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クラスター爆弾と日本(とむ丸の夢)
何日か前の毎日夕刊の記事ですが、クラスターの不発弾が投下国に除去責任のあることが禁止条約に盛り込まれることになったとか。
今年2月にノルウェーのオスロで開催された49カ国が参加した会議で、2008年中にクラスター爆弾の使用・製造・移動・備蓄の禁止条約を実現させることを目指すという内容の「オスロ宣言」が採択され、5月にはペルーのリマでも68カ国が参加。
そして12月にはウィーンで開かれることになっているそうです。
このウィーンで開催される会議でのクラスター爆弾禁止条約案に、この爆弾を他国領で使用したことのある国に、問題の不発弾の除去に協力する責任のあること、除去作業への支援と必要な情報提供を求めることも明記された、ということです。
別名「チャイルド・キラー」とも呼ばれるあんな危険なもの、ばらまいた国の責任で除去するのは当たり前だ、これまで当たり前のことがされていなかっただけだ、とちょっとほっとした気分を味わいました。
でも私たちの国は、オスロ会議にもリマ会議にも出席したのですが、オスロ宣言には署名をしなかったんですよね。同宣言には「採択を留保した国」として、ポーランド、ルーマニアと共に日本の名が記されています(そもそも、米国、ロシア、中国といった重要国は会議に不参加)。
リマ会議では、「不発率の極めて高い旧型のクラスター爆弾は廃棄すべきだ」という共通認識を各国が示すなかで、「廃棄するかどうかは今後の議論」と主張する日本が、ずいぶんと浮いた存在だったとか。
おまけに、航空幕僚長とかいう自衛隊のお偉いさん、が「不発弾による(日本人の)被害も出るが占領される被害の方が何万倍も大きい」と言ったり、久間防衛相(当時)が、「「日本は(国を)守るときにそれに代わるいい武器がない。海岸線が長くて(敵が)着上陸するときに水際で防がないと守りにくい」と説明したり。
ちなみに自衛隊が保有するクラスター爆弾は旧型で、アメリカ製を国内でライセンス生産し、累積購入額148億円。そこから保有弾頭数は数千発と考えられるらしい。
で、このオスロ、リマでの会議で煮え切らない態度や反対の姿勢をとって肩身の狭い思いをした私たちの国の政府は、6月に開かれた特定通常兵器使用禁止条約(CCW)政府専門会合で、前向きの姿勢を見せたようです。
といえば聞こえはいいのですが、もともとCCWで議論の進まないことに不満を持った国々が2008年までに条約締結を目指すオスロ宣言をまとめたわけです。
一応、この11月の特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)締約国会議ではクラスター弾の人道上の懸念に早急に対応するための交渉を行う政府専門家会合を設立することが合意されました。
ところがこのCCWは、全会一致が原則となっているので、例えば、米国なり中国なりロシアなりが反対すれば、禁止条約はまとまらない。
日本はそれを承知で「クラスター弾の人道上の懸念に対処するためには、主要な生産国及び保有国が参加するCCWが最も効果的な枠組み」と言っているのです。
あああ、こんな姑息な手段で、いちおう平和を目指し人道に配慮しているような素振りを見せて、その実、兵器を消費したがる米国に追随している。。。。
国内でも政府そして外務省や防衛省のごまかしがだんだん見え始めました。でも、多分、国際的にはこんなごまかし、とっくの昔にばれているのじゃないのか!? と思います。
もちろん米国もロシアも中国も口には出しませんが、内心、こんな見え透いた態度をとる日本を馬鹿にしているかもしれません。
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ヘリオトロープさん、喜八さん、愚樵さん、拍手コメントありがとうございました。
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