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【ワシントンIPS=エリ・クリフトン、8月2日】
米国議会予算局の議員向け報告書によると、イラク戦争の米国民への負担は、負傷した米兵の長期的医療費、イラク政府への軍事的及び経済的支援、イラクに駐留する19万人の米軍部隊の諸経費を含め、1兆ドルを超える可能性がある。2003年の試算では500〜600億ドルだったが、すでに5000億ドルが費やされている。
2010年までにイラク駐留部隊が3万人に削減されるという楽観的シナリオでも、さらに5000億ドルが必要になる。この先5年間に7万5000人の部隊が駐留するシナリオでは9000億ドルだ。場当たり的な計画性のなさを指摘する声もある。
イラクの経費が暗澹たる見通しである一方、先週、軍需企業数社は、イラク及びアフガニスタン関連の契約から大きく収益を伸ばしていることを明らかにした。ノースロップ・グラマン社は第二4半期に情報サービス、電気部門で15%、7%それぞれ成長した。ジェネラル・ダイナミクス社は戦闘システム部で19%売り上げが伸び、ロッキード・マーティン社は収益が34%上がったと発表した。
2008年の軍事関連の予算割当額は過去最高になる。引き続くイラク戦争の経費とともに、F−22ラプターや大規模武器システムなど、イラクとは別の軍事予算も増しており、軍需企業はさらに収益を伸ばすことが確実視されている。
軍需産業の収益の伸びは、イラク戦争に関連する経費の一部に相関しているに過ぎない。予算局の報告書は、イラク駐留米兵の医療費が90〜130億ドルを超えると予想している。イラクとアフガニスタンの警察や兵士の訓練には、今後10年で少なくとも500億ドルかかるとされ、復興や外交支援にさらに少なくとも200億ドルが予想されている。
軍部は兵員増強、武装車両の強化を望んでおり、さらに経費は増大する見込みである。2006年1月に、ノーベル経済学賞受賞者のJ.スティグリッツ教授とハーバード大学の予算専門家L.ビルムズ氏は、負傷兵の補償や経済への影響を含めるとイラク戦争のコストは2兆ドルを上回るのではないかと予想している。イラク戦争の経済的負担について報告する。
原文:http://ipsnews.net/news.asp?idnews=38780
翻訳/サマリー=加藤律子(Diplomatt)/IPS Japan浅霧勝浩
http://www.news.janjan.jp/world/0708/0708130714/1.php