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イラク戦争も秘密基地も――米政府がWikipediaを「検閲」
Wikipediaのイラク戦争に関する記事の加筆にはCIA、グアンタナモ基地の写真削除にはFBIのコンピュータがからんでいた。(ロイター)
2007年08月17日 13時06分 更新
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0708/17/news030.html
米中央情報局(CIA)や米連邦捜査局(FBI)のコンピュータを使っている人物が、オンライン百科事典Wikipediaでイラク戦争やグアンタナモ収容施設に関する記事を編集していたことが、新しい追跡プログラムで明らかになった。
Wikipediaの広報は8月16日、このような加筆は、Wikipediaが定める利害対立のガイドラインに抵触する可能性があるとの見方を示した。
このプログラム「WikiScanner」は、ニューメキシコ州にあるサンタフェ研究所のバージル・グリフィス氏が開発して今月Webサイトに掲載、たちまち検索が殺到した。
Wikipediaの記事は誰でも投稿・編集できるが、WikiScannerでは編集に使われたコンピュータがどこにあるのかをユーザーがチェックできる。
これにより、米国主導で2003年に始まったイラク戦争に関する記事の編集に、CIAのコンピュータが使われていたことが発覚した。負傷者の写真が編集され、数字の多くは推計であり、等級別に分類されていないことが書き加えられている。
元CIA長官のウィリアム・コルビー氏に関する記事もCIAのコンピュータを使って編集され、経歴を膨らませるとともに、同氏が主導したベトナム戦争の地域和平プログラムの利点を説いている。
テロ容疑者を収容しているキューバの米グアンタナモ基地を写した航空、衛星写真は、FBIのコンピュータを使って削除されていたことが、WikiScannerで発覚した。
CIAのジョージ・リトル報道官は、こうした記事の加筆にCIAのコンピュータが使われたかどうかは確認できないと話し、「当局は常に責任ある形でコンピュータが使われることを想定している」と言い添えた。
FBIからのコメントは得られていない。
ほかにも膨大な数の組織や企業のコンピューターが、自分たちに関係ある記事の編集にかかわっていたことが発覚している。
グリフィス氏がWikiScannerを開発したのは、「わたしが嫌いな会社や組織でちょっとした広報上の問題を巻き起こし、『興味深い組織』(わたしは中立的な立場だが)が何をしているかを調べるため」だと述べている。
グリフィス氏によると、加筆が省庁や企業の正式な意向で行われたのかどうかは分からないが、その組織のネットワークにアクセスできる人物が加筆したことは間違いない。
特定の問題に近い関係を持った人物がその問題について加筆するのはWikipediaの中立性に関するガイドラインに違反すると、Wikipedia運営組織であるWikimedia Foundation広報のサンディ・オルドネス氏は話している。
ただし、Wikipediaには「自己修正」機能があるとオルドネス氏。これは、方向性を誤った記載があれば、すぐに別の人が修正できることを意味する。WikimediaはWikiScannerを歓迎すると同氏は話した。
WikiScannerはwikiscanner.virgil.gr/で参照できる。