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<イラク>政府が米軍事会社に巨額賠償請求 社員銃撃事件で
10月10日10時50分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071010-00000021-mai-int
【カイロ高橋宗男】バグダッドで9月16日、米民間軍事会社(PMC)「ブラックウォーターUSA」の社員が銃を乱射、多数の市民が死傷した事件で、イラク政府が同社に死者1人当たり800万ドル(約9億3700万円)の賠償金を求めていることが9日、わかった。ロイター通信がイラク政府筋の情報として伝えた。政府調査委員会は死者数を17人としており、賠償請求は総額1億3600万ドル(約159億3700万円)に上る。
政府筋は賠償額の根拠としてリビアによるパンナム機爆破事件(88年)を挙げ「同程度の賠償を求める」と説明した。リビアは03年8月、犠牲者270人の遺族に死者1人当たり1000万ドル、総額27億ドルの賠償金支払いを表明した。
調査委は7日、ブラック社の「意図的な殺人」で17人が死亡し、23人が負傷したと発表。事件当時、同社に対して「間接的な攻撃すらなかった」と指摘し、同社社員による一方的な銃撃だったと強調した。
この事件ではイラク政府独自の調査委に加え、イラクと米国の合同調査や、米連邦捜査局(FBI)による捜査も行われている。
米下院委員会が今月1日に公表した報告書によると、ブラック社絡みの銃撃事件は05年以降195件発生。同社は06年12月にアブドルマフディ副大統領の警護員が射殺された事件で1万5000ドルの賠償金支払いに合意した。
一方、バグダッドで9日、イラク人女性2人がPMC社員に射殺された事件で、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに拠点を置くオーストラリア系警備会社「ユニティー・リソース・グループ」が発砲を認めた。同社は米国や英国、オーストラリアなどの特殊部隊の経験者らで構成されているという。
最終更新:10月10日11時52分