に行われていたことを知り愕然としました。手記の著者は自ら受けた機密命令から推察するに、このような”生体手術演習”は北支全体で行われ、関わり合った軍医は相当な数に上るのではないかと述べています。

 戦争はかくも人間を悪魔にしてしまうものです。当時も今も、かりにも医の道を志したものなら何よりもまず人命を第一に考えることに変わりはないはずです。にもかかわらず虫けらのように中国人の命を奪った軍医たちの行為はどのように理解すればよいのでしょうか。
 

 この件に関わった軍医が誰一人として語らない、話さないことについて著者は「戦争で当たり前のこと」「命令されただけだ」として罪悪感を抱かないため、記憶にも残らないからだと説明しています。実際、著者が抑留後11年たって帰国し再開した戦友の軍医は、著者に言われて初めて思い出し真っ青になってしまったそうです。


 私自身に置き換えて考えてみると、”生体手術演習”をする自分はさすがに想像できませんが、戦争という残酷な運命に巻き込まれたとき、目の前で行われている”生体手術演習”を命を賭して止めさせることができるかどうか…。


 戦争は始まってしまったらもうどうしようもありません。大きな力にあっという間に飲み込まれてしまいます。戦争をしないことが人間の幸福の最低条件です。


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