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レバノンで車爆弾テロ 大統領候補後継の准将ら5人死亡
http://www.asahi.com/international/update/1212/TKY200712120444.html
大統領不在の異常事態にあるレバノンの首都ベイルートで12日朝、車爆弾が爆発し、治安当局によると国軍兵士ら5人が死亡した。死者には大統領候補である国軍司令官の後継候補が含まれていた。与野党対立で遅れている大統領選出が、さらに暗礁に乗り上げるのは必至だ。
現場は、ベイルート東部のキリスト教徒地区バーブダの大統領府近く。爆発で、フランソワ・ハッジ准将らが死亡した。ハッジ准将は、5月から約4カ月続いた武装組織ファタハ・イスラムとの戦闘で作戦指揮をとった。反シリア派与党と親シリア派野党が大統領候補とすることで原則合意しているミシェル・スレイマン国軍司令官の後継者と目されていた。
レバノンでは、05年2月に反シリア派のハリリ元首相が車爆弾で暗殺されて以来、反シリア派の国会議員やジャーナリストらを狙ったテロが相次ぐ。だが、国家統合の象徴として国民の尊敬を集める国軍を狙ったテロは異例だ。
スレイマン司令官が大統領候補に浮上するなか、「軍内部と政治プロセスの混乱を狙った計画的犯行」(政界筋)、「ファタハ・イスラムとつながりがあるとされるアルカイダ系過激派による、ハッジ准将を標的とした犯行」(地元記者)との見方がある。
一連の暗殺テロでは隣国シリアの関与が疑われてきたが、スレイマン司令官の大統領選出はシリアも支持している。シリア政府高官は「ハッジ准将の暗殺とレバノンの混乱で利益を得るのはイスラエルだけだ」とシリア国営SANA通信に語った。
11月23日に任期満了となった親シリア派のラフード大統領は、反シリア派のシニョーラ首相と対立。憲法上、任期切れまでに後継大統領が選出できない場合は内閣が大統領権限を引き継ぐ規定があるが、ラフード氏はシニョーラ内閣への権限移譲を拒否。治安権限を内閣ではなく軍に引き継ぎたい意向を示した。
しかし、スレイマン司令官はラフード氏の意向を拒み、シニョーラ内閣が治安権限を引き継いでいる。対立を続けてきた与野党は11月末、「中立」姿勢を保つスレイマン司令官を大統領候補とすることで合意した。
しかし野党側は、大統領選出の前に次期首相や閣僚、国軍司令官らの人事を含めた合意が必要だと主張している。