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中国側が、太平洋を東西に分割し東側を米国、西側を中国が管理することを提案した。米政府内の親中派の間では提案に前向き?
http://www.asyura2.com/07/war94/msg/898.html
投稿者 TORA 日時 2007 年 8 月 20 日 15:46:41: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu150.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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中国側が、太平洋を東西に分割し東側を米国、西側を中国が管理する
ことを提案した。米政府内の親中派の間では提案に前向きな受け止め。

2007年8月20日 月曜日

◆中国、太平洋の東西分割提案か 米軍は拒否 8月20日 共同通信
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070820/usa070820001.htm

17日付の米紙ワシントン・タイムズは、キーティング米太平洋軍司令官が最近訪中して中国軍事当局者と会談した際、中国側が、太平洋を東西に分割し東側を米国、西側を中国が管理することを提案したと報じた。米側は拒否したという。提案の詳細には触れていない。

 米太平洋空軍のへスター司令官は「空間を誰にも譲らないのが、われわれの方針だ」と記者団に述べ、西太平洋地域を米軍の影響下に置く必要性を強調した。

 米政府内の親中派の間では提案に前向きな受け止めもあったが、国防当局は西太平洋の覇権を中国に譲り渡す「大きな過ち」だと主張。日本などアジアの同盟国との関係を台無しにしかねないとして断ったという。(共同)

◆中国の軍拡を助けるブッシュ 伊藤貫 ジェームス・マン 対談 ボイス7月号
http://www.php.co.jp/magazine/mokuji_text.php?code=12355

◆欺瞞に満ちた前提

伊藤
マンさんは新著において、米中関係のあり方を三つのシナリオに分けて解説されています。まずマンさんが「心地良いシナリオと名づけたシナリオを説明してください。

マン
「心地良いシナリオ」というのは米中関係の流れをきわめて楽観的に解釈し、「アメリカが中国と活発な貿易・投資を続けていれば、現在は一党独裁国家である中国もいずれ自由で民主的な国に生まれ変わり、中国の外交関係も平和と協調をべースとしたものになるだろう」という予測に基づいたシナリオです。アメリカの政治家、大企業、金融機関、国務省官僚、中国学専門家、大手マスコミなどにとって、この「心地良いシナリオ」はとても便利なものです。アメリカが、急速な軍備拡張を進める抑圧的な独裁国と現在のような経済関係を維持することを、都合よく正当化するシナリオですから。

伊藤
アメリカの大企業、金融機関、シンクタンクなどには、現在のままの米中関係を維持することに既得利権がありますね。

マン
そうです。ビジネスマンも政治家もシンクタンクも、米中関係に関して楽観的な予測を述べることによって各種の利益を得ています。アメリカの政界・経済界のリーダーたちは、中国が今後、開明的で自由主義的な国になっていくことを「歴史の必然的な流れである」と語っています。でも、そんな「歴史的必然性」などどこにもないのですよ。多くの中国人がコカ・コーラを飲み、マク下ナルドのハンバーガーを食べ、アメリカの映画を見てインターネットを使えば、中国政府は軍拡政策と人権弾圧政策をやめるのでしょうか。都市に住む富裕な中国人がアメリカの消費生活の真似をすることと、中国という国が政治的にどのような性格の国なのか、ということには何の関係もないのです。

伊藤
アメリカ人というのは自惚れが強い国民だから、他国の消費者がアメリカの消費スタイルを真似すると、「彼らの考え方も、きっとわれわれと同じになったのだ!」と早合点したがる(笑)。しかし、じつは中国の政治システムが最もアメリカに近い方向に進んでいたのは一九八○年代中ごろ、胡耀邦や趨紫陽が共産党のリーダーだった時期ですね。八○年代後半からの中国はむしろ独裁制を強化し、権威主義的な軍事覇権国になることを国家の最優先目標としている。

マン
天安門事件が起きた一九八九年以降、アメリカ政府の対中政策は「自由貿易と工ンゲージメント(関与)政策を続けれぱ、中国の国内体制は民主化していく」という欺瞞に満ちた前提を使っています。そのような前提を使うことによって既得利権を維持しようとする人たちが、米国の対中政策を決定する地位にあるからです。この欺瞞は民主・共和両党に共通したものです。

