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http://jp.rian.ru/analytics/economics/20071217/92713346.html
大幅に遅れたイランのブシェル原発にやっと「Happy End」の光明が見え始めた。
多くの苦難の連続だった番組が最終的な閉幕に近づいた。この番組の主人公「ブシェル原子力発電所」が実際の稼働に向けて体制の準備されている。工事を請け負ったロシアの「アトムストロイエクスポート」社は、12月末に、建設完了の正確な期日を発表する。
同社の幹部は、「イランの注文者との困難な問題」は解決した。燃料は、燃料消費の実際の必要が発生する半年前から供給され、ブシェルの原発は必ず稼働される」と発言した。
少しテレビドラマの似ているところは、今回の場合、誰も当惑さえなかったことだ。重要がことが別にあるからだ。重要なこととは、ロシアとイランは、ブシェル原発稼働のために合弁会社を設立するかもしれないことにある。
「アトムストロイエクスポート」の社長セルゲイ・シマトゥコは、ロシアとイランは「原発の安全保証のために」この選択を選ぶことは否定できないだろうと発言した。これはすでに「ブシェル物語」の歴史の中で何か新しいページを加えることになろう。
原発稼働のロシア・イランの合弁会社の設立は、恐らく、現時点では、すべてではないにしても多くの「ブシェル」の問題を解決する唯一の方法だろう。そのうち重要な問題は2つである。まず
●1つは、
低濃縮ウランの核燃料をコントロールすることができるようになること。そして
●2つ目の問題は、
兵器用のプルトニウムの取得がいとも簡単な高濃縮ウランを含有する使用済み燃料をロシアに戻すことができるようになることである。
まさにこの2つの問題は国際社会を一番心配させていた問題だったのである。
この2つの問題は、主にロシアによって解決されることになる。なぜなら、ロシアは、イランの核問題の透明性の確保と核の平和利用を監視する委任国になるからだ。
モスクワでは上述の方向でのシナリオを準備が進んでいる。合弁会社に関するイランとの話合いが行なわれるようになってから大分年月が経つが、その成果は一定していなかった。しかも、イランは、しばしば最初は発案を出すが、後になって自らそれを葬ってしまうのが上手い国だ。そのようなことは、特に、ロシア領内にウラン濃縮用合弁企業の設立の考えが出た時に起こった。
今は、どうやら、状況は少し違う。セルゲイ・シマトゥコは、「イランのユーザーとロシアの工事会社との間には、存在する問題、存在する期間について理解が合致しており、プロジェクトを成功裏に実現するための基礎的な協定がある。さらに、プロジェクトが実現すれば、イランの核計画という分野でイランと国際社会との間で正常な対話を維持する規準が出来上がる」と発言した。
どうやら、交渉の方向付けをしたのはイラン側のようである。イランの核計画に関しIAEA(国際原子力機関)がまるで疑いのないイランにとって「肯定的」な(プラスの)報告をし、さらにアメリカの特殊部隊までがやはり「肯定的」な報告を出したことでイランは上機嫌になっていたが、置かれている状況は相変わらず厳しく、より冷静に見るようになった。
イランに対する制裁が解かれたわけではないのだということをイランは理解しないわけには行かない。そして、本年末でなくとも、せめて来年2月にはすでに、イランにウラン濃縮計画を止めさせるようとする問題が最も厳しい形で多くの国から議題に上るだろう。このような状況においてロシアはイランのために(他国と論争し)イランを助けることはできないだろう。なぜなら、ロシアも(中国もそうだが)、2006年と12月と2007年の3月にイランに「ウラン濃縮に関するすべての作業」の中止を要求する国連安保理の議決に調印しているからロシアは国連と同調する必要があるからだ。
最近、アメリカの国務長官コンドリーザ・ライスは、新しい制裁を採択する時期と制裁の内容についてはアメリカとロシアとでは「はっきりした戦術(作戦)上の不一致」があることを再び示唆した。今回、
中国には、イラン問題でアメリカの反対者として2義的な(あまり重要でない)役割が回ってきていることは注目すべきことだ。最近、ロシアは、実質的に1人でイランのために時間稼ぎをしている。今のところそれは上手く行っている。
「ブシェル」原発用の燃料はすでに用意できている。IAEAは燃料の品質の査察をしたがクレームは提起されなかった。査察の際にIAEAとロスアトムの代表者たちは燃料を検査し燃料の入ったコンテナーを封印した。燃料は、原発の現場には、「原発現場に技術的必要性が実際に生じ、然るべき指令が確認されてから」、という設定規準に基づき届けられることになる。