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【社会】
守屋氏へ部下から１１００万 ０２年『投資の損失を返済』
2007年11月12日 夕刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007111202063741.html
防衛専門商社「山田洋行」（東京都港区）からの過剰接待が問題になっている防衛省の守屋武昌前事務次官（６３）が、部下だった同省の河村延樹防衛政策課長（４７）との間で一千万円を超える金銭の貸し借りをしていたことが分かった。課長は十一日の東京新聞の取材に対し、前次官に一千百万円の預金小切手を渡したことを認めた上で、「投資目的で金を預かったが、損をさせてしまった。マンションを売った金で元本分を返済した」としている。しかし、部下が上司に「損失補てん」したという不自然な説明で、東京地検特捜部は資金の出所などを慎重に調べているもようだ。
河村課長は一九八四年四月に旧防衛庁に入庁。防衛計画課長などを経て、今年九月から防衛政策課長に就任。関係者によると、守屋前次官の「側近中の側近」だったといわれる。
課長によると、九七年ごろ、守屋前次官から投資資金の元手として一千数百万円を預かった。この際、「元本を保証する」と明記した借用証を作り、守屋前次官に渡したという。
課長は「次官と投資の話をしていて『おまえやってんのか』『乗りますか』と投資することになった。お互い若いころだ。友人間ではよくあることでしょう」と語った。具体的な投資内容については明らかにしなかった。
しかしこの投資は結果的に失敗し多額の損失が発生。二〇〇二年八月、千百万円の預金小切手を「元本分」として、守屋前次官に返したという。
返済金の原資について課長は母親が居住していた共同名義の目黒区内のマンションを同年六月末に売却、手元に入った四千万円から工面したと説明。「他からの金は百パーセントない」と強調した。
課長は、守屋前次官が防衛政策課長だった九四−九六年、同課長補佐を務め、課長自身もこのころから親しくなったと認め、「私と前次官は仲がいいからこそ、金を預かる話になった。上司と部下の貸し借りは自衛隊員倫理規程で禁じられておらず、当時は規程すらない。法令違反は全くない」と話している。
守屋前次官は取材に応じていない。
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