伊藤
ブッシュ(父)大統領はとても親中的でした。彼は天安門事件のあと、米中関係を維持する戦略的な根拠として、「中国は日本をカウンター・バランスするために必要だ」とまでいっていました。クリントン政権も親中嫌日的でした。しかし現ブッシュ政権は、最初は中国に対して厳しい態度をとるようなポーズを見せていたのですが。

マン
しかし現ブッシュ政権が「心地良いシナリオ」を採用していることは、以前の政権と同じです。プッシュ(息子)の対中政策は、実質的にはクリントンと同じですね。ブッシュは「経済的自由が政治的自由を生む。民主主義への期待も高まっていくだろう。われわれが中国と自由貿易を続ければ事態は改善していくはずだ」といっています。このような根拠なき楽観主義はクリントンと同じではありまぜんか。

伊藤
でもブッシュは、中国のことを「戦略的競争者」と呼んだことがありますね。

マン
それは最初の大統領選挙中(二〇〇〇年)のことです。しかし彼は大統領になってからは、中国を二度と「戦略的競争者」と呼んでいません。ブッシュ外交の最大の特徴は「自由と民主主義を世界中に拡める」という主張です。彼は今回のイラク戦争も「自由と民主主義を拡めるため」という理由で正当化しようとしています。しかしブッシュは中東やアフリカの独裁国を非難することはあっても、中国が抑圧的な一党独裁国であることをけっして非難しません。彼は中国との自由貿易を拡大させているけれど、中国政府の人権弾圧政策を非難することはない。

伊藤
そうですね。ブッシュは北朝鮮問題も、中国共産党に丸投げしてしまいました。彼は中国の急速な軍拡政策を厳.しく非難したこともない。最近六年問のブッシュ政権の対中宥和政策によって、日本の地政学的環境は明らかに悪化しています。

マン
アメリカ人の対中政策の議論には、いつも二つの決まり文句が登場します。エンゲージメント(関与)とインテグレーショソ(統合)です。「現在の中国がどれほど抑圧的な独裁国家であっても、われわれがエンゲージメント政策を続ければ、そのうち中国は責任感あるメソバーとして国際社会にインテグレートされていくだろう」という議論です。この二つの便利な決まり文句を繰り返すことによって、アメリカ人は「実際の中国が、どのような国になろうとしているのそか」という厄介な問題から目を逸らすことができるのです。だから政治家も官僚もマスコミ人も、やたらに「エンゲージメント」「インテグレーション」と繰り返すのです。

伊藤
同感です。日本政府もアメリカ政府も、人民解放軍によるチベット人やウイグル人の虐殺に対して何の抗議もしない。両国とも、都合の悪い事実に関しては知らぬ顔です。

◆議論されない「第三のシナリオ」

伊藤
さて「心地良いシナリオ」の次に、「動乱のシナリオ」を説明していただけますか。

マン
「心地良いシナリオ」が「中国はいずれ平和を愛好する民主主義国になるから、われわれは心配する必要はない」と主張するのに対して「動乱のシナリオ」は「中国はいずれ内部矛盾のため崩壊してしまうから、われわれは心配する必要はない」と主張するものです。たしかに中国から来るニュースを見ると、貧富の差の拡大、都市部と農村部の対立、労働争議の発生、農民の反乱、公害の悪化、共産党の内部抗争、官僚の腐敗、等々、ネガティブなものが多い。だから「動乱のシナリオ」を主張する人たちは、いずれ崩壊・分裂してしまうであろう中国を警戒する必要はない、と説くのです。しかし中国共産党は、現在の諸困難よりもはるかに巨大な困難を乗り越えてきた政党です。現在の中国は、貧冨の差や公害の悪化によって崩壊するような脆弱な国家ではありません。「動乱のシナリオ」が現実となる可能性は低いのです。

