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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071212-00000105-mai-int
<ロシア>CFE条約履行を一時停止 対西側強硬路線の一環
12月12日19時29分配信 毎日新聞
【モスクワ杉尾直哉】ロシアはモスクワ時間12日午前0時(日本時間同6時)、欧州通常戦力(CFE)条約の履行を一時停止した。露外務省は「今後、国内の通常戦力(戦車や攻撃ヘリなど)の配備状況について北大西洋条約機構(NATO)への情報提供や査察を拒否する」との声明を発表した。
プーチン大統領が11月29日に履行停止のための新法に署名していた。東欧へのミサイル防衛(MD)システム配備計画などを巡り、欧米に反発してきたプーチン政権の対西側強硬路線の一環だ。
露外務省によると、ロシアは条約で制限された北カフカス地方への戦力移転条項も一方的に無視する構え。与党「統一ロシア」のコサチョフ下院議員(前外交委員長)は「カフカス地方の軍拡に即時着手するわけではない」というが、カフカス南部のグルジアやアゼルバイジャンなど西側との友好関係を強める近隣国への軍事的な圧力となりそうだ。
一方で、露外務省は状況改善へ向けたNATO側との交渉について「継続する用意がある」と主張。ロシア側は、NATO側に(1)CFE修正条約(99年合意)の即時批准(2)バルト3国を条約に加える−−などを要求。NATO側は「ロシアがグルジアなどから軍を撤退させるのが先」と主張し、妥協する姿勢を見せておらず、条約停止状態が長期化する可能性が高い。
◇欧州通常戦力(CFE)条約 90年、北大西洋条約機構(NATO)と当時のワルシャワ条約機構に加盟する計22カ国が合意し、92年に発効した条約。現在30カ国が加盟している。戦車、装甲車、火砲、戦闘用航空機、攻撃用ヘリコプターの5種類について、各国が配備できる上限数を定め、戦力削減を決めた。ロシア側が戦車など8万2000台、NATO側が2万5000台を削減、「東西冷戦を法的に終結させた」と評価された。条約の締結主体は両機構だったため、99年に各国を主体とした条約に修正された。だが、ロシア軍がグルジアとモルドバから撤退していないことを理由に、NATO側は批准を留保。修正条約の批准国はロシア、カザフスタン、ベラルーシの3カ国だけだ。