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戦闘3ヵ月 レバノン軍苦戦続く 過激派『背後に与党』説【東京新聞】
2007年8月20日 朝刊
【カイロ=萩文明】レバノン北部ナハルバレドのパレスチナ難民キャンプで続くイスラム過激派ファタハ・イスラムとレバノン軍の戦闘は、二十日で開始から三カ月となるが、武器・装備が不足している軍の苦戦が続いている。謎が多い同組織の実態について、軍は「シリア黒幕説」を否定。軍を支えるはずの反シリア派与党が支援してきたとの見方も出ている。
戦闘は五月二十日に開始。軍は過激派拠点のキャンプを包囲して砲撃を続け、内部に突入した。
だがキャンプ内は通路が極端に狭く、家屋も複雑に密集。実戦経験が不足する軍に対し、戦闘員は爆発物を仕掛けて進入を妨害。精度の高い狙撃などで軍に打撃を与えている。約二百七十人とされるこれまでの死者数のうち、半数が兵士だ。
ひ弱な軍へ米国などからの供与品はライフル銃などに限られ、アラブ産油国が提供したヘリコプターは、対戦車ミサイルが取り外された「欠陥品」。武器転用への懸念のためとみられ、シュレイマン軍司令官は「わずかな弾薬と口約束以外には何もない。『まず死ね。支援はその後』なのか」と不満を表明している。
一方、同司令官は組織の実態について、国際テロ組織アルカイダの一派と断定したうえで、政府側が主張するシリア関与説も否定した。
組織の一部にシリアと接点はあるが、戦闘員の多くはシリア経由ではなく、空路でレバノンに入国。国籍も多岐にわたり「アルカイダを脅威と見るシリアには統御不能」との声もある。国連レバノン暫定軍の前指揮官は、反シリア派の現政権側が同組織を支援している可能性を示唆している。
このため「シリアが組織化に関与した後、アルカイダが乗っ取った」「シーア派ヒズボラと対決させるため、反シリア派が支えてきた」などの見方も浮上している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2007082002042377.html