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東アジアの地政学リスクの消滅!?--【横田めぐみさんの「遺骨」を米が鑑定の意味】国際政治ナナメ読み-----(日刊ゲンダイ)
出典:日刊ゲンダイ12月18日号より
国際政治ナナメ読み(原田武夫)
構造改革と言う名の「破壊ビジネス」の立役者たちは、また破壊し足りないの、「日本経済悲観論」を吹聴して回っている。確かに目先の日本経済は、とりわけ地方で明るくはない。だが、そんな日本を含む東アジアこそ、実は欧米のファンドや投資銀行などの「越境する投資主体」たちが熱い視線を今、あらためて向けている標的なのだ。
東アジアがマーケットとして高騰し、「祭り」になるためには2つの地政学リスクが消えてなくなる必要がある。ひとつは中国と台湾の緊張関係が解消すること。そしてもうひとつは、北朝鮮が「まともな国」になることだ。
日本のメディアは全く報じていないが、まず「中台関係」については、先日、北京で米中国交正常化28周年記念式典が開催された。その場に1979年に国交正常化が実現した当時の米国大統領であるジミー・カーター氏が出席。すると、事もあろうにカーター元大統領は記者団に対し、重大な告白をしたのである。
「米国が中国と国交正常化に踏切ったのは、米国による台湾への武器輸出を中国が認めると約束したからだ。」
米中間に密約があったというこの告白は、あまりにも衝撃的だ。なぜなら、中国・台湾紛争自身が実は米中の密約に基づく、巨大な「演劇」であったことが明らかとなったからである。
日本のいわゆる「親米保守論者」もこれで決定的なダメージを受けた。なぜなら、「中国は軍事的脅威。だから日米同盟が必要。」という彼らの議論は、実は米中こそが手を握りあっていたという現実の前に、もろくも崩れ去ったからである。
次に「北朝鮮問題」について、今年に入ってから米朝が密かに歩み寄ってきたことは既に明らかだ。だが、そんな米国にとって悩みとなっているのが日本である。「拉致問題」を盾にとって日本がテコでも動かなければ、同盟国である米国は表だって北朝鮮と「和解」するわけにはいかない。
そこで、どうやら米国は拉致問題のカギともいえる「横田めぐみさんの『遺骨』問題」に割り込んできたとの情報がある。2004年に北朝鮮が渡したこの「遺骨」を、日本政府は本人のものではないと全面否定。これで日朝は決裂したのだが、米国の情報機関があらためてその鑑定を買って出ているというのだ。
米国がどのような「鑑定結果」を出すのかは、もはや明確だろう。「やはり北朝鮮はただしかった」と述べた方が、米国は国交正常化後の北朝鮮の経済利権にありつくことができる。かくして北朝鮮は米国お墨付きの「まともな国」となる。
2008年、どうやら東アジアがマネーの台風の目となりそうだ。
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(コメント)
結局のところ、冷戦構造の崩壊以降、世界を支配していたのは「強欲」な「金融帝国主義」の論理にもとづいた「ヤラセ」と「インチキ」と「ペテン」だったと言う感をますます強く感じるようになっている。
「国民国家」なるナポレオンが作り出した「騙し」の道具が今も世界中の人民を苦しめ、搾取しているという事実はどうしようもない。
結局、我々は騙されないように自分自身を鍛錬するしかないようだ。究極のイデオロギー?はアナキズムしかないのかもしれませんね。