伊藤
それでは、マンさんの持説である「第三のシナリオ」を説明してください。

マン
私は「心地良いシナリオ」も「動乱のシナリオ」も現実のものとはならず、中国は現在のような抑圧的な独裁政治を維持したまま、経済力と軍事力を着々と増強していく可能性が強いと思います。当然のことながら中国の近隣諸国にとってもアメリカにとっても、冨国強兵を続ける独裁国というのは困った存在になります。だからアメリカの政治家と官僚と学者は、この都合の悪い「第三のシナリオ」について議論したがらない。しかし中国がこのまま経済力と軍事力を蓄積していけば、中国はいずれ世界の抑圧的独裁諸国や軍事優先国のリーダーとなることでしょう。そのような中国の存在が、国際社会にとって好ましいといえるのでしょうか。

伊藤
アメリカのビジネスマンが、都合の悪い「第三のシナリオ」について語りたがらないのは理解できます。彼らは金儲けにしか輿味がない。大企業とウォールストリートの金融業者から巨額の政治献金を受け取っている民主・共和両党の政治家が「都合の悪いシナリオ」に輿味を示さないのも、理解できることです。しかし真実を追求するという建前になっている学者までが、中国に関しては「心地良いシナリオ」しか語らないというのは困ったことですね。

マン
古い世代の中国専門家には、「われわれは一九五〇年代にマッカーシズムによって迫害された」という被害者意識をもつ人が多く、それに対する反動として中国共産党を批判したがりません。一九六〇年代と七〇年代に中国学を専攻した学生たちも、これら先輩たちの態度から大きな影響を受けています。それに、中国学を専攻する者が現在の中国政府を真正両から批判すると、いろいろとネガティブなことが起きるのです。調査や研究を妨害される、とか。

伊藤
そこら辺の事情は、日米で同じですね。それでは国務省の官僚はどうですか? 彼らも「中国政府を怒らせてはいけない」と、とても神経を使っているようですが。

マン
国務省の中国担当官たちは、中国に関するネガティブな情報が公になることを好みません。彼らは中国に関して秘密主義者です。一九九〇年代、中国が米中間の協定に違反して第三世界の独裁国にミサイルを密売していたときも、国務省官僚はその事実を隠蔽しようとしました。「米中間で余計な問題を起こしたくない」というのが彼らの態度です。

伊藤
その態度は日本の外務省に似ていますね。外務省官僚も、中国に恫喝された日本の領事館員が自殺に追い込まれた事件を必死に隠蔽しようとしました。国務省も外務省も、よほど中国政府が怖いのでしょうか。

マン
国務省の官僚は中国政府と衝突したくないのです。彼らは、当面の対中関係がスムーズに行くことを最重視している。それが米中外交だと思っている。

伊藤
役人か擦め事を嫌がるのは、世界共通の態度かもしれません。だから国務省も外務省も中国に関しては、ことさらに楽観的な「心地良いシナリオ」を繰り返すのでしょう。でもアメリカの大部分のマスコミ人まで、この「心地良いシナリオ」の真似をするのはどういうわけですか。マンさんは例外ですが、多くのマスコミ人の対中観はあまりにも画一的なのではないでしょうか。

マン
う-ん、大部分のジャーナリストというのは、毎日、毎日、その日に起こったとを追いかけるだけで精一杯で、じっくり落ち着いて米中関係の本質を考える暇などないのです。ジャーナリズムというのは短期的な出来事を追いかける職業であり、長期的なトレンドを分析する職業ではありません。私も北京特派員だったときは、その日の出来事を追いかけるだけの生活をしており、長期的・歴史的な視点をもつことができませんでした。いつも表面的な現象を追いかけている『ニュiヨーク・タイムズ』の外交コラムニスト、トム・フリードマンなどは、「経済活動の自由化が中国政治を民主化する」と、典型的な楽観論を唱えていますね。 (P71〜P75)


(私のコメント)
現在の胡錦濤政権は微笑外交を繰り返していますが、アメリカとの経済関係を最重要視して政権の安定を図っています。政権はそのように思ってはいても中国人の本性がだんだんと現れてきて超大国意識にのぼせ上がってアメリカに対して挑戦的な態度を見せるようになってきている。これは昔も今も同じであり中華思想は彼らの根底にある。

日本にとっては中国はすぐ隣の隣国ですが、アメリカにとっては太平洋の向こう側の遠い国に過ぎない。だからどうしても中国に対する見方が日本とは違ってくる。レーガン大統領がソ連を悪魔の帝国と呼んでいたのに対して、中国に対するアメリカの融和的な態度はどうしてなのだろうか? 中国の軍人の高官の中にはアメリカ本土を核攻撃する事を仄めかす人もいるのですが、どうしてなのだろう?

