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(回答先: イラク:同時テロの死者400人に(毎日新聞) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 8 月 17 日 10:46:26)
http://www.chunichi.co.jp/article/world/news/CK2007081702041613.html
2007年8月17日 朝刊
【カイロ=萩文明】イラク北部カハタニヤの少数宗教勢力ヤジディー居住地区で起きた同時自爆テロでイラク内務相報道官は十六日、死者数が最低でも四百人に上ることを明らかにした。AP通信などが伝えた。二〇〇三年のイラク開戦以来、最悪のテロとなった。
報道官によると、一連の攻撃で計二トンの爆発物が使われた。
現場では、がれきと化した建物跡に多くの遺体が埋まっているもようだ。ロイター通信によると、米軍高官は十六日、がれきの下に生存者がいる可能性を否定。「死者五百人、負傷者六百人」との情報もある。
◆マリキ政権一層苦境に
【カイロ=萩文明】イラク北部で起きた同時自爆テロの死者数が四百人を超えて開戦後最悪となったことは、政局混迷で苦境に立つマリキ首相への新たな痛撃となった。治安面での「無策ぶり」がまたも示され、反首相勢力が退陣を視野に攻勢を強めるのは必至だ。
イスラム教シーア派の首相に対し、スンニ派や世俗派は「宗教色が強すぎ、スンニ派を疎外している」と批判。全閣僚の半数近くが政権離脱か政務停止を表明し、首相は就任以来、最大の政治危機に陥っている。
首相は十六日、クルド人のタラバニ大統領ら各派指導層との協議を終え「穏健シーア派とクルド人の新たな連合」で合意したと発表。だがスンニ派などは拒絶しており、実態は既存の協力関係の再確認にすぎない。
スンニ派などは、首相のシーア派優遇が続く限り、治安改善は不可能と判断。「首相に国民融和はできない」との見方を強めており、批判を加速させるのは確実だ。
今回のテロは、大規模増派で武装勢力の掃討を目指す米国にも大きな痛手だ。米軍増派の新戦略がバグダッドなどで成功に向かう兆しもあり、一部に楽観論もあった。だが実情は、米軍が手薄な北部などへ武装勢力が拡散しただけ。首都のわずかな治安改善と引き換えに、地方で攻撃が起きる悪循環が浮き彫りになったからだ。武装勢力は米国内の撤収論を加速させたい狙いがあるとみられ、ブッシュ政権が増派の効果を議会に報告する来月中旬に向け、攻勢を強めるのは必至だ。