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[概要]アフガン内務省は4日、中部ガズニ州でアフガン治安部隊と旧支配勢力タリバンとの戦闘で「タリバン兵16人を殺害した」と発表した。この16人の中には韓国人拉致・殺害事件に関与した司令官のマティーン師が含まれているという。アフガン政府はマティーン師を「韓国人拉致事件の背後にいる主要人物」としていた。
[コメント]このWhat New 欄の8月31日に、これからアフガン治安部隊は「韓国人拉致・殺害を行ったタリバン・メンバー全員の生首を晒す」ことになると書いたのはこのことである。ただ一人でも関係した者を取り逃さないように徹底して行われる。言うまでもなく見せしめのためで、アフガンではこれが同様の拉致事件の再発を抑止出来る方法になるからだ。
そのためこの戦闘で数人は生かして捕らえられ、メンバーすべての名前を聞き出したあとで殺害される。これがアフガン戦争の現実であり、きれい事で済む様な世界ではないのである。
子どもの頃に父から聞いた話しである。中国で戦った戦争のことを話さない父が珍しく戦争の話しをした。日本軍が行軍していると、住民が逃げ出した無人の村があった。その裏に広がる丘の中腹で、逃げ遅れた子どもが一人座っていた。まだ数を数えることも出来ないような幼い子供である。しかし日本軍兵士が子どもに近づいてみると、左に小枝が積まれ、わずかに右にも小枝があった。右の小枝の数を数えると、子どもの目の前を通過した日本軍で馬に乗った指揮官の人数と一致していることがわかった。子どもは小枝を左から右に移すことで、村を通過する日本軍の規模(指揮官の人数)を偵察していたのである。
「その子どもはどうなったの」と聞くと、それに父は何も答えなかった。私はその時はわからなかったが、現実の戦争を知るうちに、その子どもは日本軍に殺されたと思う様になった。子どもをスパイとして処刑したのではなく、そのような子どもをスパイとして使う中国軍に”見せしめ”のために殺したのだ。本来、戦争とはそのようなものなのである。
今の日本では戦争論がエライ人の戦(政)略論で語られることが多い。だからアフガンで韓国人拉致事件に関与したタリバン全員が生首を晒されるということに気がつかない。凄惨な戦場の現場を知らないから、机上の空論が空中を飛び交っているのが現状である。
父が中国で凍った川を渡河したとき、砲弾の破片で腹を引き裂かれた日本兵が、氷の上で内蔵が飛び出た自分の腹を抱え、何人も「痛い、痛い」と泣き叫んでいたという。私が見たのはカンボジアの首都プノンペン郊外で、米軍の空爆で犠牲になった農民の頭蓋骨(数百個)を集め、ポル・ポト派の虐殺で殺された犠牲者として巨大なガラスケース(タワー)に展示していた。戦争の犠牲者は死んでも見せしめのために活用される。