冷戦時代ならソ連に対するチャイナカードとして利用価値はありました。しかし現在はロシアなどと上海協力機構を結成してアメリカに対する敵意をだんだんと現し始めました。中国は明らかに天安門事件の後は独裁主義を強化して軍事覇権を強化する戦略に切り替えている。しかしアメリカのキッシンジャーなどの戦略家はそれに気がつかずに戦略的パートナーと位置づけている。

アメリカのエスタブリッシュメント達はジェームス・マン教授の見方によれば「心地よいシナリオ」に基づいて対中政策を行なっている。それは80年代からのブッシュ(父)政権から現在のブッシュ(子)政権にまで引き継がれている。特に民主党のクリントン政権の親中反日政策は中国と連携して日本経済を潰しにかかった。そして経済力を付けた中国は軍備を近代化して、太平洋の西半分をよこせと言うまでになってきた。

不可解でならないのはアメリカの国務省の態度であり、日本へF22の輸出を差し止めたのは国務省だ。中国を刺激すると言う事だが、国務省は米中が連携して日本を押さえ込む戦略を続けている。従軍慰安婦決議の影の仕掛け人も国務省であり、日本の弱体化こそが米中にとって利益となると考えているようだ。

産経新聞の記事の「親中派」とは国務省の事であり、米中による太平洋の分割支配とは中国の野心であると同時に、アメリカの政権内部にもそれと同調する勢力があるから、日本にとってはアメリカも信頼できない。ブッシュ大統領ですら中国を独裁政権であるとは決して非難しない。チベットやウイグル自治区などはアフリカのスーダンのダルフールより酷い虐殺を繰り返している。

アメリカ政府がアフリカや中東の独裁者を非難しても中国の独裁者は決して非難はしない。アメリカの手前勝手のダブルスタンダード外交は理解しがたいものであり、中国が経済的に豊かになれば民主的国家になると言うのは日本を手本にしているのでしょうが、アメリカ人は昨日も言ったように日本人と中国人とは同じだと考えている。

アメリカにも対日政策を重視する人もいますが、中国に対するカウンターバランスとして見ているだけであり、日本がアジアの盟主になる事を望んでいるわけではない。要するに単なる中国に対する番犬であり、国防総省はこの見方だ。しかし中国が軍事力を強大化してアメリカがイラク戦争でこけて孤立化政策をとるようになったら太平洋に西半分を中国に渡すつもりかもしれない。

そのようになった場合の日本の戦略は否が応でも自主防衛体制をとらなければならないのであり、核武装をしなければ中国に対抗できない。たとえMDを開発したとしても日本が反撃能力を持たなければ意味はないのだ。日米安保体制は現在では中国に対するものですが、肝心のアメリカは中国を経済的に豊かにして民主国家にさせる幻想にとらわれている。

中国は豊かになった分を軍事力の強化に使っているのにアメリカにはその危機感が無いのだ。民主党や国務省の一部では共産主義に対する容共派がいて、中国の共産党に対する連帯意識が強いようだ。蒋介石ですらアメリカの容共勢力に見捨てられて台湾に逃れましたが、アメリカは突如として敵対していた勢力と手を組んで、今まで同盟していた勢力を陥れてきた実績がある。だから北朝鮮問題も注意しないと日本はアメリカに裏切られるかもしれない。

今なら中国の太平洋の分割提案は冗談だと笑っていられますが、アメリカがこのままおかしくなっていけば日本を見捨てて中国に妥協するかもしれない。それだけアメリカは油断もすきも無い国なのだ。

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